口語訳聖書(振り仮名付き)

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イザヤしょ

第1章   Is-Audio 

1:1 アモツのイザヤがユダのおうウジヤ、ヨタム、アハズ、ヒゼキヤのにユダとエルサレムについてまぼろし

1:2 てんよ、け、よ、みみかたむけよ、しゅつぎのようにかたられたから、「わたしはやしなそだてた、しかしかれらはわたしにそむいた。

1:3 うしはその飼主かいぬしり、ろばはその主人しゅじんのまぐさおけをる。しかしイスラエルはらず、わがたみさとらない」。

1:4 ああ、罪深つみぶかくにびと、不義ふぎたみあくをなすもののすえ、堕落だらくせるらよ。かれらはしゅて、イスラエルの聖者せいじゃをあなどり、これをうとんじとおざかった。

1:5 あなたがたは、どうしてかさがさねそむいて、なおもたれようとするのか。そのあたまはことごとくみ、そのこころまったよわりはてている。

1:6 あしのうらからあたままで、完全かんぜんなところがなく、きずきず生傷なまきずばかりだ。これをしぼすものなく、つつむものなく、あぶらをもってやわらげるものもない。

1:7 あなたがたのくにれすたれ、町々まちまちかれ、田畑たはたのものはあなたがたのまえ外国がいこくじんわれ、ほろぼされたソドムのようにれすたれた。

1:8 シオンのむすめはぶどうはたけかり小屋こやのように、きゅうりはたけ番小屋ばんごやのように、包囲ほういされたまちのように、ただひとりのこった。

1:9 もし万軍ばんぐんしゅが、われわれにすこしの生存者せいぞんしゃのこされなかったなら、われわれはソドムのようになり、またゴモラとおなじようになったであろう。

1:10 あなたがたソドムのつかさたちよ、しゅ言葉ことばけ。あなたがたゴモラのたみよ、われわれのかみおしえみみかたむけよ。

1:11 しゅわれる、「あなたがたがささげるおおくの犠牲ぎせいは、わたしになんのえきがあるか。わたしは雄羊おひつじ燔祭はんさいと、えたけもの脂肪しぼうとにいている。わたしは雄牛おうしあるいは小羊こひつじあるいはやぎのよろこばない。

1:12 あなたがたは、わたしにまみえようとしてるが、だれが、わたしのにわあらすことをもとめたか。

1:13 あなたがたは、もはや、むなしいそなものたずさえてきてはならない。薫香くんこうは、わたしのみきらうものだ。新月しんげつ安息日あんそくにち、また会衆かいしゅうあつめること――わたしは不義ふぎせいかいとにえられない。

1:14 あなたがたの新月しんげつさだめのまつりとは、わがたましいにくむもの、それはわたしの重荷おもにとなり、わたしは、それをうのにつかれた。

1:15 あなたがたがべるとき、わたしはをおおって、あなたがたをない。たといおおくのいのりをささげても、わたしはかない。あなたがたのまみれである。

1:16 あなたがたはあらって、きよくなり、わたしのまえからあなたがたのわるおこないをのぞき、あくおこなうことをやめ、

1:17 ぜんおこなうことをならい、公平こうへいもとめ、しえたげるものいましめ、みなしごをただしくまもり、寡婦かふうったえを弁護べんごせよ。

1:18 しゅわれる、さあ、われわれはたがいろんじよう。たといあなたがたのつみのようであっても、ゆきのようにしろくなるのだ。くれないのようにあかくても、ひつじのようになるのだ。

1:19 もし、あなたがたがこころよしたがうなら、ものべることができる。

1:20 しかし、あなたがたがこばみそむくならば、つるぎでほろぼされる」。これはしゅがそのくちかたられたことである。

1:21 かつては忠信ちゅうしんであったまちどうして遊女ゆうじょとなったのか。むかし公平こうへいち、正義せいぎがそのうちにやどっていたのに、いまひところものばかりとなってしまった。

1:22 あなたのぎんはかすとなり、あなたのぶどうしゅみずをまじえ、

1:23 あなたのつかさたちはそむいて、ぬすびとの仲間なかまとなり、みな、まいないをこのみ、おくものもとめ、みなしごをただしくまもらず、寡婦かふうったえはかれらにとどかない。

1:24 このゆえに、しゅ万軍ばんぐんしゅイスラエルの全能者ぜんのうしゃわれる、「ああ、わたしはわがてきにむかっていきどおりをもらし、わがあだにむかってうらみをはらす。

1:25 わたしはまた、わがをあなたにけ、あなたのかすを灰汁あくかすようにかしり、あなたのざりものをすべてのぞく。

1:26 こうして、あなたのさばきびとをもとのとおりに、あなたのかんはじめのとおりに回復かいふくする。そののちあなたは正義せいぎみやこ忠信ちゅうしんまちととなえられる」。

1:27 シオンは公平こうへいをもってあがなわれ、そのうちのあらためるものは、正義せいぎをもってあがなわれる。

1:28 しかし、そむくものつみびととはともほろぼされ、しゅてるものほろびうせる。

1:29 あなたがたは、みずからよろこんだかしのによって、はずかしめをけ、みずからえらんだそのによって、あからむ。

1:30 あなたがたはれるかしののように、みずのないそののようになり、

1:31 つよものあさくずのように、そのわざは火花ひばなのようになり、その二つのものはともえて、それをものはない。 

第2章

2:1 アモツのイザヤがユダとエルサレムについてしめされた言葉ことば

2:2 おわりのつぎのことがおこる。しゅいえやまは、もろもろのやまのかしらとしてかたち、もろもろのみねよりもたかくそびえ、すべてくにはこれにながれてき、

2:3 おおくのたみう、「さあ、われわれはしゅやまのぼり、ヤコブのかみいえこう。かれはそのみちをわれわれにおしえられる、われわれはそのみちあゆもう」と。律法りっぽうはシオンからしゅ言葉ことばはエルサレムからるからである。

2:4 かれはもろもろのくにのあいだにさばきをおこない、おおくのたみのために仲裁ちゅうさいたれる。こうしてかれらはそのつるぎをちかえて、すきとし、そのやりをちかえて、かまとし、くにくににむかって、つるぎをあげず、かれらはもはやたたかいのことをまなばない。

2:5 ヤコブのいえよ、さあ、われわれはしゅひかりあゆもう。

2:6 あなたはあなたのたみヤコブのいえてられた。これはかれらがひがしくにからのうらなをもってたし、ペリシテびとのようにうらなしゃとなり、外国がいこくじん同盟どうめいむすんだからである。

2:7 かれらのくにには金銀きんぎんち、その財宝ざいほうかぎりない。またかれらのくににはうまち、その戦車せんしゃかぎりない。

2:8 またかれらのくにには偶像ぐうぞうち、かれらはそののわざをおがみ、そのゆびつくったものをおがむ。

2:9 こうしてひとはかがめられ、人々ひとびとひくくされる。どうかかれらをおゆるしにならぬように。

2:10 あなたはいわあいだにはいり、ちりのなかにかくれて、しゅおそるべきみまえと、その威光いこうかがやきとをけよ。

2:11 そのにはをあげてたかぶるものひくくせられ、おごるひとはかがめられ、しゅのみたかくあげられる。

2:12 これは、万軍ばんぐんしゅの一にちがあって、すべてほこものたかぶるものすべておのれをたかくするもの得意とくいものとにのぞむからである。

2:13 またレバノンのたかくそびえるすべての香柏こうはくバシャンのすべてのかしの

2:14 またすべてのたか山々やまやますべてのそびえ峰々みねみね

2:15 すべてのたかきやぐら、すべての堅固けんご城壁じょうへき

2:16 タルシシのすべてのふねすべてのうるわしい船舶せんぱくのぞむ。

2:17 そのにはたかぶるものはかがめられ、おごるひとひくくせられ、しゅのみたかくあげられる。

2:18 こうして偶像ぐうぞうはことごとくほろびうせる。

2:19 しゅっておびやかされるとき、人々ひとびといわのほらあなにはいり、またあなにはいって、しゅおそるべきみまえと、その威光いこうかがやきとをける。

2:20 その人々ひとびとおがむためにみずからつくったしろがねの偶像ぐうぞうと、こがねの偶像ぐうぞうとを、もぐらもちと、こうもりにあたえ、

2:21 いわのほらあなや、がけのにはいり、しゅっておびやかされるとき、しゅおそるべきみまえと、その威光いこうかがやきとをける。

2:22 あなたがたははなからいき出入でいりするひとに、たよることをやめよ、このようなものはなんの価値かちがあろうか。 

第3章

3:1 よ、しゅ万軍ばんぐんしゅエルサレムとユダからささえとなり、たのみとなるもの――すべてささえとなるパン、すべてささえとなるみず――をられる。

3:2 すなわち勇士ゆうし軍人ぐんじん裁判官さいばんかん預言者よげんしゃうらな長老ちょうろう

3:3 五十にんちょう身分みぶんたかひとかんたくみな魔術まじゅつ老練ろうれんなまじないられる。

3:4 わたしはわらべをててかれらのきみとし、みどりごにかれらをおさめさせる。

3:5 たみたがいあいしえたげ、ひとはおのおのそのとなりをしえたげ、わかものいたるものにむかってたかぶり、いやしいものたっとものにむかってたかぶる。

3:6 そのときひとはそのちちいえで、兄弟きょうだいをつかまえてう、「あなたは外套がいとうっている、わたしたちのつかさびとになって、このあとをあなたのおさめてください」と。

3:7 そのかれこえをあげてう、「わたしはいやすものとなることはできません、わたしのいえにはパンもなく、外套がいとうもありません、わたしをてて、たみのつかさびとにしないでください」。

3:8 これはかれらの言葉ことばおこないとがしゅにそむき、その栄光えいこうをおかしたので、エルサレムはつまずき、ユダはたおれたからである。

3:9 かれらの不公平ふこうへいかれらにむかって不利ふりなあかしをし、ソドムのようにそのつみをあらわしてかくさない。わざわいなるかな、かれらはみずからあくむくいをうけた。

3:10 ただしいひとえ、かれらはさいわいであると。かれらはそのおこないのべるからである。

3:11 しきものはわざわいだ、かれわざわいをうける。そののなしたことかれむくいられるからである。

3:12 わがたみおさにしえたげられ、おんなたちにおさめられる。ああ、わがたみよ、あなたをみちびものかえって、あなたをまよわせ、あなたのくべきみち混乱こんらんさせる。

3:13 しゅあらそうためにちあがり、そのたみをさばくためにたれる。

3:14 しゅはそのたみ長老ちょうろうきみたちとをさばいて、「あなたがたは、ぶどうはたけあらした。まずしいものからかすめとったものは、あなたがたのいえにある。

3:15 なぜ、あなたがたはわがたみみにじり、まずしいものかおをすりくだくのか」と万軍ばんぐんかみしゅわれる。

3:16 しゅわれた、シオンのむすめらはたかぶり、くびをのばしてあるき、でこびをおくり、そのくときどってあるき、そのあしでりんりんとひびかす。

3:17 それゆえ、しゅはシオンのむすめらのあたまって、かさぶたでおおい、かれらのかくれたところをあらわされる。

3:18 そのしゅかれらのうつくしい装身具そうしんぐ服装ふくそうすなわち、くるぶしかみひも、月形つきがたかざり、

3:19 耳輪みみわ腕輪うでわかおおおい、

3:20 あたまかざり、すねかざり、かざおび香箱こうばこまもふくろ

3:21 指輪ゆびわ鼻輪はなわ

3:22 礼服れいふく外套がいとう肩掛かたかけさげふくろ

3:23 うすおり上着うわぎ亜麻あまぬの着物きもの帽子ぼうし被衣かずきなどをのぞかれる。

3:24 芳香ほうこうはかわって、悪臭あくしゅうとなり、おびはかわって、なわとなり、よくんだかみはかわって、かぶろとなり、はなやかなころもはかわって、荒布あらぬのころもとなり、うつくしいかおはかわって、いんされたかおとなる。

3:25 あなたのおとこたちはつるぎにたおれ、あなたの勇士ゆうしたちはたたかいにたおれる。

3:26 シオンのもんなげかなしみ、シオンはれすたれて、する。 

第4章

4:1 その、七にんおんながひとりのおとこにすがって、「わたしたちは自分じぶんのパンをたべ、自分じぶん着物きものます。ただ、あなたのによってばれることをゆるして、わたしたちのはじのぞいてください」とう。

4:2 そのしゅえだうるわしくさかえ、産物さんぶつはイスラエルののこったものほこり、また光栄こうえいとなる。

4:3 4:4 そしてしゅ審判しんぱんれい滅亡めつぼうれいとをもって、シオンのむすめらのけがれをあらい、エルサレムのをそのなかからのぞられるとき、シオンにのこもの、エルサレムにとどまるもの、すべてエルサレムにあって、生命せいめいしょにしるされたものせいなるものととなえられる。

4:5 そのときしゅはシオンのやまのすべての場所ばしょと、そのもろもろの集会しゅうかいとのうえに、ひるくもをつくり、よるけむりえるかがやきとをつくられる。これはすべての栄光えいこううえにある天蓋てんがいであり、あずまやであって、

4:6 ひるあつさをふせぐかげとなり、また暴風ぼうふうあめけてかくれるところとなる。 

第5章

5:1 わたしはわがあいするもののために、そのぶどうはたけについてのわがあいうたをうたおう。わがあいするものつちえたやまうえに、一つのぶどうはたけをもっていた。

5:2 かれはそれをりおこし、いしのぞき、それにいぶどうをえ、そのなか物見ものみやぐらをて、またそのなかさかぶねをり、いぶどうのむすぶのをのぞんだ。ところがむすんだものはぶどうであった。

5:3 それで、エルサレムにものとユダの人々ひとびとよ、どうか、わたしとぶどうはたけとのあいだをさばけ。

5:4 わたしが、ぶどうはたけになしたことのほかに、なにかなすべきことがあるか。わたしはいぶどうのむすぶのをのぞんだのに、どうしてぶどうをむすんだのか。

5:5 それで、わたしが、ぶどうはたけになそうとすることを、あなたがたにげる。わたしはそのまがきをって、あらされるにまかせ、そのかきをとりこわして、あらされるにまかせる。

5:6 わたしはこれをあらして、むことも、たがやすこともせず、おどろと、いばらとをえさせ、またくもめいじて、そのうえあめらさない。

5:7 万軍ばんぐんしゅのぶどうはたけはイスラエルのいえであり、しゅよろこんでそこにえられたものは、ユダの人々ひとびとである。しゅはこれに公平こうへいのぞまれたのに、よ、流血りゅうけつ正義せいぎのぞまれたのに、よ、さけび。

5:8 わざわいなるかな、かれらはいえいえつらね、田畑たはた田畑たはたをましくわえて、余地よちをあまさず、自分じぶんひとり、くにのうちにまおうとする。

5:9 万軍ばんぐんしゅはわたしのみみちかってわれた、かならずやおおくのいえれすたれ、おおきなうるわしいいえものがないようになる。

5:10 十たんのぶどうはたけもわずかに一バテのむすび、一ホメルのたねもわずかに一エパのむすぶ」。

5:11 わざわいなるかな、かれらはあさはやきて、さけをおいもとめ、よるのふけるまでみつづけて、さけにそのかれている。

5:12 かれらの酒宴しゅえんにはことあり、立琴たてごとあり、つづみありふえあり、ぶどうしゅがある。しかしかれらはしゅのみわざをかえりみず、のなされることをとめない。

5:13 それゆえ、わがたみ無知むちのために、とりこにせられ、そのたっとものえてに、そのもろもろのたみは、かわきによっておとろえはてる。

5:14 また陰府よみはその欲望よくぼうおおきくし、そのくちかぎりなくひらき、エルサレムの貴族きぞく、そのもろもろのたみその群集ぐんしゅうおよびそのうちのよろこびたのしめるものはみなそのなかちこむ。

5:15 ひとはかがめられ、人々ひとびとひくくせられ、たかぶるものひくくされる。

5:16 しかし万軍ばんぐんしゅ公平こうへいによってあがめられ、せいなるかみ正義せいぎによって、おのれをせいなるものとしてしめされる。

5:17 こうして小羊こひつじ自分じぶん牧場まきばにおるようにくさをはみ、えた家畜かちくおよびやぎはあとなかしょくる。

5:18 わざわいなるかな、かれらはいつわりのなわをもってあくきよせ、くるまつなをもってするようにつみきよせる。

5:19 かれらはう、「かれいそがせ、そのわざをすみやかにさせよ、それをせてもらおう。イスラエルの聖者せいじゃさだめることちかづききたらせよ、それをせてもらおう」と。

5:20 わざわいなるかな、かれらはあくんでぜんといい、ぜんんであくといい、くらきをひかりとし、ひかりくらしとし、にがきをあましとし、あまきをにがしとする。

5:21 わざわいなるかな、かれらはおのれをて、かしこしとし、みずからかえりみて、さとしとする。

5:22 わざわいなるかな、かれらはぶどうしゅむことの英雄えいゆうであり、さけをまぜわせることの勇士ゆうしである。

5:23 かれらはまいないによってしきものとし、義人ぎじんからそのうばう。

5:24 それゆえ、したかぶつくすように、くさほのおなかえうせるように、かれらのちたものとなり、かれらのはなはちりのようにる。かれらは万軍ばんぐんしゅ律法りっぽうて、イスラエルの聖者せいじゃ言葉ことばあなどったからである。

5:25 それゆえ、しゅはそのたみにむかっていかりをはっし、べてかれらをたれた。やまふるうごき、かれらのしかばねは、ちまたのなかで、あくたのようになった。それにもかかわらず、みいかりはやまず、なお、みばされる。

5:26 しゅはたをあげてとおくから一つの国民くにたみまねき、はてからかれらをばれる。よ、かれらははしって、すみやかにる。

5:27 そのなかにはつかれるものも、つまずくものもなく、まどろむものも、 ねむものもない。そのこしおびはとけず、そのくつのひもはれていない。

5:28 そのするどく、そのゆみはことごとくり、そのうまのひずめは火打石ひうちいしのように、そのくるまはつむじかぜのようにおもわれる。

5:29 そのほえることは、ししのように、わかいししのようにほえ、うなって獲物えものとらえ、かすめってもすくものがない。

5:30 その、そのりどよめくことは、うみりどよめくようだ。もしをのぞむならば、よ、くらきとなやみとがあり、ひかりくもによってくらくなる。  

第6章

6:1 ウジヤおうんだとし、わたしはしゅたかくあげられたみくらにし、そのころものすそが神殿しんでんちているのをた。

6:2 そのうえにセラピムがち、おのおの六つのつばさをもっていた。その二つをもってかおをおおい、二つをもってあしをおおい、二つをもってびかけり、

6:3 たがいびかわしてった。

せいなるかな、せいなるかな、せいなるかな、万軍ばんぐんしゅ、その栄光えいこうぜんつ」。

6:4 そのばわっているものこえによって敷居しきいもといふるうごき、神殿しんでんなかけむりちた。

6:5 そのときわたしはった、「わざわいなるかな、わたしはほろびるばかりだ。わたしはけがれたくちびるのもので、けがれたくちびるのたみなかものであるのに、わたしの万軍ばんぐんしゅなるおうたのだから」。

6:6 このときセラピムのひとりがばしをもって、祭壇さいだんうえからったえているすみたずさえ、わたしのところにんできて、

6:7 わたしのくちれてった、「よ、これがあなたのくちびるにれたので、あなたのあくのぞかれ、あなたのつみはゆるされた」。

6:8 わたしはまたしゅわれるこえいた、「わたしはだれをつかわそうか。だれがわれわれのためにくだろうか」。そのときわたしはった、「ここにわたしがおります。わたしをおつかわしください」。

6:9 しゅわれた、「あなたはって、このたみにこういなさい、

『あなたがたはくりかえしくがよい、しかしさとってはならない。あなたがたはくりかえしるがよい、しかしわかってはならない』と。

6:10 あなたはこのたみこころにぶくし、そのみみきこえにくくし、そのざしなさい。これはかれらがその、そのみみき、そのこころさとり、あらためていやされることのないためである」。

6:11 そこで、わたしはった、「しゅよ、いつまでですか」。しゅわれた、町々まちまちれすたれて、ものもなく、いえにはひとかげもなく、くにまったとなり、

6:12 人々ひとびとしゅによってとおくへうつされ、れはてたところくになかおおくなるときまで、こうなっている。

6:13 そのなかに十ぶんの一ののこものがあっても、これもまたほろぼされる。テレビンのまたはかしのたおされるとき、そのかぶのこるように」。せいなる種族しゅぞくはそのかぶである。  

第7章

7:1 ユダのおう、ウジヤのヨタム、そのアハズのとき、スリヤのおうレヂンとレマリヤのであるイスラエルのおうペカとがのぼってきて、エルサレムをめたがつことができなかった。

7:2 ときに「スリヤがエフライムと同盟どうめいしている」とダビデのいえげるものがあったので、おうこころたみこころとはかぜうごかされるはやしのように動揺どうようした。

7:3 そのときしゅはイザヤにわれた、「いま、あなたとあなたのシャル・ヤシュブとともって、ぬのさらしの大路おおじ沿うえいけ水道すいどうはしでアハズにい、

7:4 かれいなさい、『をつけて、しずかにし、おそれてはならない。レヂンとスリヤおよびレマリヤのはげしくいかっても、これら二つののこりのくすぶっているかぶのゆえにこころよわくしてはならない。

7:5 スリヤはエフライムおよびレマリヤのともにあなたにむかってわることくわだててう、

7:6 「われわれはユダにのぼって、これをおびやかし、われわれのためにこれをやぶり、タビエルのをそこのおうにしよう」と。

7:7 しゅなるかみはこうわれる、このことけっしておこなわれない、またおこることはない。

7:8 スリヤのかしらはダマスコ、ダマスコのかしらはレヂンである。(六十五ねんのうちにエフライムはやぶれて、くにをなさないようになる。)

7:9 エフライムのかしらはサマリヤ、サマリヤのかしらはレマリヤのである。もしあなたがたがしんじないならば、つことはできない』」。

7:10 しゅふたたびアハズにげてわれた、

7:11 「あなたのかみしゅに一つのしるしをもとめよ、陰府よみのようにふかところに、あるいはてんのようにたかところもとめよ」。

7:12 しかしアハズはった、「わたしはそれをもとめて、しゅこころみることをいたしません」。

7:13 そこでイザヤはった、「ダビデのいえよ、け。あなたがたはひとわずらわすことをちいさいこととし、またわがかみをもわずらわそうとするのか。

7:14 それゆえ、しゅはみずから一つのしるしをあなたがたにあたえられる。よ、おとめがみごもっておとこむ。そのはインマヌエルととなえられる。

7:15 そのあくて、ぜんえらぶことをるころになって、凝乳ぎょうにゅうと、蜂蜜はちみつとをべる。

7:16 それはこのあくて、ぜんえらぶことをまえに、あなたがおそれているふたりのおうてられるからである。

7:17 しゅはエフライムがユダからわかれたときからこのかた、のぞんだことのないようなをあなたと、あなたのたみと、あなたのちちいえとにのぞませられる。それはアッスリヤのおうである」。

7:18 そのしゅはエジプトの川々かわがわみなもとにいる、はえをまねき、アッスリヤのにいるはちばれる。

7:19 かれらはみなて、けわしいたにいわ、すべてのいばら、すべての牧場まきばうえにとどまる。

7:20 そのしゅ大川おおかわこうからやとったかみそり、すなわちアッスリヤのおうをもって、あたまあしとをそり、また、ひげをものぞられる。

7:21 そのひとわか雌牛めうしとうひつじとうい、

7:22 それからちちおおいので、凝乳ぎょうにゅうべることができ、すべてくにのうちにのこされたもの凝乳ぎょうにゅうと、蜂蜜はちみつとをべることができる。

7:23 そのぎん一千シケルのあたいある千かぶのぶどうののあったところも、ことごとくいばらと、おどろのえるところとなり、

7:24 いばらと、おどろとがにはびこるために、人々ひとびとゆみをもってそこへく。

7:25 くわをもってたがやしたすべての山々やまやまにも、あなたは、いばらと、おどろとをおそれて、そこへくことができない。そのはただうしはなち、ひつじむところとなる。  

第8章

8:1 しゅはわたしにわれた、「一まいおおきなふだって、そのうえ普通ふつう文字もじで、『マヘル・シャラル・ハシ・バズ』ときなさい」。

8:2 そこで、わたしはたしかな証人しょうにんとして、祭司さいしウリヤおよびエベレキヤのゼカリヤをてた。

8:3 わたしが預言者よげんしゃつまちかづくと、彼女かのじょはみごもっておとこんだ。そのときしゅはわたしにわれた、「そのをマヘル・シャラル・ハシ・バズとびなさい。

8:4 それはこのがまだ『おとうさん、おかあさん』とぶことをらないうちに、ダマスコのとみと、サマリヤのぶんどりひんとが、アッスリヤおうまえうばられるからである」。

8:5 しゅはまたかさねてわたしにわれた、

8:6 「このたみはゆるやかにながれるシロアのみずてて、レヂンとレマリヤのまえおそれくじける。

8:7 それゆえよ、しゅいきおいたけく、みなぎりわたる大川おおかわみずかれらにむかってせきれられる。これはアッスリヤのおうと、そのもろもろの威勢いせいとであって、そのすべての支流しりゅうにはびこり、すべてのきしえ、

8:8 ユダにながり、あふれみなぎって、くびにまでおよぶ。インマヌエルよ、そのひろげたつばさはあまねく、あなたのくにちわたる」。

8:9 もろもろのたみよ、やぶられて、おどろきあわてよ。とお国々くにぐにのものよ、みみかたむけよ。こしおびして、おどろきあわてよ。こしおびして、おどろきあわてよ。

8:10 ともにはかれ、しかし、らない。言葉ことばせ、しかし、おこなわれない。かみがわれわれとともにおられるからである。

8:11 しゅつよいみをもって、わたしをとらえ、わたしにかたり、このたみみちあゆまないように、さとしてわれた、

8:12 「このたみがすべて陰謀いんぼうととなえるものを陰謀いんぼうととなえてはならない。かれらのおそれるものをおそれてはならない。またおののいてはならない。

8:13 あなたがたは、ただ万軍ばんぐんしゅせいとして、かれをかしこみ、かれおそれなければならない。

8:14 しゅはイスラエルの二つのいえには聖所せいじょとなり、またさまたげのいし、つまずきのいわとなり、エルサレムの住民じゅうみんにはあみとなり、わなとなる。

8:15 おおくのものはこれにつまずき、かつたおれ、やぶられ、わなにかけられ、とらえられる」。

8:16 わたしは、あかしを一つにまとめ、おしえをわが弟子でしたちのうちにふうじておこう。

8:17 しゅはいま、ヤコブのいえに、みかおをかくしておられるとはいえ、わたしはそのしゅち、しゅのぞみまつる。

8:18 よ、わたしと、しゅのわたしにたまわったたちとは、シオンのやまにいます万軍ばんぐんしゅからあたえられたイスラエルのしるしであり、まえぶれである。

8:19 人々ひとびとがあなたがたにむかって「さえずるように、ささやくようにかた巫子みこおよび魔術者まじゅつしゃもとめよ」というときたみ自分じぶんたちのかみもとむべきではないか。けるもののためにんだものもとめるであろうか。

8:20 ただおしえとあかしとにもとめよ。まことにかれらはこの言葉ことばによってかたるが、そこには夜明よあけがない。

8:21 かれらはしえたげられ、えてくになかあるく。そのえるときいかりをはなち、自分じぶんたちのおう自分じぶんたちのかみをのろい、かつそのかおてんける。

8:22 またると、よ、なやみとくらきと、くるしみのやみとがあり、かれらは暗黒あんこくいやられる。  

第9章

9:1 しかし、くるしみにあったにも、やみがなくなる。さきにはゼブルンの、ナフタリのにはずかしめをあたえられたが、のちにはうみいたみち、ヨルダンのこうの異邦人いほうじんのガリラヤに光栄こうえいあたえられる。

9:2 くらやみのなかあゆんでいたたみおおいなるひかりた。暗黒あんこくんでいた人々ひとびとうえひかりった。

9:3 あなたが国民こくみんし、そのよろこびをおおきくされたので、かれらは刈入かりいときよろこぶように、獲物えものかつときたのしむように、あなたのまえよろこんだ。

9:4 これはあなたがかれらのっているくびきと、そのかたのつえと、しえたげるもののむちとを、ミデアンのになされたようにられたからだ。

9:5 すべて戦場せんじょうで、歩兵ほへいのはいたくつと、にまみれたころもとは、えくさとなってかれる。

9:6 ひとりのみどりごがわれわれのためにうまれた、ひとりのおとこがわれわれにあたえられた。まつりごとはそのかたにあり、そのは、「霊妙れいみょうなる大能たいのうかみとこしえのちち平和へいわきみ」ととなえられる。

9:7 そのまつりごとと平和へいわとは、くわわってかぎりなく、ダビデのくらいして、そのくにおさめ、いまよりのち、とこしえに公平こうへい正義せいぎとをもってこれをて、これをたもたれる。万軍ばんぐんしゅ熱心ねっしんがこれをなされるのである。

9:8 しゅはひとことをヤコブにおくり、これをイスラエルのうえにくだされる。

9:9 すべてこのたみエフライムとサマリヤにものとはるであろう。かれらはたかぶり、こころおごってう、

9:10 「かわらがくずれても、われわれはいしをもっててよう。くわのたおされても、われわれは香柏こうはくをもってこれにかえよう」と。

9:11 それゆえ、しゅてきおこしてかれらをめさせ、そのあだをふるたせられる。

9:12 ひがしにスリヤびとあり、西にしにペリシテびとあり、かれらは大口おおぐちをあけてイスラエルをつくす。それでもしゅいかりはやまず、なおも、そのみばされる。

9:13 しかもなお、このたみ自分じぶんたちをったものかえらず、万軍ばんぐんしゅもとめない。

9:14 それゆえ、しゅはイスラエルからあたまと、しゅろのえだあしとを一にちのうちにられる。

9:15 そのあたまとは、長老ちょうろうたっとひとそのとは、いつわりをおしえる預言者よげんしゃである。

9:16 このたみみちびものは、これをまよわせ、かれらにみちびかれるものは、のみつくされる。

9:17 それゆえ、しゅはそのわか人々ひとびとよろこばれず、そのみなしごと寡婦かふとをあわれまれない。かれらはみな、不信仰ふしんこうであって、あくおこなものすべてのくちおろかなことかたるからである。それでもしゅいかりはやまず、なおも、そのみばされる。

9:18 あくのようにえ、いばらと、おどろとをつくし、しげりあうはやしき、けむりはしらとなってきあがる。

9:19 万軍ばんぐんしゅいかりによってけ、そのたみえくさのようになり、だれもその兄弟きょうだいをあわれむものがない。

9:20 かれらは右手みぎてにつかんでも、なおえ、左手ひだりてべてもくことがない。おのおのそのとなびとにくう。

9:21 マナセはエフライムを、エフライムはマナセをい、かれらはともにユダをめる。それでもしゅいかりはやまず、なおも、そのみばされる。  

第10章

10:1 わざわいなるかな、不義ふぎ判決はんけつくだもの暴虐ぼうぎゃく宣告せんこくきしるすもの

10:2 かれらはとぼしいものうったえをけず、わがたみのうちのまずしいもの権利けんりをはぎ、寡婦かふ資産しさんうばい、みなしごのものをかすめる。

10:3 あなたがたは刑罰けいばつがきたなら、なにをしようとするのか。大風おおかぜとおくからるとき、なにをしようとするのか。あなたがたはのがれていって、だれにたすけをもとめようとするのか。また、どこにあなたがたのとみのこそうとするのか。

10:4 ただとらわれたものなかにかがみ、ころされたものなかたおれるのみだ。それでもしゅいかりはやまず、なおも、そのみばされる。

10:5 ああ、アッスリヤはわがいかりのつえ、わがいきどおりのむちだ。

10:6 わたしはかれをつかわして不信ふしんくにめ、かれめいじてわがいかりのたみめ、かすめうばわせ、かれらをちまたのどろのようにみにじらせる。

10:7 しかしかれはそのようにはおもわず、そのこころもそのようにはかんがえず、かえってそのこころほろぼすことをおもい、あまたの国々くにぐにたおそうとする。

10:8 かれう、「わが諸侯しょこうはみなおうではないか。

10:9 カルノはカルケミシのようではないか。ハマテはアルパデのようではないか。サマリヤはダマスコのようではないか。

10:10 わが偶像ぐうぞうつかえる国々くにぐにびた。そのったぞうはエルサレムおよびサマリヤのものにまさっていた。

10:11 わたしはサマリヤとその偶像ぐうぞうおこなったように、エルサレムとその偶像ぐうぞうおこなわぬであろうか」。

10:12 しゅがシオンのやまとエルサレムとになそうとすることを、ことごとくなしげられたときしゅはアッスリヤおう無礼ぶれい言葉ことばと、そのたかぶりとをばっせられる。

10:13 かれう、

「わがちからにより、またわが知恵ちえによって、わたしはこれをなした。わたしはかしこいからである。わたしはもろもろのたみさかいのぞき、その財宝ざいほううばった。またわたしは雄牛おうしのように、くらいするものきおろした。

10:14 わがるように、もろもろのたみとみた。またわたしは人々ひとびとてられたたまごあつめるように、ぜんあつめた。あるいはつばさうごかし、あるいはくちひらき、あるいはぺちゃくちゃものもなかった」。

10:15 おのは、それをもちいてものにむかって、自分じぶんほこることができようか。のこぎりは、それをうごかすものにむかって、みずからたかぶることができようか。これはあたかも、むちが自分じぶんをあげるものうごかし、つえがでないものをあげようとするのにひとしい。

10:16 それゆえ、しゅ万軍ばんぐんしゅは、そのえた勇士ゆうしなか病気びょうきおくっておとろえさせ、その栄光えいこうしたえるようなほのおやされる。

10:17 イスラエルのひかりとなり、その聖者せいじゃほのおとなり、そのいばらと、おどろとを一にちのうちにほろぼす。

10:18 また、そのはやしつちえた田畑たはたさかえを、たましいも、からだも二つながらほろぼし、めるもののやせおとろえるときのようにされる。

10:19 そのはやしのこりのものはわずかであって、わらべもそれをきとめることができる。

10:20 そのにはイスラエルののこりのものと、ヤコブのいえのこったものとは、もはや自分じぶんたちをったものにたよらず、真心まごころをもってイスラエルの聖者せいじゃしゅにたより、

10:21 のこりのもの、すなわちヤコブののこりのもの大能たいのうかみかえる。

10:22 あなたのたみイスラエルはうみすなのようであっても、そのうちののこりのものだけがかえってる。ほろびはすでにさだまり、であふれている。

10:23 しゅ万軍ばんぐんしゅさだめられたほろびをぜんおこなわれる。

10:24 それゆえ、しゅ万軍ばんぐんしゅはこうわれる、「シオンにむわがたみよ、アッスリヤびとが、エジプトびとがしたように、むちをもってあなたをち、つえをあげてあなたをせめても、かれらをおそれてはならない。

10:25 ただしばらくして、わがいきどおりはやみ、わがいかりはかれらをほろぼすからである。

10:26 万軍ばんぐんしゅは、むかしミデアンびとをオレブのいわたれたときのように、かれらにむかって、むちをふるわれる。またそのつえをうみうえにのばし、エジプトでなされたように、それをあげられる。

10:27 そのには、かれ重荷おもにはあなたのかたからおり、かれのくびきはあなたのくびからはなれる」。

かれはリンモンからのぼり、

10:28 アイアテにきたり、ミグロンをぎ、ミクマシでその行李こうりをとどめ、

10:29 わたしをぎて、ゲバに宿やどる。ラマはおののき、サウルのギベアはった。

10:30 ガリムのむすめよ、こえをあげてさけべ。ライシよ、みみかたむけよ。アナトテよ、かれこたえよ。

10:31 マデメナはり、ゲビムのたみかくもとめた。

10:32 このかれはノブにちとどまり、シオンのむすめやま、エルサレムのおかにむかって、そのる。

10:33 よ、しゅ万軍ばんぐんしゅは、おそろしいちからをもってえだりおろされる。たけのたかいものもおとされ、そびえつものはひくくされる。

10:34 しゅはおのをもってしげりあうはやしられる。みごとなしげるレバノンもたおされる。  

第11章

11:1 エッサイのかぶから一つのそのから一つのわかえだえてむすび、

11:2 そのうえしゅれいがとどまる。これは知恵ちえさとりのれい深慮しんりょ才能さいのうれいしゅ知識ちしきしゅおそれるれいである。

11:3 かれしゅおそれることをたのしみとし、そのるところによって、さばきをなさず、そのみみくところによって、さだめをなさず、

11:4 正義せいぎをもってまずしいものをさばき、公平こうへいをもってくにのうちの柔和にゅうわもののためにさだめをなし、そのくちのむちをもってくにち、そのくちびるのいきをもってしきものころす。

11:5 正義せいぎはそのこしおびとなり、忠信ちゅうしんはそのおびとなる。

11:6 おおかみは小羊こひつじともにやどり、ひょうはやぎとともし、うしわかじし、えたる家畜かちくともにいて、ちいさいわらべにみちびかれ、

11:7 雌牛めうしくまとはものともにし、うしくまともし、ししはうしのようにわらをい、

11:8 のみ毒蛇どくへびのほらにたわむれ、乳離ちばなれのをまむしのあなれる。

11:9 かれらはわがせいなるやまのどこにおいても、そこなうことなく、やぶることがない。みずうみをおおっているように、しゅ知識ちしきちるからである。

11:10 その、エッサイのって、もろもろのたみはたとなり、もろもろのくにびとはこれにたずもとめ、そのかれるところ栄光えいこうがある。

11:11 そのしゅふたたべて、そのたみのこれるものをアッスリヤ、エジプト、パテロス、エチオピヤ、エラム、シナル、ハマテおよび海沿うみぞいの国々くにぐにからあがなわれる。

11:12 しゅ国々くにぐにのためにはたをあげて、イスラエルのいやられたものあつめ、ユダのらされたもの四方しほうからあつめられる。

11:13 エフライムのねたみはうせ、ユダをなやますものたれ、エフライムはユダをねたまず、ユダはエフライムをなやますことはない。

11:14 しかしかれらは西にしほうペリシテびとのかたおそいかかり、あいともひがしたみをかすめ、そのをエドムおよびモアブにべ、アンモンの人々ひとびとをおのれにしたがわせる。

11:15 しゅはエジプトのうみしたをからし、かわうえってあつかぜかせ、そのかわって七つのかわとなし、くつをぬらさないでわたらせられる。

11:16 そのたみのこれるもののためにアッスリヤからの大路おおじがあり、むかしイスラエルがエジプトのくにからのぼってきたときにあったようになる。 

第12章

12:1 そのあなたはう、

しゅよ、わたしはあなたに感謝かんしゃします。あなたは、さきにわたしにむかっていかられたが、そのいかりはやんで、わたしをなぐさめられたからです。

12:2 よ、かみはわがすくいである。わたしは信頼しんらいしておそれることはない。しゅなるかみはわがちから、わがうたであり、わがすくいとなられたからである」。

12:3 あなたがたはよろこびをもって、すくい井戸いどからみずをくむ。

12:4 その、あなたがたはう、

しゅ感謝かんしゃせよ。そのみべ。そのみわざをもろもろのたみなかにつたえよ。そのみのあがむべきことをかたりつげよ。

12:5 しゅをほめうたえ。しゅはそのみわざを、みごとになしげられたから。これをぜんつたえよ。

12:6 シオンにものよ、こえをあげて、よろこびうたえ。イスラエルの聖者せいじゃはあなたがたのうちでおおいなるものだから」。 

第13章

13:1 アモツのイザヤにしめされたバビロンについての託宣たくせん

13:2 あなたがたはのないやまはたて、こえをあげてかれらをまねき、ってかれらを貴族きぞくもんに、はいらせよ。

13:3 わたしはわがいかりのさばきをおこなうために聖別せいべつしたものどもにめいじ、わが勇士ゆうし、わがほこものどもをまねいた。

13:4 け、おおくのたみのようなさわこえ山々やまやまきこえる。け、もろもろの国々くにぐにりつどえるもろもろの国民こくみんのざわめくこえきこえる。これは万軍ばんぐんしゅたたかいのために軍勢ぐんぜいあつめられるのだ。

13:5 かれらはとおくにから、てんはてからる。これは、しゅとそのいきどおりのうつわで、ぜんほろぼすためにるのだ。

13:6 あなたがたはさけべ。しゅちかづき、ほろびが全能者ぜんのうしゃからるからだ。

13:7 それゆえ、すべてのよわり、すべてのひとこころる。

13:8 かれらはおそれおののき、くるしみとなやみにとらえられ、まんとするおんなのようにもだえくるしみ、たがいおどろき、かおあわせ、そのかおほのおのようになる。

13:9 よ、しゅる。残忍ざんにんで、いきどおりとはげしいいかりとをもってこのあらし、そのなかからつみびとをほろぼすためにる。

13:10 てんほしとその星座せいざとはそのひかりはなたず、太陽たいようてもくらく、つきはそのひかりかがやかさない。

13:11 わたしはそのあくのためにばっし、その不義ふぎのためにわるものばっし、たかぶるものほこりをとどめ、あらぶるもの高慢こうまんひくくする。

13:12 わたしはひとせいきんよりも、オフルのこがねよりもすくなくする。

13:13 それゆえ、万軍ばんぐんしゅいきどおりにより、そのはげしいいかりのに、てんふるい、うごいて、そのところをはなれる。

13:14 かれらはわれた、かもしかのように、あるいはあつめるもののないひつじのようになって、おのおの自分じぶんたみかえり、自分じぶんくにげてく。

13:15 すべていだされるものされ、すべてとらえられるものはつるぎによってたおされ、

13:16 かれらのみどりごはそのまえくだかれ、そのいえはかすめうばわれ、そのつまけがされる。

13:17 よ、わたしは、しろがねをもかえりみず、こがねをもよろこばないメデアびとをおこして、かれらにむかわせる。

13:18 かれらのゆみわかもの射殺いころし、はらをあわれむことなく、おさて、しむことがない。

13:19 国々くにぐにほまれであり、カルデヤびとのほこりであるうるわしいバビロンは、かみほろぼされたソドム、ゴモラのようになる。

13:20 ここにはながくものえ、世々よよにいたるまでみつくものがなく、アラビヤびともそこに天幕てんまくらず、羊飼ひつじかいもそこにれをさせることがない。

13:21 ただ、けものがそこにし、ほえるけものがそのいえち、だちょうがそこにみ、鬼神きしんがそこにおどる。

13:22 ハイエナはそのしろなかき、山犬やまいぬたのしい宮殿きゅうでんでほえる。そのときるのはちかい、そのびることがない。  

第14章

14:1 しゅはヤコブをあわれみ、イスラエルをふたたえらんで、これをおのれのかれる。異邦人いほうじんはこれにくわわって、ヤコブのいえむすびつらなり、

14:2 もろもろのたみかれらをれてそのところみちびいてる。そしてイスラエルのいえは、しゅかれらを男女だんじょ奴隷どれいとし、さきに自分じぶんたちを捕虜ほりょにしたもの捕虜ほりょにし、自分じぶんたちをしえたげたものおさめる。

14:3 しゅがあなたの苦労くろう不安ふあんとをのぞき、またあなたがふくした苦役くえきのぞいて、安息あんそくをおあたえになるとき、

14:4 あなたはこのあざけりのうたをとなえ、バビロンのおうをののしってう、

「あの、しえたげるものまったえてしまった。あの、おごるものまったえてしまった。

14:5 しゅわるもののつえと、つかさびとのしゃくられた。

14:6 かれらはいきどおりをもってもろもろのたみえずってはち、いかりをもってもろもろのくにおさめても、そのしえたげをとどめるものがなかった。

14:7 ぜんはやすみをおだやかになり、ことごとくこえをあげてうたう。

14:8 いとすぎおよびレバノンの香柏こうはくでさえもあなたのゆえによろこんでう、『あなたはすでにたおれたので、もはや、きこりがのぼってきて、われわれをめることはない』。

14:9 した陰府よみはあなたのためにうごいて、あなたのるのをむかえ、のもろもろの指導者しどうしゃたちの亡霊ぼうれいあなたのためにおこし、国々くにぐにのもろもろのおうその王座おうざからちあがらせる。

14:10 かれらはみなあなたにげてう、『あなたもまたわれわれのようによわくなった、あなたもわれわれとおなじようになった』。

14:11 あなたの栄華えいがとあなたのこと陰府よみちてしまった。うじはあなたのしたかれ、みみずはあなたをおおっている。

14:12 黎明れいめいけの明星みょうじょうよ、あなたはてんからちてしまった。もろもろのくにたおしたものよ、あなたはられてたおれてしまった。

14:13 あなたはさきにこころのうちにった、『わたしはてんにのぼり、わたしの王座おうざたかかみほしうえにおき、きたはてなる集会しゅうかいやまし、

14:14 くものいただきにのぼり、いとたかもののようになろう』。

14:15 しかしあなたは陰府よみおとされ、あな奥底おくそこれられる。

14:16 あなたをものはつくづくあなたをあなたにをとめてう、『このひとふるわせ、国々くにぐにうごかし、

14:17 世界せかい荒野あらののようにし、その都市としをこわし、とらえたものをそのいえかえさなかったものであるのか』。

14:18 もろもろのくにおうたちはみなたっといさまで、自分じぶんはかねむる。

14:19 しかしあなたはみきらわれるつきらぬのようにはかのそとにてられ、つるぎでころされたものでおおわれ、みつけられる死体したいのようにあないしくだる。

14:20 あなたは自分じぶんくにほろぼし、自分じぶんたみころしたために、かれらとともほうむられることはない。どうか、あくおこなもの子孫しそんとこしえにばれることのないように。

14:21 先祖せんぞのよこしまのゆえに、その子孫しそんのためにほふりそなえよ。これはかれらがってり、世界せかいのおもてに町々まちまちたすことのないためである」。

14:22 万軍ばんぐんしゅわれる、「わたしはってかれらをめ、バビロンからそのと、のこれるもの、そのまごとをほろぼす、としゅう。

14:23 わたしはこれをはりねずみのすみかとし、みずいけとし、ほろびのほうきをもって、これをはらのぞく、と万軍ばんぐんしゅう」。

14:24 万軍ばんぐんしゅちかってわれる、「わたしがおもったようにかならり、わたしがさだめたようにかならつ。

14:25 わたしはアッスリヤびとをわがやぶり、わが山々やまやまかれみにじる。こうしてかれいたくびきはイスラエルびとからはなれ、かれわせた重荷おもにイスラエルびとのかたからはなれる」。

14:26 これはぜんについてさだめられた計画けいかくである。これは国々くにぐにうえばされたである。

14:27 万軍ばんぐんしゅさだめられるとき、だれがそれをすことができるのか。そのばされるとき、だれがそれをきもどすことができるのか。

14:28 アハズおうんだねんにこの託宣たくせんがあった、

14:29 「ペリシテのぜんよ、あなたをったむちがられたことをよろこんではならない。へびのからまむしがそのびかけるへびとなるからだ。

14:30 いとまずしいものしょくとぼしいものやすらかにす。しかし、わたしはききんをもってあなたの子孫しそんころし、あなたののこれるものほろぼす。

14:31 もんよ、きわめけ。まちよ、さけべ。ペリシテのぜんよ、おそれのあまりえうせよ、きたからけむりるからだ。その隊列たいれつからは、ひとりも脱落だつらくするものはない」。

14:32 そのくに使者ししゃたちになんとこたえようか。しゅはシオンのもといをおかれた、そのたみくるしむものこのなかどころる」とこたえよ。  

第15章

15:1 モアブについての託宣たくせん

アルは一のうちにあらされて、モアブはほろびうせ、キルは一のうちにあらされて、モアブはほろびうせた。

15:2 デボンのむすめたかところにのぼってき、モアブはネボとメデバのうえなげさけぶ。おのおのそのあたまをかぶろにし、そのひげをことごとくそった。

15:3 かれらはそのちまたで荒布あらぬのをまとい、その屋根やねまたは広場ひろばで、みなさけび、なみだひたる。

15:4 ヘシボンとエレアレとはさけび、そのこえはヤハズまできこえる。それゆえ、モアブの兵士へいしこえをあげ、そのたましいはおののく。

15:5 わがこころはモアブのためにさけばわる。その落人おちうどはゾアルおよびエグラテ・シリシヤにのがれ、きながらルヒテのさかをのぼり、ホロナイムのみちほろびのさけびをあげる。

15:6 ニムリムのみずはかわき、くされ、なええて、あおものはない。

15:7 それゆえ、かれらはそのとみと、そのたくわえたものとをたずさえて、やなぎかわをわたる。

15:8 そのさけびのこえはモアブのさかいをめぐり、そのなげきのこえはエグライムにいたり、またそのなげきのこえはベエル・エリムにいたる。

15:9 デボンのみずちる。わたしはデボンのうえにさらにわざわいくわえ、モアブののがれたものこののこったものとに、ししをおくる。 

第16章

16:1 かれらはセラから荒野あらのみちによって小羊こひつじをシオンのむすめやまおくり、くにのつかさにおさめた。

16:2 モアブのむすめらはアルノンのわたしで、さまようとりのように、われたひなのようである。

16:3 「あいはかって、ことさだめよ。真昼まひるなかでも、あなたのかげよるのようにし、さすらいひとかくし、のがれてものをわたさず、

16:4 モアブのさすらいひとを、あなたのうちにやどらせ、かれらのどころとなって、ほろぼすものからのがれさせよ。しえたげるものがなくなり、ほろぼすものえ、みにじるものからたれたとき、

16:5 一つの玉座ぎょくざがいつくしみによってかたてられ、ダビデの幕屋まくやにあって、さばきをなし、公平こうへいもとめ、正義せいぎおこなうに、すみやかなるもの真実しんじつをもってそのうえする」。

16:6 われわれはモアブのたかぶりのことをいた、そのたかぶることは、はなはだしい。われわれはそのほこりと、たかぶりと、そのおごりとのことをいた、その自慢じまんいつわりである。

16:7 それゆえ、モアブはさけべ、たみはみなモアブのためにさけべ。まったちのめされて、キルハレセテのほしぶどうのためになげけ。

16:8 ヘシボンのはたけと、シブマのぶどうのとは、しぼみおとろえた。国々くにぐにのもろもろのしゅが、そのえだおとしたからである。そのえだはさきにはヤゼルまでいたり、荒野あらのにまではびこり、そのつるはひろがってうみえた。

16:9 それゆえ、わたしはヤゼルとともに、シブマのぶどうののためにく。ヘシボンよ、エレアレよ、わたしはなみだをもってあなたをひたす。ときのこえが、あなたの果実かじつと、あなたの収穫しゅうかくうえにふりかかってきたからである。

16:10 よろこびとたのしみとはつちえたはたけからられ、ぶどうはたけにはうたうことなく、よろこばわることなく、さかぶねをんでさけしぼものなく、ぶどうの収穫しゅうかくよろここえはやんだ。

16:11 それゆえ、わがたましいはモアブのために、わがこころはキルハレスのために、ことのようにりひびく。

16:12 モアブがたかところて、おのれをつかれさせ、またその聖所せいじょにきていのっても、効果こうかはない。

16:13 これはしゅがさきにモアブについてかたられたみ言葉ことばである。

16:14 しかしいましゅかたってわれる、「モアブのさかえはそのおおいなる群衆ぐんしゅうにもかかわらず、雇人やといにん年期ねんきとひとしく三ねんのうちに、はずかしめをけ、のこれるものはまことにすくなく、ちからがない」。