口語訳聖書(振り仮名付き)
章: 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48
詩篇
第29篇 Ps-Audio
ダビデの歌
29:1 神の子らよ、主に帰せよ、栄光と力とを主に帰せよ。
29:2 み名の栄光を主に帰せよ、聖なる装いをもって主を拝め。
29:3 主のみ声は水の上にあり、栄光の神は雷をとどろかせ、主は大水の上におられる。
29:4 主のみ声は力があり、主のみ声は威厳がある。
29:5 主のみ声は香柏を折り砕き、主はレバノンの香柏を折り砕かれる。
29:6 主はレバノンを子牛のように踊らせ、シリオンを若い野牛のように踊らされる。
29:7 主のみ声は炎をひらめかす。
29:8 主のみ声は荒野を震わせ、主はカデシの荒野を震わされる。
29:9 主のみ声はかしの木を巻きあげ、また林を裸にする。その宮で、すべてのものは呼ばわって言う、「栄光」と。
29:10 主は洪水の上に座し、主はみくらに座して、とこしえに王であらせられる。
29:11 主はその民に力を与え、平安をもってその民を祝福されるであろう。
第30篇
30:1 主よ、わたしはあなたをあがめます。あなたはわたしを引きあげ、敵がわたしの事によって喜ぶのを、ゆるされなかったからです。
30:2 わが神、主よ、わたしがあなたにむかって助けを叫び求めると、あなたはわたしをいやしてくださいました。
30:3 主よ、あなたはわたしの魂を陰府からひきあげ、墓に下る者のうちから、わたしを生き返らせてくださいました。
30:4 主の聖徒よ、主をほめうたい、その聖なるみ名に感謝せよ。
30:5 その怒りはただつかのまで、その恵みはいのちのかぎり長いからである。夜はよもすがら泣きかなしんでも、朝と共に喜びが来る。
30:6 わたしは安らかな時に言った、「わたしは決して動かされることはない」と。
30:7 主よ、あなた恵みをもって、わたしをゆるがない山のように堅くされました。あなたがみ顔をかくされたので、わたしはおじ惑いました。
30:8 主よ、わたしはあなたに呼ばわりました。ひたすら主に請い願いました、
30:9 「わたしが墓に下るならば、わたしの死になんの益があるでしょうか。ちりはあなたをほめたたえるでしょうか。あなたのまことをのべ伝えるでしょうか。
30:10 主よ、聞いてください、わたしをあわれんでください。主よ、わたしの助けとなってください」と。
30:11 あなたはわたしのために、嘆きを踊りにかえ、荒布を解き、喜びをわたしの帯とされました。
30:12 これはわたしの魂があなたをほめたたえて、口をつぐむことのないためです。わが神、主よ、わたしはとこしえにあなたに感謝します。
第31篇
31:1 主よ、わたしはあなたに寄り頼みます。とこしえにわたしをはずかしめず、あなたの義をもってわたしをお助けください。
31:2 あなたの耳をわたしに傾けて、すみやかにわたしをお救いください。わたしのためにのがれの岩となり、わたしを救う堅固な城となってください。
31:3 まことに、あなたはわたしの岩、わたしの城です。み名のためにわたしを引き、わたしを導き、
31:4 わたしのためにひそかに設けた網からわたしを取り出してください。あなたはわたしの避け所です。
31:5 わたしは、わが魂をみ手にゆだねます。主、まことの神よ、あなたはわたしをあがなわれました。
31:6 あなたはむなしい偶像に心を寄せる者を憎まれます。しかしわたしは主に信頼し、
31:7 あなたのいつくしみを喜び楽しみます。あなたがわたしの苦しみをかえりみ、わたしの悩みにみこころをとめ、
31:8 わたしを敵の手にわたさず、わたしの足を広い所に立たせられたからです。
31:9 主よ、わたしをあわれんでください。わたしは悩み苦しんでいます。わたしの目は憂いによって衰え、わたしの魂も、からだもまた衰えました。
31:10 わたしのいのちは悲しみによって消えゆき、わたしの年は嘆きによって消えさり、わたしの力は苦しみによって尽き、わたしの骨は枯れはてました。
31:11 わたしはすべてのあだにそしられる者となり、隣り人には恐れられ、知り人には恐るべき者となり、ちまたでわたしを見る者は避けて逃げます。
31:12 わたしは死んだ者のように人の心に忘れられ、破れた器のようになりました。
31:13 まことに、わたしは多くの人のささやくのを聞きます、「至る所に恐るべきことがある」と。彼らはわたしに逆らってともに計り、わたしのいのちを取ろうと、たくらむのです。
31:14 しかし、主よ、わたしはあなたに信頼して、言います、「あなたはわたしの神である」と。
31:15 わたしの時はあなたのみ手にあります。わたしをわたしの敵の手と、わたしを責め立てる者から救い出してください。
31:16 み顔をしもべの上に輝かせ、いつくしみをもってわたしをお救いください。
31:17 主よ、わたしはあなたに呼ばわります、わたしをはずかしめないでください。悪しき者に恥をうけさせ、彼らに声をあげさせずに陰府に行かせてください。
31:18 高ぶりと侮りとをもって正しい者をみだりにそしる偽りのくちびるをつぐませてください。
31:19 あなたを恐れる者のためにたくわえ、あなたに寄り頼む者のために人の子らの前に施されたあなたの恵みはいかに大いなるものでしょう。
31:20 あなたは彼らをみ前のひそかな所に隠して人々のはかりごとを免れさせ、また仮屋のうちに潜ませて舌の争いを避けさせられます。
31:21 主はほむべきかな、包囲された町のようにわたしが囲まれたとき、主は驚くばかりに、いつくしみをわたしに示された。
31:22 わたしは驚きあわてて言った、「わたしはあなたの目の前から断たれた」と。しかしわたしがあなたに助けを呼び求めたとき、わたしの願いを聞きいれられた。
31:23 すべての聖徒よ、主を愛せよ。主は真実な者を守られるが、おごりふるまう者にはしたたかに報いられる。
第32篇
32:1 そのとががゆるされ、その罪がおおい消される者はさいわいである。
32:2 主によって不義を負わされず、その霊に偽りのない人はさいわいである。
32:3 わたしが自分の罪を言いあらわさなかった時は、ひねもす苦しみうめいたので、わたしの骨はふるび衰えた。
32:4 あなたのみ手が昼も夜も、わたしの上に重かったからである。わたしの力は、夏のひでりによってかれるように、かれ果てた。〔セラ
32:5 わたしは自分の罪をあなたに知らせ、自分の不義を隠さなかった。わたしは言った、「わたしのとがを主に告白しよう」と。その時あなたはわたしの犯した罪をゆるされた。〔セラ
32:6 このゆえに、すべて神を敬う者はあなたに祈る。大水の押し寄せる悩みの時にもその身に及ぶことはない。
32:7 あなたはわたしの隠れ場であって、わたしを守って悩みを免れさせ、救をもってわたしを囲まれる。〔セラ
32:8 わたしはあなたを教え、あなたの行くべき道を示し、わたしの目をあなたにとめて、さとすであろう。
32:9 あなたはさとりのない馬のようであってはならない。また騾馬のようであってはならない。彼らはくつわ、たづなをもっておさえられなければ、あなたに従わないであろう。
32:10 悪しき者は悲しみが多い。しかし主に信頼する者はいつくしみで囲まれる。
第33篇
33:1 正しき者よ、主によって喜べ、さんびは直き者にふさわしい。
33:2 琴をもって主をさんびせよ、十弦の立琴をもって主をほめたたえよ。
33:3 新しい歌を主にむかって歌い、喜びの声をあげて巧みに琴をかきならせ。
33:4 主のみことばは直く、そのすべてのみわざは真実だからである。
33:5 主は正義と公平とを愛される。地は主のいつくしみで満ちている。
33:6 もろもろの天は主のみことばによって造られ、天の万軍は主の口の息によって られた。
33:7 主は海の水を水がめの中に集めるように集め、深い淵を倉におさめられた。
33:8 全地は主を恐れ、世に住むすべての者は主を恐れかしこめ。
33:9 主が仰せられると、そのようになり、命じられると、堅く立ったからである。
33:10 主はもろもろの国のはかりごとをむなしくし、もろもろの民の企てをくじかれる。
33:11 主のはかりごとはとこしえに立ち、そのみこころの思いは世々に立つ。
33:12 主をおのが神とする国はさいわいである。主がその嗣業として選ばれた民はさいわいである。
33:13 主は天から見おろされ、すべての人の子らを見、
33:14 そのおられる所から地に住むすべての人をながめられる。
33:15 主はすべて彼らの心を造り、そのすべてのわざに心をとめられる。
33:16 王はその軍勢の多きによって救を得ない。勇士はその力の大いなるによって助けを得ない。
33:17 馬は勝利に頼みとならない。その大いなる力も人を助けることはできない。
33:18 見よ、主の目は主を恐れる者の上にあり、そのいつくしみを望む者の上にある。
33:19 これは主が彼らの魂を死から救い、ききんの時にも生きながらえさせるためである。
33:20 われらの魂は主を待ち望む。主はわれらの助け、われらの盾である。
33:21 われらは主の聖なるみ名に信頼するがゆえに、われらの心は主にあって喜ぶ。
第34篇
34:1 わたしは常に主をほめまつる。そのさんびはわたしの口に絶えない。
34:2 わが魂は主によって誇る。苦しむ者はこれを聞いて喜ぶであろう。
34:3 わたしと共に主をあがめよ、われらは共にみ名をほめたたえよう。
34:4 わたしが主に求めたとき、主はわたしに答え、すべての恐れからわたしを助け出された。
34:5 主を仰ぎ見て、光を得よ、そうすれば、あなたがたは、恥じて顔を赤くすることはない。
34:6 この苦しむ者が呼ばわったとき、主は聞いて、すべての悩みから救い出された。
34:7 主の使は主を恐れる者のまわりに陣をしいて彼らを助けられる。
34:8 主の恵みふかきことを味わい知れ、主に寄り頼む人はさいわいである。
34:9 主の聖徒よ、主を恐れよ、主を恐れる者には乏しいことがないからである。
34:10 若きししは乏しくなって飢えることがある。しかし主を求める者は良き物に欠けることはない。
34:11 子らよ、来てわたしに聞け、わたしは主を恐るべきことをあなたがたに教えよう。
34:12 さいわいを見ようとして、いのちを慕い、ながらえることを好む人はだれか。
34:13 あなたの舌をおさえて悪を言わせず、あなたのくちびるをおさえて偽りを言わすな。
34:14 悪を離れて善をおこない、やわらぎを求めて、これを努めよ。
34:15 主の目は正しい人をかえりみ、その耳は彼らの叫びに傾く。
34:16 主のみ顔は悪を行う者にむかい、その記憶を地から断ち滅ぼされる。
34:17 正しい者が助けを叫び求めるとき、主は聞いて、彼らをそのすべての悩みから助け出される。
34:18 主は心の砕けた者に近く、たましいの悔いくずおれた者を救われる。
34:19 正しい者には災が多い。しかし、主はすべてその中から彼を助け出される。
34:20 主は彼の骨をことごとく守られる。その一つだに折られることはない。
34:21 悪は悪しき者を殺す。正しい者を憎む者は罪に定められる。
第35篇
35:1 主よ、わたしと争う者とあらそい、わたしと戦う者と戦ってください。
35:2 盾と大盾とを執って、わたしを助けるために立ちあがってください。
35:3 やりと投げやりとを抜いて、わたしに追い迫る者に立ちむかい、「わたしはおまえの救である」と、わたしに言ってください。
35:4 どうか、わたしの命を求める者をはずかしめ、いやしめ、わたしにむかって悪をたくらむ者を退け、あわてふためかせてください。
35:5 彼らを風の前のもみがらのようにし、主の使に彼らを追いやらせてください。
35:6 彼らの道を暗く、なめらかにし、主の使に彼らを追い行かせてください。
35:7 彼らはゆえなくわたしのために網を隠し、ゆえなくわたしのために穴を掘ったからです。
35:8 不意に滅びを彼らに臨ませ、みずから隠した網にとらえられ、彼らを滅びに陥らせてください。
35:9 そのときわが魂は主によって喜び、その救をもって楽しむでしょう。
35:10 わたしの骨はことごとく言うでしょう、「主よ、だれかあなたにたぐうべき者がありましょう。あなたは弱い者を強い者から助け出し、弱い者と貧しい者を、かすめ奪う者から助け出される方です」と。
35:11 悪意のある証人が起って、わたしの知らない事をわたしに尋ねる。
35:12 彼らは悪をもってわたしの善に報い、わが魂を寄るべなき者とした。
35:13 しかし、わたしは彼らが病んだとき、荒布をまとい、断食してわが身を苦しめた。わたしは胸にこうべをたれて祈った、
35:14 ちょうど、わが友、わが兄弟のために悲しんだかのように。わたしは母をいたむ者のように悲しみうなだれて歩きまわった。
35:15 しかし彼らはわたしのつまずくとき、喜びつどい、ともに集まってわたしを責めた。わたしの知らない他国の者はわたしをののしってやめなかった。
35:16 彼らはますます、けがす言葉をもってあざけり、わたしにむかって歯をかみならした。
35:17 主よ、いつまであなたはながめておられますか、わたしを彼らの破壊から、わたしのいのちを若きししから救い出してください。
35:18 わたしは大いなるつどいの中で、あなたに感謝し、多くの民の中で、あなたをほめたたえるでしょう。
35:19 偽ってわたしの敵となった者どものわたしについて喜ぶことを許さないでください。ゆえなく、わたしを憎む者どものたがいに目くばせすることを許さないでください。
35:20 彼らは平和を語らず、国のうちに穏やかに住む者にむかって欺きの言葉をたくらむからです。
35:21 彼らはわたしにむかって口をあけひろげ、「あはぁ、あはぁ、われらの目はそれを見た」と言います。
35:22 主よ、あなたはこれを見られました。もださないでください。主よ、わたしに遠ざからないでください。
35:23 わが神、わが主よ、わがさばきのため、わが訴えのために奮いたち、目をさましてください。
35:24 わが神、主よ、あなたの義にしたがってわたしをさばき、わたしの事について彼らを喜ばせないでください。
35:25 彼らにその心のうちで、「あはぁ、われらの願ったことが達せられた」と言わせないでください。また彼らに「われらは彼を滅ぼしつくした」と言わせないでください。
35:26 わたしの災を喜ぶ者どもをともに恥じ、あわてふためかせてください。わたしにむかって誇りたかぶる者どもに恥と、はずかしめとを着せてください。
35:27 わたしの義を喜ぶ者をば喜びの声をあげて喜ばせ、「そのしもべの幸福を喜ばれる主は大いなるかな」とつねに言わせてください。
第36篇
36:1 とがは悪しき者にむかい、その心のうちに言う。その目の前に神を恐れる恐れはない。
36:2 彼は自分の不義があらわされないため、また憎まれないために、みずからその目でおもねる。
36:3 その口の言葉はよこしまと欺きである。彼は知恵を得ることと、善を行う事とをやめた。
36:4 彼はその床の上でよこしまな事をたくらみ、よからぬ道に身をおいて、悪をきらわない。
36:5 主よ、あなたのいつくしみは天にまで及び、あなたのまことは雲にまで及ぶ。
36:6 あなたの義は神の山のごとく、あなたのさばきは大きな淵のようだ。主よ、あなたは人と獣とを救われる。
36:7 神よ、あなたのいつくしみはいかに尊いことでしょう。人の子らはあなたの翼のかげに避け所を得、
36:8 あなたの家の豊かなのによって飽き足りる。あなたはその楽しみの川の水を彼らに飲ませられる。
36:9 いのちの泉はあなたのもとにあり、われらはあなたの光によって光を見る。
36:10 どうか、あなたを知る者に絶えずいつくしみを施し、心の直き者に絶えず救を施してください。
36:11 高ぶる者の足がわたしを踏み、悪しき者の手がわたしを追い出すことをゆるさないでください。
第37篇
37:1 悪をなす者のゆえに、心を悩ますな。不義を行う者のゆえに、ねたみを起すな。
37:2 彼らはやがて草のように衰え、青菜のようにしおれるからである。
37:3 主に信頼して善を行え。そうすればあなたはこの国に住んで、安きを得る。
37:4 主によって喜びをなせ。主はあなたの心の願いをかなえられる。
37:5 あなたの道を主にゆだねよ。主に信頼せよ、主はそれをなしとげ、
37:6 あなたの義を光のように明らかにし、あなたの正しいことを真昼のように明らかにされる。
37:7 主の前にもだし、耐え忍びて主を待ち望め。おのが道を歩んで栄える者のゆえに、悪いはかりごとを遂げる人のゆえに、心を悩ますな。
37:8 怒りをやめ、憤りを捨てよ。心を悩ますな、これはただ悪を行うに至るのみだ。
37:9 悪を行う者は断ち滅ぼされ、主を待ち望む者は国を継ぐからである。
37:10 悪しき者はただしばらくで、うせ去る。あなたは彼の所をつぶさに尋ねても彼はいない。
37:11 しかし柔和な者は国を継ぎ、豊かな繁栄をたのしむことができる。
37:12 悪しき者は正しい者にむかってはかりごとをめぐらし、これにむかって歯がみする。
37:13 しかし主は悪しき者を笑われる、彼の日の来るのを見られるからである。
37:14 悪しき者はつるぎを抜き、弓を張って、貧しい者と乏しい者とを倒し、直く歩む者を殺そうとする。
37:15 しかしそのつるぎはおのが胸を刺し、その弓は折られる。
37:16 正しい人の持ち物の少ないのは、多くの悪しきの者の豊かなのにまさる。
37:17 悪しき者の腕は折られるが、主は正しい者を助けささえられるからである。
37:18 主は全き者のもろもろの日を知られる。彼らの嗣業はとこしえに続く。
37:19 彼らは災の時にも恥をこうむらず、ききんの日にも飽き足りる。
37:20 しかし、悪しき者は滅び、主の敵は牧場の栄えの枯れるように消え、煙のように消えうせる。
37:21 悪しき者は物を借りて返すことをしない。しかし正しい人は寛大で、施し与える。
37:22 主に祝福された者は国を継ぎ、主にのろわれた者は断ち滅ぼされる。
37:23 人の歩みは主によって定められる。主はその行く道を喜ばれる。
37:24 たといその人が倒れても、全く打ち伏せられることはない、主がその手を助けささえられるからである。
37:25 わたしは、むかし年若かった時も、年老いた今も、正しい人が捨てられ、あるいはその子孫が食物を請いあるくのを見たことがない。
37:26 正しい人は常に寛大で、物を貸し与え、その子孫は祝福を得る。
37:27 悪をさけて、善を行え。そうすれば、あなたはとこしえに住むことができる。
37:28 主は公義を愛し、その聖徒を見捨てられないからである。正しい者はとこしえに助け守られる。しかし、悪しき者の子孫は断ち滅ぼされる。
37:29 正しい者は国を継ぎ、とこしえにその中に住むことができる。
37:30 正しい者の口は知恵を語り、その舌は公義を述べる。
37:31 その心には神のおきてがあり、その歩みはすべることがない。
37:32 悪しき者は正しい人をうかがい、これを殺そうとはかる。
37:33 主は正しい人を悪しき者の手にゆだねられない、またさばかれる時、これを罪に定められることはない。
37:34 主を待ち望め、その道を守れ。そうすれば、主はあなたを上げて、国を継がせられる。あなたは悪しき者の断ち滅ぼされるのを見るであろう。
37:35 わたしは悪しき者が勝ち誇って、レバノンの香柏のようにそびえたつのを見た。
37:36 しかし、わたしが通り過ぎると、見よ、彼はいなかった。わたしは彼を尋ねたけれども見つからなかった。
37:37 全き人に目をそそぎ、直き人を見よ。おだやかな人には子孫がある。
37:38 しかし罪を犯す者どもは共に滅ぼされ、悪しき者の子孫は断たれる。
37:39 正しい人の救は主から出る。主は彼らの悩みの時の避け所である。
第38篇
38:1 主よ、あなたの憤りをもってわたしを責めず、激しい怒りをもってわたしを懲らさないでください。
38:2 あなたの矢がわたしに突き刺さり、あなたの手がわたしの上にくだりました。
38:3 あなたの怒りによって、わたしの肉には全きところなく、わたしの罪によって、わたしの骨には健やかなところはありません。
38:4 わたしの不義はわたしの頭を越え、重荷のように重くて負うことができません。
38:5 わたしの愚かによって、わたしの傷は悪臭を放ち、腐れただれました。
38:6 わたしは折れかがんで、いたくうなだれ、ひねもす悲しんで歩くのです。
38:7 わたしの腰はことごとく焼け、わたしの肉には全きところがありません。
38:8 わたしは衰えはて、いたく打ちひしがれ、わたしの心の激しい騒ぎによってうめき叫びます。
38:9 主よ、わたしのすべての願いはあなたに知られ、わたしの嘆きはあなたに隠れることはありません。
38:10 わたしの胸は激しく打ち、わたしの力は衰え、わたしの目の光もまた、わたしを離れ去りました。
38:11 わが友、わがともがらはわたしの災を見て離れて立ち、わが親族もまた遠く離れて立っています。
38:12 わたしのいのちを求める者はわなを設け、わたしをそこなおうとする者は滅ぼすことを語り、ひねもす欺くことをはかるのです。
38:13 しかしわたしは耳しいのように聞かず、おしのように口を開きません。
38:14 まことに、わたしは聞かない人のごとく、議論を口にしない人のようです。
38:15 しかし、主よ、わたしはあなたを待ち望みます。わが神、主よ、あなたこそわたしに答えられるのです。
38:16 わたしは祈ります、「わが足のすべるとき、わたしにむかって高ぶる彼らにわたしのことによって喜ぶことをゆるさないでください」と。
38:17 わたしは倒れるばかりになり、わたしの苦しみは常にわたしと共にあります。
38:18 わたしは、みずから不義を言いあらわし、わが罪のために悲しみます。
38:19 ゆえなく、わたしに敵する者は強く、偽ってわたしを憎む者は多いのです。
38:20 悪をもって善に報いる者は、わたしがよい事に従うがゆえに、わがあだとなります。
38:21 主よ、わたしを捨てないでください。わが神よ、わたしに遠ざからないでください。
第39篇
39:1 わたしは言った、「舌をもって罪を犯さないために、わたしの道を慎み、悪しき者のわたしの前にある間はわたしの口にくつわをかけよう」と。
39:2 わたしは黙して物言わず、むなしく沈黙を守った。しかし、わたしの悩みはさらにひどくなり、
39:3 わたしの心はわたしのうちに熱し、思いつづけるほどに火が燃えたので、わたしは舌をもって語った。
39:4 「主よ、わが終りと、わが日の数のどれほどであるかをわたしに知らせ、わが命のいかにはかないかを知らせてください。
39:5 見よ、あなたはわたしの日をつかのまとされました。わたしの一生はあなたの前では無にひとしいのです。まことに、すべての人はその盛んな時でも息にすぎません。〔セラ
39:6 まことに人は影のように、さまよいます。まことに彼らはむなしい事のために騒ぎまわるのです。彼は積みたくわえるけれども、だれがそれを収めるかを知りません。
39:7 主よ、今わたしは何を待ち望みましょう。わたしの望みはあなたにあります。
39:8 わたしをすべてのとがから助け出し、愚かな者にわたしをあざけらせないでください。
39:9 わたしは黙して口を開きません。あなたがそれをなされたからです。
39:10 あなたが下された災をわたしから取り去ってください。わたしはあなたのみ手に打ち懲らされることにより滅びるばかりです。
39:11 あなたは罪を責めて人を懲らされるとき、その慕い喜ぶものを、しみが食うように、消し滅ぼされるのです。まことにすべての人は息にすぎません。〔セラ
39:12 主よ、わたしの祈を聞き、わたしの叫びに耳を傾け、わたしの涙を見て、もださないでください。わたしはあなたに身を寄せる旅びと、わがすべての先祖たちのように寄留者です。
第40篇
40:1 わたしは耐え忍んで主を待ち望んだ。主は耳を傾けて、わたしの叫びを聞かれた。
40:2 主はわたしを滅びの穴から、泥の沼から引きあげて、わたしの足を岩の上におき、わたしの歩みをたしかにされた。
40:3 主は新しい歌をわたしの口に授け、われらの神にささげるさんびの歌をわたしの口に授けられた。多くの人はこれを見て恐れ、かつ主に信頼するであろう。
40:4 主をおのが頼みとする人、高ぶる者にたよらず、偽りの神に迷う者にたよらない人はさいわいである。
40:5 わが神、主よ、あなたのくすしきみわざと、われらを思うみおもいとは多くて、くらべうるものはない。わたしはこれを語り述べようとしても多くて数えることはできない。
40:6 あなたはいけにえと供え物とを喜ばれない。あなたはわたしの耳を開かれた。あなたは燔祭と罪祭とを求められない。
40:7 その時わたしは言った、「見よ、わたしはまいります。書の巻に、わたしのためにしるされています。
40:8 わが神よ、わたしはみこころを行うことを喜びます。あなたのおきてはわたしの心のうちにあります」と。
40:9 わたしは大いなる集会で、救についての喜びのおとずれを告げ示しました。見よ、わたしはくちびるを閉じませんでした。主よ、あなたはこれをご存じです。
40:10 わたしはあなたの救を心のうちに隠しおかず、あなたのまことと救とを告げ示しました。わたしはあなたのいつくしみとまこととを大いなる集会に隠しませんでした。
40:11 主よ、あなたのあわれみをわたしに惜しまず、あなたのいつくしみとまこととをもって常にわたしをお守りください。
40:12 数えがたい災がわたしを囲み、わたしの不義がわたしに追い迫って、物見ることができないまでになりました。それはわたしの頭の毛よりも多く、わたしの心は消えうせるばかりになりました。
40:13 主よ、みこころならばわたしをお救いください。主よ、すみやかにわたしをお助けください。
40:14 わたしのいのちを奪おうと尋ね求める者どもをことごとく恥じあわてさせてください。わたしのそこなわれることを願う者どもをうしろに退かせ、恥を負わせてください。
40:15 わたしにむかって「あはぁ、あはぁ」と言う者どもを自分の恥によって恐れおののかせてください。
40:16 しかし、すべてあなたを尋ね求める者はあなたによって喜び楽しむように。あなたの救を愛する者は常に「主は大いなるかな」ととなえるように。
40:17 わたしは貧しく、かつ乏しい。しかし主はわたしをかえりみられます。あなたはわが助け、わが救主です。わが神よ、ためらわないでください。
第41篇
41:1 貧しい者をかえりみる人はさいわいである。主はそのような人を悩みの日に救い出される。
41:2 主は彼を守って、生きながらえさせられる。彼はこの地にあって、さいわいな者と呼ばれる。あなたは彼をその敵の欲望にわたされない。
41:3 主は彼をその病の床でささえられる。あなたは彼の病む時、その病をことごとくいやされる。
41:4 わたしは言った、「主よ、わたしをあわれみ、わたしをいやしてください。わたしはあなたにむかって罪を犯しました」と。
41:5 わたしの敵はわたしをそしって言う、「いつ彼は死に、その名がほろびるであろうか」と。
41:6 そのひとりがわたしを見ようとして来るとき、彼は偽りを語り、その心によこしまを集め、外に出てはそれを言いふらす。
41:7 すべてわたしを憎む者はわたしについて共にささやき、わたしのために災を思いめぐらす。
41:8 彼らは言う、「彼に一つのたたりがつきまとったから、倒れ伏して再び起きあがらないであろう」と。
41:9 わたしの信頼した親しい友、わたしのパンを食べた親しい友さえもわたしにそむいてくびすをあげた。
41:10 しかし主よ、わたしをあわれみ、わたしを助け起してください。そうすればわたしは彼らに報い返すことができます。
41:11 わたしの敵がわたしに打ち勝てないことによって、あなたがわたしを喜ばれることをわたしは知ります。
41:12 あなたはわたしの全きによって、わたしをささえ、とこしえにみ前に置かれます。
第42篇
42:1 神よ、しかが谷川を慕いあえぐように、わが魂もあなたを慕いあえぐ。
42:2 わが魂はかわいているように神を慕い、いける神を慕う。いつ、わたしは行って神のみ顔を見ることができるだろうか。
42:3 人々がひねもすわたしにむかって「おまえの神はどこにいるのか」と言いつづける間はわたしの涙は昼も夜もわたしの食物であった。
42:4 わたしはかつて祭を守る多くの人と共に群れをなして行き、喜びと感謝の歌をもって彼らを神の家に導いた。今これらの事を思い起して、わが魂をそそぎ出すのである。
42:5 わが魂よ、何ゆえうなだれるのか。何ゆえわたしのうちに思いみだれるのか。神を待ち望め。わたしはなおわが助け、わが神なる主をほめたたえるであろう。
42:6 わが魂はわたしのうちにうなだれる。それで、わたしはヨルダンの地から、またヘルモンから、ミザルの山からあなたを思い起す。
42:7 あなたの大滝の響きによって淵々呼びこたえ、あなたの波、あなたの大波はことごとくわたしの上を越えていった。
42:8 昼には、主はそのいつくしみをほどこし、夜には、その歌すなわちわがいのちの神にささげる祈がわたしと共にある。
42:9 わたしはわが岩なる神に言う、「何ゆえわたしをお忘れになりましたか。何ゆえわたしは敵のしえたげによって悲しみ歩くのですか」と。
42:10 わたしのあだは骨も砕けるばかりにわたしをののしり、ひねもすわたしにむかって「おまえの神はどこにいるのか」と言う。
42:11 わが魂よ、何ゆえうなだれるのか。何ゆえわたしのうちに思いみだれるのか。神を待ち望め。わたしはなおわが助け、わが神なる主をほめたたえるであろう。
第43篇
43:1 神よ、わたしをさばき、神を恐れない民にむかって、わたしの訴えをあげつらい、たばかりをなすよこしまな人からわたしを助け出してください。
43:2 あなたはわたしの寄り頼む神です。なぜわたしを捨てられたのですか。なぜわたしは敵のしえたげによって悲しみ歩くのですか。
43:3 あなたの光とまこととを送ってわたしを導き、あなたの聖なる山と、あなたの住まわれる所にわたしをいたらせてください。
43:4 その時わたしは神の祭壇へ行き、わたしの大きな喜びである神へ行きます。神よ、わが神よ、わたしは琴をもってあなたをほめたたえます。
43:5 わが魂よ、何ゆえうなだれるのか。何ゆえわたしのうちに思いみだれるのか。神を待ち望め。わたしはなおわが助け、わが神なる主をほめたたえるであろう。
第44篇
44:1 神よ、いにしえ、われらの先祖たちの日に、あなたがなされたみわざを彼らがわれらに語ったのを耳で聞きました。
44:2 すなわちあなたはみ手をもって、もろもろの国民を追い払ってわれらの先祖たちを植え、またもろもろの民を悩まして、われらの先祖たちをふえ広がらせられました。
44:3 彼らは自分のつるぎによって国を獲たのでなく、また自分の腕によって勝利を得たのでもありません。ただあなたの右の手、あなたの腕、あなたのみ顔の光によるのでした。あなたが彼らを恵まれたからです。
44:4 あなたはわが王、わが神、ヤコブのために勝利を定められる方です。
44:5 われらはあなたによって、あだを押し倒し、われらに立ちむかう者を、み名によって踏みにじるのです。
44:6 わたしは自分の弓を頼まず、わたしのつるぎもまた、わたしを救うことができないからです。
44:7 しかしあなたはわれらをあだから救い、われらを憎む者をはずかしめられました。
44:8 われらは常に神によって誇り、とこしえにあなたのみ名に感謝するでしょう。〔セラ
44:9 ところがあなたはわれらを捨てて恥を負わせ、われらの軍勢と共に出て行かれませんでした。
44:10 あなたがわれらをあだの前から退かせられたので、われらの敵は心のままにかすめ奪いました。
44:11 あなたはわれらをほふられる羊のようにし、またもろもろの国民のなかに散らされました。
44:12 あなたはわずかの金であなたの民を売り、彼らのために高い価を求められませんでした。
44:13 あなたはわれらを隣り人にそしらせ、われらをめぐる者どもに侮らせ、あざけらせられました。
44:14 またもろもろの国民のなかにわれらを笑い草とし、もろもろの民のなかに笑い者とされました。
44:15 わがはずかしめはひねもすわたしの前にあり、恥はわたしの顔をおおいました。
44:16 これはそしる者と、ののしる者の言葉により、敵と、恨みを報いる者のゆえによるのです。
44:17 これらの事が皆われらに臨みましたが、われらはあなたを忘れず、あなたの契約にそむくことがありませんでした。
44:18 われらの心はたじろがず、またわれらの歩みはあなたの道を離れませんでした。
44:19 それでもあなたは山犬の住む所でわれらを砕き、暗やみをもってわれらをおおわれました。
44:20 われらがもしわれらの神の名を忘れ、ほかの神に手を伸べたことがあったならば、
44:21 神はこれを見あらわされないでしょうか。神は心の秘密をも知っておられるからです。
44:22 ところがわれらはあなたのためにひねもす殺されて、ほふられる羊のようにみなされました。
44:23 主よ、起きてください。なぜ眠っておられるのですか。目をさましてください。われらをとこしえに捨てないでください。
44:24 なぜあなたはみ顔を隠されるのですか。なぜわれらの悩みと、しえたげをお忘れになるのですか。
44:25 まことにわれらの魂はかがんで、ちりに伏し、われらのからだは土につきました。
第45篇
45:1 わたしの心はうるわしい言葉であふれる。わたしは王についてよんだわたしの詩を語る。わたしの舌はすみやかに物書く人の筆のようだ。
45:2 あなたは人の子らにまさって麗しく、気品がそのくちびるに注がれている。このゆえに神はとこしえにあなたを祝福された。
45:3 ますらおよ、光栄と威厳とをもって、つるぎを腰に帯びよ。
45:4 真理のため、また正義を守るために威厳をもって、勝利を得て乗り進め。あなたの右の手はあなたに恐るべきわざを教えるであろう。
45:5 あなたの矢は鋭くて、王の敵の胸をつらぬき、もろもろの民はあなたのもとに倒れる。
45:6 神から賜わったあなたの位は永遠にかぎりなく続き、あなたの王のつえは公平のつえである。
45:7 あなたは義を愛し、悪を憎む。このゆえに神、あなたの神は喜びの油をあなたのともがらにまさって、あなたに注がれた。
45:8 あなたの衣はみな没薬、芦薈、肉桂で、よいかおりを放っている。琴の音は象牙の殿から出て、あなたを喜ばせる。
45:9 あなたの愛する女たちのうちには王の娘たちがあり、王妃はオフルの金を飾って、あなたの右に立つ。
45:10 娘よ、聞け、かえりみて耳を傾けよ。あなたの民と、あなたの父の家とを忘れよ。
45:11 王はあなたのうるわしさを慕うであろう。彼はあなたの主であるから、彼を伏しおがめ。
45:12 ツロの民は贈り物をもちきたり、民のうちの富める者もあなたの好意を請い求める。
45:13 王の娘は殿のうちで栄えをきわめ、こがねを織り込んだ衣を着飾っている。
45:14 彼女は縫い取りした衣を着て王のもとに導かれ、その供びとなるおとめらは彼女に従ってその行列にある。
45:15 彼らは喜びと楽しみとをもって導かれ行き、王の宮殿にはいる。
45:16 あなたの子らは父祖に代って立ち、あなたは彼らを全地に君とするであろう。
45:17 わたしはあなたの名をよろず代におぼえさせる。このゆえにもろもろの民は世々かぎりなくあなたをほめたたえるであろう。
第46篇
46:1 神はわれらの避け所また力である。悩める時のいと近き助けである。
46:2 このゆえに、たとい地は変り、山は海の真中に移るとも、われらは恐れない。
46:3 たといその水は鳴りとどろき、あわだつとも、そのさわぎによって山は震え動くとも、われらは恐れない。〔セラ
46:4 一つの川がある。その流れは神の都を喜ばせ、いと高き者の聖なるすまいを喜ばせる。
46:5 神がその中におられるので、都はゆるがない。神は朝はやく、これを助けられる。
46:6 もろもろの民は騒ぎたち、もろもろの国は揺れ動く、神がその声を出されると地は溶ける。
46:7 万軍の主はわれらと共におられる、ヤコブの神はわれらの避け所である。〔セラ
46:8 来て、主のみわざを見よ、主は驚くべきことを地に行われた。
46:9 主は地のはてまでも戦いをやめさせ、弓を折り、やりを断ち、戦車を火で焼かれる。
46:10 「静まって、わたしこそ神であることを知れ。わたしはもろもろの国民のうちにあがめられ、全地にあがめられる」。
第47篇
47:1 もろもろの民よ、手をうち、喜びの声をあげ、神にむかって叫べ。
47:2 いと高き主は恐るべく、全地をしろしめす大いなる王だからである。
47:3 主はもろもろの民をわれらに従わせ、もろもろの国をわれらの足の下に従わせられた。
47:4 主はその愛されたヤコブの誇をわれらの嗣業として、われらのために選ばれた。〔セラ
47:5 神は喜び叫ぶ声と共にのぼり、主はラッパの声と共にのぼられた。
47:6 神をほめうたえよ、ほめうたえよ、われらの王をほめうたえよ、ほめうたえよ。
47:7 神は全地の王である。巧みな歌をもってほめうたえよ。
47:8 神はもろもろの国民を統べ治められる。神はその聖なるみくらに座せられる。
47:9 もろもろの民の君たちはつどい来て、アブラハムの神の民となる。
第48篇
48:1 主は大いなる神であって、われらの神の都、その聖なる山で、大いにほめたたえらるべき方である。
48:2 シオンの山は北の端が高くて、うるわしく、全地の喜びであり、大いなる王の都である。
48:3 そのもろもろの殿のうちに神はみずからを高きやぐらとして現された。
48:4 見よ、王らは相会して共に進んできたが、
48:5 彼らは都を見るや驚き、あわてふためき、急ぎ逃げ去った。
48:6 おののきは彼らに臨み、その苦しみは産みの苦しみをする女のようであった。
48:7 あなたは東風を起してタルシシの舟を破られた。
48:8 さきにわれらが聞いたように、今われらは万軍の主の都、われらの神の都でこれを見ることができた。神はとこしえにこの都を堅くされる。〔セラ
48:9 神よ、われらはあなたの宮のうちであなたのいつくしみを思いました。
48:10 神よ、あなたの誉は、あなたのみ名のように、地のはてにまで及びます。あなたの右の手は勝利で満ちています。
48:11 あなたのさばきのゆえに、シオンの山を喜ばせ、ユダの娘を楽しませてください。
48:12 シオンのまわりを歩き、あまねくめぐって、そのやぐらを数え、
48:13 その城壁に心をとめ、そのもろもろの殿をしらべよ。これはあなたがたが後の代に語り伝えるためである。
48:14 これこそ神であり、世々かぎりなくわれらの神であって、とこしえにわれらを導かれるであろう。