口語訳聖書(振り仮名付き)

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列王紀れつおうき

第17章    2Kn-Audio 

17:1 ユダのおうアハズのだい十二ねんにエラのホセアがおうとなり、サマリヤで九ねんあいだ、イスラエルをおさめた。

17:2 かれしゅまえあくおこなったが、かれ以前いぜんのイスラエルのおうたちのようではなかった。

17:3 アッスリヤのおうシャルマネセルがのぼったので、ホセアはかれ隷属れいぞくして、みつぎをおさめたが、

17:4 アッスリヤのおうはホセアがついに自分じぶんにそむいたのをった。それはホセアが使者ししゃをエジプトのおうソにつかわし、また年々ねんねんおさめていたみつぎを、アッスリヤのおうおさめなかったからである。そこでアッスリヤのおうかれ監禁かんきんし、獄屋ごくやにつないだ。

17:5 そしてアッスリヤのおうのぼって国中くにぢゅうおかし、サマリヤにのぼってきて三ねんあいだ、これをかこんだ。

17:6 ホセアのだいねんになって、アッスリヤのおうはついにサマリヤをり、イスラエルの人々ひとびとをアッスリヤにとらえていって、ハラと、ゴザンのかわハボルのほとりと、メデアの町々まちまちにおいた。

17:7 このことったのは、イスラエルの人々ひとびとが、自分じぶんたちをエジプトのからみちびのぼって、エジプトのおうパロのをのがれさせられたそのかみしゅにむかってつみおかし、神々かみがみうやまい、

17:8 しゅがイスラエルの人々ひとびとまえからはらわれた異邦人いほうじんのならわしにしたがってあゆみ、またイスラエルのおうたちがさだめたならわしにしたがってあゆんだからである。

17:9 イスラエルの人々ひとびとはそのかみしゅにむかってただしからぬことをひそかにおこない、見張みはりだいから堅固けんごまちいたるまで、すべての町々まちまちたかところて、

17:10 またすべてのたかおかうえ、すべてのあおしたいしはしらとアシラぞうて、

17:11 しゅかれらのまえからとらうつされた異邦人いほうじんがしたように、すべてのたかところこうをたき、悪事あくじって、しゅいからせた。

17:12 またしゅかれらに「あなたがたはこのことをしてはならない」とわれたのに偶像ぐうぞうつかえた。

17:13 しゅはすべての預言者よげんしゃ、すべての先見者せんけんしゃによってイスラエルとユダをいましめ、「ひるがえって、あなたがたのわるみちはなれ、わたしがあなたがたの先祖せんぞたちにめいじ、またわたしのしもべである預言者よげんしゃたちによってあなたがたにつたえたすべての律法りっぽうのとおりに、わたしのいましめとさだめとをまもれ」とおおせられたが、

17:14 かれらはきいれず、かれらの先祖せんぞたちがそのかみしゅしんじないで、強情ごうじょうであったように、かれらは強情ごうじょうであった。

17:15 そしてかれらはしゅさだめをて、しゅかれらの先祖せんぞたちとむすばれた契約けいやくやぶり、またかれらにあたえられた警告けいこくかるんじ、かつむなしい偶像ぐうぞうしたがってむなしくなり、また周囲しゅうい異邦人いほうじんしたがった。これはしゅが、かれらのようにおこなってはならないとかれらにめいじられたものである。

17:16 かれらはそのかみしゅのすべてのいましめをて、自分じぶんのために二つのうしぞうつくり、またアシラぞうつくり、てん万象ばんしょうおがみ、かつバアルにつかえ、

17:17 またそのむすこ、むすめいてささげものとし、うらないおよびまじないをなし、しゅまえあくをおこなうことにをゆだねて、しゅいからせた。

17:18 それゆえ、しゅおおいにイスラエルをいかり、かれらをみまえからのぞかれたので、ユダの部族ぶぞくのほかのこったものはなかった。

17:19 ところがユダもまたそのかみしゅいましめをまもらず、イスラエルがさだめたならわしにあゆんだので、

17:20 しゅはイスラエルの子孫しそんをことごとくて、かれらをくるしめ、かれらを略奪者りゃくだつしゃにわたして、ついにかれらをみまえからちすてられた。

17:21 しゅはイスラエルをダビデのいえからはなされたので、イスラエルはネバテのヤラベアムをおうとしたが、ヤラベアムはイスラエルに、しゅしたがうことをやめさせ、おおきなつみおかさせた。

17:22 イスラエルの人々ひとびとがヤラベアムのおこなったすべてのつみをおこないつづけて、それをはなれなかったので、

17:23 ついにしゅはそのしもべである預言者よげんしゃたちによってわれたように、イスラエルをみまえからのぞられた。こうしてイスラエルは自分じぶんくにからアッスリヤにうつされて今日こんにちいたっている。

17:24 かくてアッスリヤのおうはバビロン、クタ、アワ、ハマテおよびセパルワイムから人々ひとびとをつれてきて、これをイスラエルの人々ひとびとかわりにサマリヤの町々まちまちにおらせたので、その人々ひとびとはサマリヤを領有りょうゆうして、その町々まちまちんだ。

17:25 かれらがそこにはじめたときしゅうやまうことをしなかったので、しゅかれらのうちにししをおくり、ししはかれらのうちの数人すうにんころした。

17:26 そこで人々ひとびとはアッスリヤのおうげてった、「あなたがうつしてサマリヤの町々まちまちにおらせられたあの国々くにぐにたみは、そのかみのおきてをらないゆえに、そのかみかれらのうちにししをおくり、ししはかれらをころした。これはかれらが、そのかみのおきてをらないためです」。

17:27 アッスリヤのおうめいじてった、「あなたがたがあそこからうつした祭司さいしのひとりをあそこへれてきなさい。かれをあそこへやってまわせ、そのくにかみのおきてをその人々ひとびとおしえさせなさい」。

17:28 そこでサマリヤからうつされた祭司さいしのひとりがてベテルにみ、どのようにしゅうやまうべきかをかれらにおしえた。

17:29 しかしそのたみはおのおの自分じぶん神々かみがみつくって、それをサマリヤびとがつくったたかところいえ安置あんちした。たみみなんでいる町々まちまちでそのようにおこなった。

17:30 すなわちバビロンの人々ひとびとはスコテ・ベノテをつくり、クタの人々ひとびとはネルガルをつくり、ハマテの人々ひとびとはアシマをつくり、

17:31 アワの人々ひとびとはニブハズとタルタクをつくり、セパルワイムびとはそのいて、セパルワイムのかみアデランメレクおよびアナンメレクにささげた。

17:32 かれはまたしゅうやまい、自分じぶんたちのうちから一般いっぱんたみててたかところ祭司さいしとしたので、その人々ひとびとたかところいえつとめをした。

17:33 このようにかれらはしゅうやまったが、またかれらがてきた国々くにぐにのならわしにしたがって、自分じぶんたちの神々かみがみにもつかえた。

17:34 今日こんにちいたるまでかれらはさきのならわしにしたがっておこなっている。

かれらはしゅうやまわず、またしゅがイスラエルとづけられたヤコブの子孫しそんめいじられたさだめにも、おきてにも、律法りっぽうにも、いましめにもしたがわない。

17:35 しゅはかつてかれらと契約けいやくむすび、かれらにめいじてわれた、「あなたがたは神々かみがみうやまってはならない。またかれらをおがみ、かれらにつかえ、かれらに犠牲ぎせいをささげてはならない。

17:36 ただおおきなちからべたうでとをもって、あなたがたをエジプトのからみちびのぼったしゅをのみうやまい、これをおがみ、これに犠牲ぎせいをささげなければならない。

17:37 またあなたがたのためにきしるされたさだめと、おきてと、律法りっぽうと、いましめとを、つつしんでつねまもらなければならない。神々かみがみうやまってはならない。

17:38 わたしがあなたがたとむすんだ契約けいやくわすれてはならない。また神々かみがみうやまってはならない。

17:39 ただあなたがたのかみしゅうやまわなければならない。しゅはあなたがたをそのすべてのてきからすくされるであろう」。

17:40 しかしかれらはきいれず、かえってさきのならわしにしたがっておこなった。

17:41 このように、これらのたみしゅうやまい、またそのきざんだぞうにもつかえたが、そのたちも、まごたちも同様どうようであって、かれらはその先祖せんぞがおこなったように今日こんにちまでおこなっている。 

第18章 

18:1 イスラエルのおうエラのホセアのだいねんにユダのおうアハズのヒゼキヤがおうとなった。

18:2 かれおうとなったとき二十五さいで、エルサレムで二十九ねんあいだおさめた。そのはははゼカリヤのむすめで、をアビといった。

18:3 ヒゼキヤはすべて先祖せんぞダビデがおこなったようにしゅにかなうことおこない、

18:4 たかところのぞき、石柱せきちゅうをこわし、アシラぞうたおし、モーセのつくった青銅せいどうのへびをくだいた。イスラエルの人々ひとびとはこのときまでそのへびにかってこうをたいていたからである。人々ひとびとはこれをネホシタンとんだ。

18:5 ヒゼキヤはイスラエルのかみしゅ信頼しんらいした。そのためにかれのあとにもかれさきにも、ユダのすべてのおうのうちにかれおよものはなかった。

18:6 すなわちかれかたしゅしたがってはなれることなく、しゅがモーセにめいじられた命令めいれいまもった。

18:7 しゅかれともにおられたので、すべてかれたたかうところでこうをあらわした。かれはアッスリヤのおうにそむいて、かれつかえなかった。

18:8 かれはペリシテびとをはいって、ガザとその領域りょういきにまでたっし、見張みはりだいから堅固けんごまちにまでおよんだ。

18:9 ヒゼキヤおうだいねんすなわちイスラエルのおうエラのホセアのだいねんに、アッスリヤのおうシャルマネセルはサマリヤにのぼって、これをかこんだが、

18:10 三ねんのちついにこれをった。サマリヤがられたのはヒゼキヤのだいねんで、それはイスラエルのおうホセアのだいねんであった。

18:11 アッスリヤのおうはイスラエルの人々ひとびとをアッスリヤにとらえていって、ハラと、ゴザンのかわハボルのほとりと、メデアの町々まちまちいた。

18:12 これはかれらがそのかみしゅ言葉ことばにしたがわず、その契約けいやくやぶり、しゅのしもべモーセのめいじたすべてのことみみかたむけず、またおこなわなかったからである。

18:13 ヒゼキヤおうだい十四ねんにアッスリヤのおうセナケリブがのぼってユダのすべての堅固けんご町々まちまちったので、

18:14 ユダのおうヒゼキヤはひとをラキシにつかわしてアッスリヤのおうった、「わたしはつみおかしました。どうぞげてください。わたしにせられることはなんでもいたします」。アッスリヤのおうぎん三百タラントときん三十タラントをユダのおうヒゼキヤにした。

18:15 ヒゼキヤはしゅみやおういえくらとにあるぎんをことごとくかれあたえた。

18:16 このときユダのおうヒゼキヤはまたしゅ神殿しんでんおよびはしらから自分じぶんせたきんをはぎって、アッスリヤのおうあたえた。

18:17 アッスリヤのおうはまたタルタン、ラブサリスおよびラブシャケを、ラキシから大軍たいぐんひきいてエルサレムにいるヒゼキヤおうのもとにつかわした。かれらはのぼってエルサレムにた。かれらはエルサレムにくと、ぬのさらし大路おおじ沿っているうえいけ水道すいどうのかたわらへって、そこにった。

18:18 そしてかれらがおうんだので、ヒルキヤのである宮内卿くないきょうエリアキム、書記官しょきかんセブナ、およびアサフのである史官しかんヨアがかれらのところにてきた。

18:19 ラブシャケはかれらにった、「ヒゼキヤにいなさい、『大王だいおう、アッスリヤのおうはこうおおせられる。あなたがたのみとするものなにか。

18:20 口先くちさきだけの言葉ことば戦争せんそうをする計略けいりゃくちからだとかんがえるのか。あなたはいまだれにたよって、わたしにそむいたのか。

18:21 いまあなたは、あのれかけているあしのつえ、エジプトをたのみとしているが、それはひとがよりかかるとき、そのひととおすであろう。エジプトのおうパロはすべてたのものにそのようにする。

18:22 しかしあなたがもし「われわれは、われわれのかみしゅたのむ」とわたしにうのであれば、そのかみはヒゼキヤがユダとエルサレムにげて、「あなたがたはエルサレムで、この祭壇さいだんまえ礼拝れいはいしなければならない」とって、そのたかところ祭壇さいだんとをのぞいたものではないか。

18:23 さあ、わたしの主君しゅくんアッスリヤのおうとかけをせよ。もしあなたのほうひとがあるならば、わたしはうま二千とうあたえよう。

18:24 あなたはエジプトをたのみ、戦車せんしゃ騎兵きへいもとめているが、わたしの主君しゅくん家来けらいのうちのもっとちいさい一隊長たいちょうでさえ、どうして撃退げきたいすることができようか。

18:25 わたしがこのところほろぼすためにのぼってきたのは、しゅゆるしなしにしたことであろうか。しゅがわたしにこののぼってこれをほろぼせとわれたのだ』」。

18:26 そのときヒルキヤのエリアキムおよびセブナとヨアはラブシャケにった、「どうぞ、アラムでしもべどもにはなしてください。わたしたちは、それがわかるからです。城壁じょうへきうえにいるたみいているところで、わたしたちにユダヤの言葉ことばはなさないでください」。

18:27 しかしラブシャケはかれらにった、「わたしの主君しゅくんは、あなたの主君しゅくんとあなたにだけでなく、城壁じょうへきうえしている人々ひとびとにも、この言葉ことばげるためにわたしをつかわしたのではないか。かれらも、あなたがたととも自分じぶん糞尿ふんにょうみするにいたるであろう」。

18:28 そしてラブシャケはちあがり、ユダヤの言葉ことば大声おおごえばわってった。「大王だいおう、アッスリヤのおう言葉ことばけ。

18:29 おうはこうおおせられる、『あなたがたはヒゼキヤにあざむかれてはならない。かれはあなたがたをわたしのからすくいだすことはできない。

18:30 ヒゼキヤが「しゅかならずわれわれをすくされる。このまちはアッスリヤおうおちいることはない」とっても、あなたがたはしゅたのみとしてはならない』。

18:31 あなたがたはヒゼキヤの言葉ことばいてはならない。アッスリヤのおうはこうおおせられる、『あなたがたはわたしと和解わかいして、わたしに降服こうふくせよ。そうすればあなたがたはおのおの自分じぶんのぶどうのべ、おのおの自分じぶんのいちじくのべ、おのおの自分じぶん井戸いどみずむことができるであろう。

18:32 やがてわたしがて、あなたがたを一つのくにれてく。それはあなたがたのくにのように穀物こくもつとぶどうしゅのある、パンとぶどうはたけのある、オリブのみつのあるである。あなたがたはきながらえることができ、ぬことはない。ヒゼキヤが「しゅはわれわれをすくわれる」とって、あなたがたをまどわしてもかれいてはならない。

18:33 しょ国民こくみん神々かみがみのうち、どのかみがそのくにをアッスリヤのおうからすくったか。

18:34 ハマテやアルパデの神々かみがみはどこにいるのか。セパルワイム、ヘナおよびイワの神々かみがみはどこにいるのか。かれらはサマリヤをわたしのからすくしたか。

18:35 国々くにぐにのすべての神々かみがみのうち、そのくにをわたしのからすくしたものがあったか。しゅがどうしてエルサレムをわたしのからすくすことができよう』」。

18:36 しかしたみもくして、ひとことかれこたえなかった。おうめいじて「かれこたえてはならない」とっておいたからである。

18:37 こうしてヒルキヤのである宮内卿くないきょうエリアキム、書記官しょきかんセブナ、およびアサフのである史官しかんヨアはころもき、ヒゼキヤのもとにて、ラブシャケの言葉ことばかれげた。 

第19章 

19:1 ヒゼキヤおうはこれをいて、ころもき、荒布あらぬのにまとってしゅみやはいり、

19:2 宮内卿くないきょうエリアキムと書記官しょきかんセブナおよび祭司さいしのうちの年長者ねんちょうしゃたちに荒布あらぬのをまとわせて、アモツの預言者よげんしゃイザヤのもとにつかわした。

19:3 かれらはイザヤにった、「ヒゼキヤはこうもうされます、『きょうはなやみと、こらしめと、はずかしめのです。胎児たいじがまさにうまれようとして、これをちからがないのです。

19:4 あなたのかみしゅはラブシャケがその主君しゅくんアッスリヤのおうにつかわされて、けるかみをそしったもろもろの言葉ことばかれたかもしれません。そしてあなたのかみしゅはそのいた言葉ことばをとがめられるかもしれません。それゆえ、こののこっているもののためにいのりをささげてください』」。

19:5 ヒゼキヤおう家来けらいたちがイザヤのもとにたとき、

19:6 イザヤはかれらにった、「あなたがたの主君しゅくんにこういなさい、『しゅはこうおおせられる、アッスリヤのおう家来けらいたちが、わたしをそしった言葉ことばいておそれるにはおよばない。

19:7 よ、わたしは一つのれいかれらのうちにおくって、一つのうわさをかせ、かれ自分じぶんくにかえらせて、自分じぶんくにでつるぎにたおれさせるであろう』」。

19:8 ラブシャケはかえして、アッスリヤのおうがリブナをめているところへった。かれおうのラキシをったことをいたからである。

19:9 このときアッスリヤのおうはエチオピヤのおうテルハカについて、「かれはあなたとたたかうためにてきた」と人々ひとびとがいうのをいたので、ふたた使者ししゃをヒゼキヤにつかわしてった、

19:10 「ユダのおうヒゼキヤにこういなさい、『あなたは、エルサレムはアッスリヤのおうおちいることはない、とうあなたの信頼しんらいするかみあざむかれてはならない。

19:11 あなたはアッスリヤのおうたちがもろもろの国々くにぐににしたことかれらをまったほろぼしたこといている。どうしてあなたがすくわれることができようか。

19:12 わたしのちちたちはゴザン、ハラン、レゼフ、およびテラサルにいたエデンの人々ひとびとほろぼしたが、その国々くにぐに神々かみがみかれらをすくったか。

19:13 ハマテのおう、アルパデのおう、セパルワイムのまちおう、ヘナのおうおよびイワのおうはどこにいるのか』」。

19:14 ヒゼキヤは使者ししゃから手紙てがみってそれをみ、しゅみやにのぼっていって、しゅまえにそれをひろげ、

19:15 そしてヒゼキヤはしゅまえいのってった、「ケルビムのうえしておられるイスラエルのかみしゅよ、のすべてのくにのうちで、ただあなただけがかみでいらせられます。あなたはてん つくられました。

19:16 しゅよ、みみかたむけていてください。しゅよ、ひらいてごらんください。セナケリブがけるかみをそしるためにおくった言葉ことばをおきください。

19:17 しゅよ、まことにアッスリヤのおうたちはもろもろのたみとその国々くにぐにほろぼし、

19:18 またその神々かみがみれました。それらはかみではなく、ひとつくったもので、いしだからほろぼされたのです。

19:19 われわれのかみしゅよ、どうぞ、いまわれわれをかれからすくしてください。そうすれば国々くにぐにみなしゅであるあなただけがかみでいらせられることをるようになるでしょう」。

19:20 そのときアモツのイザヤはひとをつかわしてヒゼキヤにった、「イスラエルのかみしゅはこうおおせられる、『アッスリヤのおうセナケリブについてあなたがわたしにいのったことはいた』。

19:21 しゅかれについてかたられた言葉ことばはこうである、

処女しょじょであるシオンのむすめあなたをあなどり、あなたをあざける。エルサレムのむすめあなたのうしろであたまる。

19:22 あなたはだれをそしり、だれをののしったのか。あなたはだれにむかってこえをあげ、たかくあげたのか。イスラエルの聖者せいじゃにむかってしたのだ。

19:23 あなたは使者ししゃをもってしゅをそしってった、「わたしはおおくの戦車せんしゃをひきいて山々やまやまいただきにのぼり、レバノンのおくき、たけのたか香柏こうはくもっといいとすぎをたおし、またそのはて野営やえいき、その密林みつりんにはいった。

19:24 わたしは井戸いどって外国がいこくみずんだ。わたしはあしうらで、エジプトのすべてのかわみからした」。

19:25 あなたはかなかったか、むかしわたしがこれをさだめたことを。堅固けんご町々まちまちをあなたが荒塚あらつかとすることも、いにしえのからわたしが計画けいかくしていまこれをおこなうのだ。

19:26 そのうちにたみちからよわくおののき、はじをいだいて、くさのように、青菜あおなのようになり、そだたないでれる屋根やねくさのようになった。

19:27 わたしはあなたのすわること、出入でいりすること、わたしにむかっていかさけんだことをもっている。

19:28 あなたがわたしにむかっていかさけんだことと、あなたの高慢こうまんがわたしのみみにはいったため、わたしはあなたのはなをつけ、あなたのくちにくつわをはめて、あなたをもときたみちきもどすであろう』。

19:29 『あなたにあたえるしるしはこれである。すなわち、ことしはからはえたものをべ、二ねんにはまたそのからはえたものをべ、三ねんにはたねをまき、れ、ぶどうはたけつくってそのべるであろう。

19:30 ユダのいえののがれてのこものふたたしたり、うえむすぶであろう。

19:31 すなわちのこものがエルサレムからてき、のがれたものがシオンのやまからるであろう。しゅ熱心ねっしんがこれをされるであろう』。

19:32 それゆえ、しゅはアッスリヤのおうについて、こうおおせられる、『かれはこのまちにこない、またここにはなたない、たてをもってそのまえることなく、またるいきずいてこれをめることはない。

19:33 かれみちかえって、このまちに、はいることはない。しゅがこれをう。

19:34 わたしは自分じぶんのため、またわたしのしもべダビデのためにこのまちまもって、これをすくうであろう』」。

19:35 そのよるしゅ使つかいて、アッスリヤの陣営じんえいで十八万五千にんころした。人々ひとびとあさはやきてると、かれらはみな死体したいとなっていた。

19:36 アッスリヤのおうセナケリブはり、かえってってニネベにいたが、

19:37 そのかみニスロクの神殿しんでん礼拝れいはいしていたとき、そのアデランメレクとシャレゼルが、つるぎをもってかれころし、ともにアララテのげてった。そこでそのエサルハドンがかわっておうとなった。 

第20章 

20:1 そのころ、ヒゼキヤは病気びょうきになってにかかっていた。アモツの預言者よげんしゃイザヤはかれのところにきてった、「しゅはこうおおせられます、『いえひと遺言ゆいごんをなさい。あなたはにます。きながらえることはできません』」。

20:2 そこでヒゼキヤはかおかべけてしゅいのってった、

20:3 「ああしゅよ、わたしが真実しんじつ真心まごころをもってあなたのまえあゆみ、あなたのにかなうことをおこなったのをどうぞおもおこしてください」。そしてヒゼキヤははげしくいた。

20:4 イザヤがまだ中庭なかにわないうちにしゅ言葉ことばかれのぞんだ、

20:5 「かえして、わたしのたみきみヒゼキヤにいなさい、『あなたのちちダビデのかみしゅはこうおおせられる、わたしはあなたのいのりき、あなたのなみだた。よ、わたしはあなたをいやす。三にはあなたはしゅみやのぼるであろう。

20:6 かつ、わたしはあなたのよわいを十五ねんす。わたしはあなたと、このまちとをアッスリヤのおうからすくい、わたしののため、またわたしのしもべダビデのためにこのまちまもるであろう』」。

20:7 そしてイザヤはった、「しいちじくのひとかたまりをってきて、それを腫物はれものにつけさせなさい。そうすればなおるでしょう」。

20:8 ヒゼキヤはイザヤにった、「しゅがわたしをいやされることと、三にわたしがしゅいえのぼることについて、どんなしるしがありましょうか」。

20:9 イザヤはった、「しゅ約束やくそくされたことをおこなわれることについては、しゅからこのしるしをられるでしょう。すなわち日影ひかげが十すすむか、あるいは十退しりぞくかです」。

20:10 ヒゼキヤはこたえた、「日影ひかげが十すすむことはたやすいことです。むしろ日影ひかげを十退しりぞかせてください」。

20:11 そこで預言者よげんしゃイザヤがしゅばわると、アハズのとき計のうえすすんだ日影ひかげを、十退しりぞかせられた。

20:12 そのころ、バラダンのであるバビロンのおうメロダクバラダンは、手紙てがみおくものたせて使節しせつをヒゼキヤにつかわした。これはヒゼキヤがんでいることをいたからである。

20:13 ヒゼキヤはかれらをよろこむかえて、宝物ほうもつくら金銀きんぎん香料こうりょう貴重きちょうあぶらおよび武器ぶきくら、ならびにその倉庫そうこにあるすべてのものかれらにせた。いえにあるものも、くににあるものも、ヒゼキヤがかれらにせないものは一つもなかった。

20:14 そのとき預言者よげんしゃイザヤはヒゼキヤおうのもとにきてった、「あの人々ひとびとなにいましたか。どこからきたのですか」。ヒゼキヤはった、「かれらはとおくにから、バビロンからきたのです」。

20:15 イザヤはった、「かれらはあなたのいえなにましたか」。ヒゼキヤはこたえてった、「わたしのいえにあるものみなました。わたしの倉庫そうこのうちには、わたしがかれらにせないものは一つもありません」。

20:16 そこでイザヤはヒゼキヤにった、「しゅ言葉ことばきなさい、

20:17 『しゅわれる、よ、すべてあなたのいえにあるもの、および、あなたの先祖せんぞたちが今日こんにちまでにみたくわえたものの、バビロンにはこられるる。なにのこるものはないであろう。

20:18 また、あなたのからるあなたのたちもられ、バビロンのおう宮殿きゅうでん宦官かんがんとなるであろう』」。

20:19 ヒゼキヤはイザヤにった、「あなたがわれたしゅ言葉ことば結構けっこうです」。かれは「せめて自分じぶんにあるあいだ、平和へいわ安全あんぜんがあればいことではなかろうか」とおもったからである。

20:20 ヒゼキヤのその事績じせきとその武勇ぶゆうおよび、かれ貯水池ちょすいち水道すいどうつくって、まちみずいたことは、ユダのおう歴代志れきだいししょにしるされているではないか。

20:21 ヒゼキヤはその先祖せんぞたちととも ねむって、そのマナセがかわっておうとなった。 

第21章 

21:1 マナセは十二さいおうとなり、五十五ねんあいだ、エルサレムでおさめた。はははヘフジバといった。

21:2 マナセはしゅがイスラエルの人々ひとびとまえからはらわれた国々くにぐにたみにくむべきおこないにならって、しゅまえあくをおこなった。

21:3 かれちちヒゼキヤがこわしたたかところなおし、またイスラエルのおうアハブがしたようにバアルのために祭壇さいだんきずき、アシラぞうつくり、かつてん万象ばんしょうおがんで、これにつかえた。

21:4 またしゅみやのうちに数個すうこ祭壇さいだんきずいた。これはしゅが「わたしのをエルサレムにこう」とわれたそのみやである。

21:5 かれはまたしゅみやの二つのにわてん万象ばんしょうのために祭壇さいだんきずいた。

21:6 またそのいてささげものとし、うらないをし、魔術まじゅつおこない、口寄くちよせと魔法使まほうつかいもちい、しゅまえおおくのあくって、しゅいかりをおこした。

21:7 かれはまたアシラの彫像ちょうぞうつくってしゅみやいた。しゅはこのみやについてダビデとそのソロモンにわれたことがある、「わたしはこのみやと、わたしがイスラエルのすべての部族ぶぞくのうちからえらんだエルサレムとに、わたしの永遠えいえんく。

21:8 もし、かれらがわたしがめいじたすべてのこと、およびわたしのしもべモーセがめいじたすべての律法りっぽうまもおこなうならば、イスラエルのあしを、わたしがかれらの先祖せんぞたちにあたえたから、かさねてまよさせないであろう」。

21:9 しかしかれらはきいれなかった。マナセが人々ひとびとをいざなってあくおこなったことは、しゅがイスラエルの人々ひとびとまえほろぼされた国々くにぐにたみよりもはなはだしかった。

21:10 そこでしゅはそのしもべである預言者よげんしゃたちによってわれた、

21:11 「ユダのおうマナセがこれらのにくむべきことおこない、かれさきにあったアモリびとのったすべてのことよりもわることおこない、またその偶像ぐうぞうをもってユダにつみおかさせたので、

21:12 イスラエルのかみしゅはこうおおせられる、よ、わたしはエルサレムとユダにわざわいをくだそうとしている。これをものは、そのみみが二つながらるであろう。

21:13 わたしはサマリヤをはかったはかりなわと、アハブのいえもちいたりをエルサレムにほどこし、ひとさらをぬぐい、これをぬぐってせるように、エルサレムをぬぐいる。

21:14 わたしは、わたしのぎょうたみのこりをて、かれらをてきわたす。かれらはもろもろのてきのえじきとなり、略奪りゃくだつにあうであろう。

21:15 これはかれらの先祖せんぞたちがエジプトをから今日こんにちいたるまで、かれらがわたしのまえあくって、わたしをいからせたためである」。

21:16 マナセはまたしゅまえあくって、ユダにつみおかさせたそのつみのほかに、つみなきものおおながして、エルサレムのこのはてから、かのはてにまでたした。

21:17 マナセのその事績じせきと、かれがおこなったすべてのことおよびそのおかしたつみは、ユダのおう歴代志れきだいししょにしるされているではないか。

21:18 マナセは先祖せんぞたちとともねむって、そのいえそのすなわちウザのそのほうむられ、そのアモンがかわっておうとなった。

21:19 アモンはおうとなったとき二十二さいであって、エルサレムで二ねんあいだおさめた。はははヨテバのハルツのむすめで、をメシュレメテといった。

21:20 アモンはそのちちマナセのおこなったように、しゅまえあくおこなった。

21:21 すなわちかれはすべてそのちちあゆんだみちあゆみ、ちちつかえた偶像ぐうぞうつかえて、これをおがみ、

21:22 先祖せんぞたちのかみしゅてて、しゅみちあゆまなかった。

21:23 アモンの家来けらいたちはついにかれてきして徒党ととうむすび、おうをそのいえころしたが、

21:24 くにたみは、アモンおうてきして徒党ととうむすんだものをことごとくころした。そしてくにたみはアモンのヨシヤをおうとしてアモンにかわらせた。

21:25 アモンのその事績じせきは、ユダのおう歴代志れきだいししょにしるされているではないか。

21:26 アモンはウザのそのにあるはかほうむられ、そのヨシヤがかわっておうとなった。 

第22章 

22:1 ヨシヤは八さいおうとなり、エルサレムで三十一ねんあいだおさめた。はははボヅカテのアダヤのむすめで、をエデダといった。

22:2 ヨシヤはしゅにかなうことおこない、先祖せんぞダビデのみちあゆんでみぎにもひだりにもまがらなかった。

22:3 ヨシヤおうだい十八ねんおうはメシュラムのアザリヤのである書記官しょきかんシャパンをしゅみやにつかわしてった、

22:4 「だい祭司さいしヒルキヤのもとへのぼってって、しゅみやにはいってきたぎん、すなわちもんまもものたみからあつめたものの総額そうがくかれかぞえさせ、

22:5 それを工事こうじをつかさどるしゅみや監督かんとくものわたさせ、かれらからしゅみや工事こうじをするものにそれをわたして、みややぶれをつくろわせなさい。

22:6 すなわち木工もっこう建築けんちく石工いしくにそれをわたし、またみやつくろ材木ざいもくいしわせなさい。

22:7 ただしかれらは正直しょうじきことおこなうから、かれらにわたしたぎんについてはかれらと計算けいさんするにおよばない」。

22:8 そのときだい祭司さいしヒルキヤは書記官しょきかんシャパンにった、「わたしはしゅみや律法りっぽうしょつけました」。そしてヒルキヤがその書物しょもつをシャパンにわたしたので、かれはそれをんだ。

22:9 書記官しょきかんシャパンはおうのもとへき、おう報告ほうこくしてった、「しもべどもはみやにあったぎんみなして、それを工事こうじをつかさどるしゅみや監督かんとくものわたしました」。

22:10 書記官しょきかんシャパンはまたおうげて「祭司さいしヒルキヤはわたしに一つの書物しょもつわたしました」とい、それをおうまえんだ。

22:11 おうはその律法りっぽうしょ言葉ことばくと、そのころもいた。

22:12 そしておう祭司さいしヒルキヤと、シャパンのアヒカムと、ミカヤのアクボルと、書記官しょきかんシャパンと、おう大臣だいじんアサヤとにめいじてった、

22:13 「あなたがたはって、このつかった書物しょもつ言葉ことばについて、わたしのため、たみのため、またユダ全国ぜんこくのためにしゅたずねなさい。われわれの先祖せんぞたちがこの書物しょもつ言葉ことばしたがわず、すべてわれわれについてしるされていることおこなわなかったために、しゅはわれわれにむかって、おおいなるいかりをはっしておられるからです」。

22:14 そこで祭司さいしヒルキヤ、アヒカム、アクボル、シャパンおよびアサヤはシャルムのつまであるおんな預言者よげんしゃホルダのもとへった。シャルムはハルハスのであるテクワので、衣装いしょうべやをまもものであった。そのときホルダはエルサレムの下町したまちんでいた。かれらがホルダにげたので、

22:15 ホルダはかれらにった、「イスラエルのかみしゅはこうおおせられます、『あなたがたをわたしにつかわしたひといなさい。

22:16 しゅはこうわれます、よ、わたしはユダのおうんだあの書物しょもつのすべての言葉ことばにしたがって、わざわいをこのところと、ここにんでいるたみくだそうとしている。

22:17 かれらがわたしをてて神々かみがみこうをたき、自分じぶんたちのつくったもろもろのものをもって、わたしをいからせたからである。それゆえ、わたしはこのところにむかっていかりのはっする。これはえることがないであろう』。

22:18 ただししゅたずねるために、あなたがたをつかわしたユダのおうにはこういなさい、『あなたがいた言葉ことばについてイスラエルのかみしゅはこうおおせられます、

22:19 あなたは、わたしがこのところと、ここにんでいるたみにむかって、これはとなり、のろいとなるであろうとうのをいたときこころい、しゅまえにへりくだり、ころもいてわたしのまえいたゆえ、わたしもまたあなたのうことをいたのであるとしゅわれる。

22:20 それゆえ、よ、わたしはあなたを先祖せんぞたちのもとにあつめる。あなたはやすらかにはかあつめられ、わたしがこのところくだすもろもろのわざわいることはないであろう』」。かれらはこの言葉ことばおうかえった。 

第23章 

23:1 そこでおうひとをつかわしてユダとエルサレムの長老ちょうろうたちをことごとくあつめた。

23:2 そしておうはユダのもろもろの人々ひとびとと、エルサレムのすべての住民じゅうみんおよび祭司さいし預言者よげんしゃならびに大小だいしょうのすべてのたみしたがえてしゅみやにのぼり、しゅみやつかった契約けいやくしょ言葉ことばをことごとくかれらにかせた。

23:3 いでおうはしらのかたわらにって、しゅまえ契約けいやくて、しゅしたがってあゆみ、こころをつくし精神せいしんをつくして、しゅいましめと、あかしと、さだめとをまもり、この書物しょもつにしるされているこの契約けいやく言葉ことばおこなうことをちかった。たみみなその契約けいやくくわわった。

23:4 こうしておうだい祭司さいしヒルキヤと、それに祭司さいしたちおよびもんまもものどもにめいじて、しゅ神殿しんでんからバアルとアシラとてん万象ばんしょうとのためにつくったもろもろのうつわさせ、エルサレムのそとのキデロンのでそれをき、そのはいをベテルにってかせた。

23:5 また、ユダの町々まちまちとエルサレムの周囲しゅういにあるたかところこうをたくためにユダのおうたちが任命にんめいした祭司さいしたちをはいし、またバアルとつき星宿せいしゅくてん万象ばんしょうとにこうをたくものどもをもはいした。

23:6 かれはまたしゅみやからアシラぞうし、エルサレムのそとのキデロンかわってって、キデロンかわでそれをき、それをくだいてこなとし、そのこなたみはかげすてた。

23:7 またしゅみやにあった神殿しんでん男娼だんしょういえをこわした。そこはおんなたちがアシラぞうのためにまくところであった。

23:8 かれはまたユダの町々まちまちから祭司さいしをことごとくしよせ、また祭司さいしこうをたいたゲバからベエルシバまでのたかところけがし、またもんにあるたかところをこわした。これらのたかところまちのつかさヨシュアのもん入口いりぐちにあり、まちもんにはいるひとひだりにあった。

23:9 たかところ祭司さいしたちはエルサレムでしゅ祭壇さいだんにのぼることをしなかったが、その兄弟きょうだいたちのうちにあってたねれぬパンをべた。

23:10 おうはまた、だれもそのむすこむすめいて、モレクにささげものとすることのないように、ベンヒンノムのたににあるトペテをけがした。

23:11 またユダのおうたちが太陽たいようにささげてしゅみやもんいたうまを、境内けいだいにある侍従じじゅうナタンメレクのへやのかたわらにうつし、太陽たいようくるまいた。

23:12 またおうはユダのおうたちがアハズの高殿たかどの屋上おくじょう つくった祭壇さいだんと、マナセがしゅみやの二つのにわつくった祭壇さいだんとをこわして、それをくだき、くだけたものをキデロンかわげすてた。

23:13 またおうはイスラエルのおうソロモンがむかしシドンびとのにくむべきものアシタロテと、モアブびとのにくむべきものケモシと、アンモンの人々ひとびとにくむべきものミルコムのためにエルサレムのひがし滅亡めつぼうやまみなみきずいたたかところけがした。

23:14 またもろもろの石柱せきちゅうくだき、アシラぞうたおし、ひとほねをもってそのところたした。

23:15 また、ベテルにある祭壇さいだんと、イスラエルにつみおかさせたネバテのヤラベアムがつくったたかところ、すなわちその祭壇さいだんたかところとをかれはこわし、そのいしくだいてこなとし、かつアシラぞういた。

23:16 そしてヨシヤはをめぐらしてやまはかのあるのをひとをつかわしてそのはかからほねらせ、それをその祭壇さいだんうえいて、それをけがした。むかしかみひとしゅ言葉ことばとしてこのことばわりげたが、そのとおりになった。

23:17 そのときヨシヤは「あそこにえる石碑せきひなにか」とたずねた。まち人々ひとびとかれに「あれはあなたがベテルの祭壇さいだんたいしておこなわれたこれらのことを、ユダからきて預言よげんしたかみひとはかです」とったので、

23:18 かれった、「そのままにしてきなさい。だれもそのほねうつしてはならない」。それでそのほねと、サマリヤからきた預言者よげんしゃほねにはをつけなかった。

23:19 またイスラエルのおうたちがサマリヤの町々まちまちつくって、しゅいからせたたかところいえみなヨシヤはのぞいて、かれがすべてベテルにったようにこれにった。

23:20 かれはまた、そこにあったたかところ祭司さいしたちをみな祭壇さいだんうえころし、ひとほね祭壇さいだんうえいた。こうしてかれはエルサレムにかえった。

23:21 そしておうはすべてのたみめいじて、「あなたがたはこの契約けいやくしょにしるされているように、あなたがたのかみしゅ過越すぎこしまつりおこないなさい」とった。

23:22 さばきづかさがイスラエルをさばいたからこのかた、またイスラエルのおうたちとユダのおうたちのにも、このような過越すぎこしまつりおこなったことはなかったが、

23:23 ヨシヤおうだい十八ねんに、エルサレムでこの過越すぎこしまつりしゅおこなったのである。

23:24 ヨシヤはまた祭司さいしヒルキヤがしゅみやつけた書物しょもつにしるされている律法りっぽう言葉ことば確実かくじつおこなうために、口寄くちよせとうらなと、テラピムと偶像ぐうぞうおよびユダのとエルサレムにられるもろもろのにくむべきもののぞいた。

23:25 ヨシヤのようにこころをつくし、精神せいしんをつくし、ちからをつくしてモーセのすべての律法りっぽうにしたがい、しゅたよんだおうはヨシヤのさきにはなく、またそののちにもかれのようなものおこらなかった。

23:26 けれどもしゅはなおユダにむかってはっせられたはげしいおおいなるいかりをやめられなかった。これはマナセがもろもろのはらだたしいおこないをもってしゅいからせたためである。

23:27 それゆえしゅわれた、「わたしはイスラエルをうつしたように、ユダをもわたしのまえからうつし、わたしがえらんだこのエルサレムのまちと、わたしのをそこにこうとったこのみやとをてるであろう」。

23:28 ヨシヤのその事績じせきと、かれったすべてのことは、ユダのおう歴代志れきだいししょにしるされているではないか。

23:29 ヨシヤのにエジプトのおうパロ・ネコが、アッスリヤのおうのところへこうと、ユフラテかわをさしてのぼってきたので、ヨシヤおうかれむかとうとったが、パロ・ネコはかれるや、メギドにおいてかれころした。

23:30 その家来けらいたちはかれ死体したいくるませ、メギドからエルサレムにはこんでかれはかほうむった。くにたみはヨシヤのエホアハズをて、かれあぶらそそぎ、おうとしてちちかわらせた。

23:31 エホアハズはおうとなったとき二十三さいで、エルサレムで三かげつあいだおさめた。はははリブナのエレミヤのむすめで、をハムタルといった。

23:32 エホアハズは先祖せんぞたちがすべてったようにしゅまえあくおこなったが、

23:33 パロ・ネコはかれをハマテののリブラにつないでいて、エルサレムでおさめることができないようにした。またぎん百タラントときん一タラントのみつぎをくにした。

23:34 そしてパロ・ネコはヨシヤのエリアキムをちちヨシヤにかわっておうとならせ、をエホヤキムとあらため、エホアハズをエジプトへいてった。エホアハズはエジプトへってそこでんだ。

23:35 エホヤキムは金銀きんぎんをパロにおくった。しかしかれはパロのいのちしたがってかねおくるためにくにぜいし、くにたみおのおのからその課税かぜいにしたがって金銀きんぎんをきびしくてて、それをパロ・ネコにおくった。

23:36 エホヤキムは二十五さいおうとなり、エルサレムで十一ねんあいだおさめた。はははルマのペダヤのむすめで、をゼビダといった。

23:37 エホヤキムは先祖せんぞたちがすべてったようにしゅまえあくおこなった。 

第24章 

24:1 エホヤキムのにバビロンのおうネブカデネザルがのぼってきたので、エホヤキムはかれ隷属れいぞくして三ねんたが、ついにひるがえってかれにそむいた。

24:2 しゅはカルデヤびとの略奪りゃくだつたい、スリヤびとの略奪りゃくだつたい、モアブびとの略奪りゃくだつたい、アンモンびとの略奪りゃくだつたいをつかわしてエホヤキムをめられた。すなわちユダをめ、これをほろぼすためにかれらをつかわされた。しゅがそのしもべである預言者よげんしゃたちによってかたられた言葉ことばのとおりである。

24:3 これはまったしゅいのちによってユダにのぞんだもので、ユダをしゅまえからはらのぞくためであった。すなわちマナセがすべておこなったそのつみのため、

24:4 またかれつみなきひとながし、つみなきひとをエルサレムにたしたためであって、しゅはそのつみをゆるそうとはされなかった。

24:5 エホヤキムのその事績じせきと、かれがおこなったすべてのことは、ユダのおう歴代志れきだいししょにしるされているではないか。

24:6 エホヤキムは先祖せんぞたちとともにねむり、そのエホヤキンがかわっておうとなった。

24:7 エジプトのおうふたたびそのくにからてこなかった。バビロンのおうがエジプトのかわからユフラテかわまで、すべてエジプトのおうぞくするものをったからである。

24:8 エホヤキンはおうとなったとき十八さいで、エルサレムで三かげつあいだおさめた。はははエルサレムのエルナタンのむすめで、をネホシタといった。

24:9 エホヤキンはすべてそのちちがおこなったようにしゅまえあくおこなった。

24:10 そのころ、バビロンのおうネブカデネザルの家来けらいたちはエルサレムにのぼって、まちかこんだ。

24:11 その家来けらいたちがまちかこんでいたとき、バビロンのおうネブカデネザルもまたまちめてきた。

24:12 ユダのおうエホヤキンはそのはは、その家来けらい、そのつかさたち、および侍従じじゅうたちとともて、バビロンのおう降服こうふくしたので、バビロンのおうかれ捕虜ほりょとした。これはネブカデネザルの治世ちせいだいねんであった。

24:13 かれはまたしゅみやのもろもろの宝物ほうもつおよびおういえ宝物ほうもつをことごとくし、イスラエルのおうソロモンがつくってしゅ神殿しんでんいたもろもろのきんうつわりこわした。しゅわれたとおりである。

24:14 かれはまたエルサレムのすべての市民しみん、およびすべてのつかさとすべての勇士ゆうし、ならびにすべての木工もっこう鍛冶かじ一万にんとらえてった。のこったものくにたみまずしいもののみであった。

24:15 さらにかれはエホヤキンをバビロンにとらえてき、またおうははおうつまたち、および侍従じじゅうくにのうちのおもな人々ひとびとをも、エルサレムからバビロンへとらえてった。

24:16 またバビロンのおうはすべて勇敢ゆうかんもの七千にん木工もっこう鍛冶かじ一千にんならびにつよくてたたかものをみなとらえてバビロンへれてった。

24:17 そしてバビロンのおうはエホヤキンのちち兄弟きょうだいマッタニヤをおうとしてエホヤキンにえ、をゼデキヤとあらためた。

24:18 ゼデキヤは二十一さいおうとなり、エルサレムで十一ねんあいだおさめた。はははリブナのエレミヤのむすめで、をハムタルといった。

24:19 ゼデキヤはすべてエホヤキムがおこなったようにしゅまえあくおこなった。

24:20 エルサレムとユダにこのようなことったのはしゅいかりによるので、しゅはついにかれらをみまえからはらいすてられた。

さてゼデキヤはバビロンのおうにそむいた。 

第25章 

25:1 そこでゼデキヤの治世ちせいだいねんの十がつに、バビロンのおうネブカデネザルはもろもろの軍勢ぐんぜいひきい、エルサレムにきて、これにむかってじんり、周囲しゅういにとりでをきずいてこれをめた。

25:2 こうしてまちかこまれて、ゼデキヤおうだい十一ねんにまでおよんだが、

25:3 その四がつになって、まちのうちにききんがはげしくなり、そのたみ食物しょくもつがなくなった。

25:4 まち一角いっかくがついにやぶれたので、おうはすべての兵士へいしとともに、おうそののかたわらにある二つの城壁じょうへきのあいだのもんみちからよるのうちにして、カルデヤびとがまちかこんでいるあいだに、アラバのほうびた。

25:5 しかしカルデヤびとの軍勢ぐんぜいおうい、エリコの平地へいちかれいついた。かれ軍勢ぐんぜいはみなかれはなれてったので、

25:6 カルデヤびとはおうとらえ、かれをリブラにいるバビロンのおうのもとへいていってかれつみさだめ、

25:7 ゼデキヤのたちをゼデキヤのまえころし、ゼデキヤのをえぐり、あしかせをかけてバビロンへれてった。

25:8 バビロンのおうネブカデネザルのだい十九ねんの五ごがつ七日なぬかに、バビロンのおうしん侍衛じえいちょうネブザラダンがエルサレムにきて、

25:9 しゅみやおういえとエルサレムのすべてのいえいた。すなわちをもってすべてのおおきないえいた。

25:10 また侍衛じえいちょうともにいたカルデヤびとのすべての軍勢ぐんぜいはエルサレムの周囲しゅうい城壁じょうへき破壊はかいした。

25:11 そして侍衛じえいちょうネブザラダンは、まちのこされたたみおよびバビロンおう降服こうふくしたもののこりの群衆ぐんしゅうとらうつした。

25:12 ただし侍衛じえいちょうはそのまずしいもののこして、ぶどうをつくものとし、農夫のうふとした。

25:13 カルデヤびとはまたしゅみや青銅せいどうはしらと、しゅみや洗盤せんばんだいと、青銅せいどううみくだいて、その青銅せいどうをバビロンにはこび、

25:14 またつぼと、十能じゅうのうと、心切しんきりばさみと、こうさらおよびすべて神殿しんでんつとめもちいる青銅せいどううつわ

25:15 また心取しんとざらはちった。侍衛じえいちょうはまたきんつくったものぎんつくったものった。

25:16 ソロモンがしゅみやのためにつくった二つのはしらと、一つのうみ洗盤せんばんだいなど、これらのもろもろのうつわ青銅せいどうおもさははかることができなかった。

25:17 一つのはしらたかさは十八キュビトで、そのうえ青銅せいどう柱頭ちゅうとうがあり、柱頭ちゅうとうたかさは三キュビトで、柱頭ちゅうとう周囲しゅういあみ細工さいくとざくろがあって、みな青銅せいどうであった。はしらもそのあみ細工さいくもこれとおなじであった。

25:18 侍衛じえいちょう祭司さいしちょうセラヤと次席じせき祭司さいしゼパニヤと三にんもんまもものとらえ、

25:19 また兵士へいしをつかさどるひとりの役人やくにんと、おうまえにはべるもののうち、まちつかったものにんと、そのたみつのった軍勢ぐんぜいちょう書記官しょきかんと、まちつかったそのたみ六十にんまちからとらった。

25:20 侍衛じえいちょうネブザラダンはかれらをとらえて、リブラにいるバビロンのおうのもとへれてったので、

25:21 バビロンのおうはハマテののリブラでかれらをころした。このようにしてユダはそのからとらうつされた。

25:22 さてバビロンのおうネブカデネザルはユダののこしてとどまらせたたみうえに、シャパンのアヒカムのであるゲダリヤをてて総督そうとくとした。

25:23 とき軍勢ぐんぜいちょうたちおよびその部下ぶか人々ひとびとは、バビロンのおうがゲダリヤを総督そうとくとしたことをいて、ミヅパにいるゲダリヤのもとにきた。すなわちネタニヤのイシマエル、カレヤのヨハナン、ネトパびとタンホメテのセラヤ、マアカびとのヤザニヤおよびその部下ぶか人々ひとびとがゲダリヤのもとにきた。

25:24 ゲダリヤはかれらとその部下ぶか人々ひとびとちかってった、「あなたがたはカルデヤびとのしもべとなることをおそれてはならない。このんで、バビロンのおうつかえなさい。そうすればあなたがたは幸福こうふくるでしょう」。

25:25 ところが七がつになって、おう血統けっとうのエリシャマのであるネタニヤのイシマエルは十にんものともにきて、ゲダリヤをころし、またかれともにミヅパにいたユダヤひとと、カルデヤびとをころした。

25:26 そのため、大小だいしょうたみおよび軍勢ぐんぜいちょうたちは、みなってエジプトへった。かれらはカルデヤびとをおそれたからである。

25:27 ユダのおうエホヤキンがとらうつされてのち三十七ねんの十二がつ二十七にち、すなわちバビロンのおうエビルメロダクの治世ちせいだいねんに、おうはユダのおうエホヤキンを獄屋ごくやからして

25:28 ねんごろにかれなぐさめ、そのくらいかれともにバビロンにいるおうたちのくらいよりもたかくした。

25:29 こうしてエホヤキンはその獄屋ごくやころもぎ、一生いっしょうあいだつねおうまえ食事しょくじした。

25:30 かれ一生いっしょうあいだ、たえず日々ひびぶんおうからたまわって、その食物しょくもつとした。