口語訳聖書(振り仮名付き)
章: 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36
民数記
第24章 Nm-Audio
24:1 バラムはイスラエルを祝福することが主の心にかなうのを見たので、今度はいつものように行って魔術を求めることをせず、顔を荒野にむけ、
24:2 目を上げて、イスラエルがそれぞれ部族にしたがって宿営しているのを見た。その時、神の霊が臨んだので、
24:3 彼はこの託宣を述べた。
24:4 神の言葉を聞く者、全能者の幻を見る者、倒れ伏して、目の開かれた者の言葉。
24:5 ヤコブよ、あなたの天幕は麗しい、イスラエルよ、あなたのすまいは、麗しい。
24:6 それは遠くひろがる谷々のよう、川べの園のよう、主が植えられた沈香樹のよう、流れのほとりの香柏のようだ。
24:7 水は彼らのかめからあふれ、彼らの種は水の潤いに育つであろう。彼らの王はアガグよりも高くなり、彼らの国はあがめられるであろう。
24:8 神は彼らをエジプトから導き出された、彼らは野牛の角のようだ。彼らは敵なる国々の民を滅ぼし、その骨を砕き、矢をもって突き通すであろう。
24:9 彼らは雄じしのように身をかがめ、雌じしのように伏している。だれが彼らを起しえよう。あなたを祝福する者は祝福され、あなたをのろう者はのろわれるであろう」。
24:10 そこでバラクはバラムにむかって怒りを発し、手を打ち鳴らした。そしてバラクはバラムに言った、「敵をのろうために招いたのに、あなたはかえって三度までも彼らを祝福した。
24:11 それで今あなたは急いで自分のところへ帰ってください。わたしはあなたを大いに優遇しようと思った。しかし、主はその優遇をあなたに得させないようにされました」。
24:12 バラムはバラクに言った、「わたしはあなたがつかわされた使者たちに言ったではありませんか、
24:13 『たといバラクがその家に満ちるほどの金銀をわたしに与えようとも、主の言葉を越えて心のままに善も悪も行うことはできません。わたしは主の言われることを述べるだけです』。
24:14 わたしは今わたしの民のところへ帰って行きます。それでわたしはこの民が後の日にあなたの民にどんなことをするかをお知らせしましょう」。
24:15 そしてこの託宣を述べた。
24:16 神の言葉を聞く者、いと高き者の知識をもつ者、全能者の幻を見、倒れ伏して、目の開かれた者の言葉。
24:17 わたしは彼を見る、しかし今ではない。わたしは彼を望み見る、しかし近くではない。ヤコブから一つの星が出、イスラエルから一本のつえが起り、モアブのこめかみと、セツのすべての子らの脳天を撃つであろう。
24:18 敵のエドムは領地となり、セイルもまた領地となるであろう。そしてイスラエルは勝利を得るであろう。
24:19 権を執る者がヤコブから出、生き残った者を町から断ち滅ぼすであろう」。
24:20 バラムはまたアマレクを望み見て、この託宣を述べた。
24:21 またケニびとを望み見てこの託宣を述べた。
24:22 しかし、カインは滅ぼされるであろう。アシュルはいつまでお前を捕虜とするであろうか」。
24:23 彼はまたこの託宣を述べた。
24:24 キッテムの海岸から舟がきて、アシュルを攻めなやまし、エベルを攻めなやますであろう。そして彼もまたついに滅び去るであろう」。
第25章
25:1 イスラエルはシッテムにとどまっていたが、民はモアブの娘たちと、みだらな事をし始めた。
25:2 その娘たちが神々に犠牲をささげる時に民を招くと、民は一緒にそれを食べ、娘たちの神々を拝んだ。
25:3 イスラエルはこうしてペオルのバアルにつきしたがったので、主はイスラエルにむかって怒りを発せられた。
25:4 そして主はモーセに言われた、「民の首領をことごとく捕え、日のあるうちにその人々を主の前で処刑しなさい。そうすれば主の怒りはイスラエルを離れるであろう」。
25:5 モーセはイスラエルのさばきびとたちにむかって言った、「あなたがたはおのおの、配下の者どもでペオルのバアルにつきしたがったものを殺しなさい」。
25:6 モーセとイスラエルの人々の全会衆とが会見の幕屋の入口で泣いていた時、彼らの目の前で、ひとりのイスラエルびとが、その兄弟たちの中に、ひとりのミデアンの女を連れてきた。
25:7 祭司アロンの子なるエレアザルの子ピネハスはこれを見て、会衆のうちから立ち上がり、やりを手に執り、
25:8 そのイスラエルの人の後を追って、奥の間に入り、そのイスラエルの人を突き、またその女の腹を突き通して、ふたりを殺した。こうして疫病がイスラエルの人々に及ぶのがやんだ。
25:9 しかし、その疫病で死んだ者は二万四千人であった。
25:10 主はモーセに言われた、
25:11 「祭司アロンの子なるエレアザルの子ピネハスは自分のことのように、わたしの憤激をイスラエルの人々のうちに表わし、わたしの怒りをそのうちから取り去ったので、わたしは憤激して、イスラエルの人々を滅ぼすことをしなかった。
25:12 このゆえにあなたは言いなさい、『わたしは平和の契約を彼に授ける。
25:13 これは彼とその後の子孫に永遠の祭司職の契約となるであろう。彼はその神のために熱心であって、イスラエルの人々のために罪のあがないをしたからである』と」。
25:14 ミデアンの女と共に殺されたイスラエルの人の名はジムリといい、サルの子で、シメオンびとのうちの一族のつかさであった。
25:15 またその殺されたミデアンの女の名はコズビといい、ツルの娘であった。ツルはミデアンの民の一族のかしらであった。
25:16 主はまたモーセに言われた、
25:17 「ミデアンびとを打ち悩ましなさい。
25:18 彼らはたくらみをもって、あなたがたを悩まし、ペオルの事と、彼らの姉妹、ミデアンのつかさの娘コズビ、すなわちペオルの事により、疫病の起った日に殺された女の事とによって、あなたがたを惑わしたからである」。
第26章
26:1 疫病の後、主はモーセと祭司アロンの子エレアザルとに言われた、
26:2 「イスラエルの人々の全会衆の総数をその父祖の家にしたがって調べ、イスラエルにおいて、すべて戦争に出ることのできる二十歳以上の者を数えなさい」。
26:3 そこでモーセと祭司エレアザルとは、エリコに近いヨルダンのほとりにあるモアブの平野で彼らに言った、
26:4 「主がモーセに命じられたように、あなたがたのうちの二十歳以上の者を数えなさい」。エジプトの地から出てきたイスラエルの人々は次のとおりである。
26:5 ルベンはイスラエルの長子である。ルベンの子孫は、ヘノクからヘノクびとの氏族が出、パルからパルびとの氏族が出、
26:6 ヘヅロンからヘヅロンびとの氏族が出、カルミからカルミびとの氏族が出た。
26:7 これらはルベンびとの氏族であって、数えられた者は四万三千七百三十人であった。
26:8 またパルの子はエリアブ。
26:9 エリアブの子はネムエル、ダタン、アビラムである。このダタンとアビラムとは会衆のうちから選び出された者で、コラのともがらと共にモーセとアロンとに逆らって主と争った時、
26:10 地は口を開いて彼らとコラとをのみ、その仲間は死んだ。その時二百五十人が火に焼き滅ぼされて、戒めの鏡となった。
26:11 ただし、コラの子たちは死ななかった。
26:12 シメオンの子孫は、その氏族によれば、ネムエルからネムエルびとの氏族が出、ヤミンからヤミンびとの氏族が出、ヤキンからヤキンびとの氏族が出、
26:13 ゼラからゼラびとの氏族が出、シャウルからシャウルびとの氏族が出た。
26:14 これらはシメオンびとの氏族であって、数えられた者は二万二千二百人であった。
26:15 ガドの子孫は、その氏族によれば、ゼポンからゼポンびとの氏族が出、ハギからハギびとの氏族が出、シュニからシュニびとの氏族が出、
26:16 オズニからオズニびとの氏族が出、エリからエリびとの氏族が出、
26:17 アロドからアロドびとの氏族が出、アレリからアレリびとの氏族が出た。
26:18 これらはガドの子孫の氏族であって、数えられた者は四万五百人であった。
26:19 ユダの子らはエルとオナンとであって、エルとオナンとはカナンの地で死んだ。
26:20 ユダの子孫は、その氏族によれば、シラからシラびとの氏族が出、ペレヅからペレヅびとの氏族が出、ゼラからゼラびとの氏族が出た。
26:21 ペレヅの子孫は、ヘヅロンからヘヅロンびとの氏族が出、ハムルからハムルびとの氏族が出た。
26:22 これらはユダの氏族であって、数えられた者は七万六千五百人であった。
26:23 イッサカルの子孫は、その氏族によれば、トラからトラびとの氏族が出、プワからプワびとの氏族が出、
26:24 ヤシュブからヤシュブびとの氏族が出、シムロンからシムロンびとの氏族が出た。
26:25 これらはイッサカルの氏族であって、数えられた者は六万四千三百人であった。
26:26 ゼブルンの子孫は、その氏族によれば、セレデからセレデびとの氏族が出、エロンからエロンびとの氏族が出、ヤリエルからヤリエルびとの氏族が出た。
26:27 これらはゼブルンびとの氏族であって、数えられた者は六万五百人であった。
26:28 ヨセフの子らは、その氏族によれば、マナセとエフライムとであって、
26:29 マナセの子孫は、マキルからマキルびとの氏族が出た。マキルからギレアデが生れ、ギレアデからギレアデびとの氏族が出た。
26:30 ギレアデの子孫は次のとおりである。イエゼルからイエゼルびとの氏族が出、ヘレクからヘレクびとの氏族が出、
26:31 アスリエルからアスリエルびとの氏族が出、シケムからシケムびとの氏族が出、
26:32 セミダからセミダびとの氏族が出、ヘペルからヘペルびとの氏族が出た。
26:33 ヘペルの子ゼロペハデには男の子がなく、ただ女の子のみで、ゼロペハデの女の子の名はマアラ、ノア、ホグラ、ミルカ、テルザといった。
26:34 これらはマナセの氏族であって、数えられた者は五万二千七百人であった。
26:35 エフライムの子孫は、その氏族によれば、次のとおりである。シュテラからはシュテラびとの氏族が出、ベケルからベケルびとの氏族が出、タハンからタハンびとの氏族が出た。
26:36 またシュテラの子孫は次のとおりである。すなわちエランからエランびとの氏族が出た。
26:37 これらはエフライムの子孫の氏族であって、数えられた者は三万二千五百人であった。以上はヨセフの子孫で、その氏族によるものである。
26:38 ベニヤミンの子孫は、その氏族によれば、ベラからベラびとの氏族が出、アシベルからアシベルびとの氏族が出、アヒラムからアヒラムびとの氏族が出、
26:39 シュパムからシュパムびとの氏族が出、ホパムからホパムびとの氏族が出た。
26:40 ベラの子はアルデとナアマンとであって、アルデからアルデびとの氏族が出、ナアマンからナアマンびとの氏族が出た。
26:41 これらはベニヤミンの子孫であって、その氏族によれば数えられた者は四万五千六百人であった。
26:42 ダンの子孫は、その氏族によれば、次のとおりである。シュハムからシュハムびとの氏族が出た。これらはダンの氏族であって、その氏族によるものである。
26:43 シュハムびとのすべての氏族のうち、数えられた者は六万四千四百人であった。
26:44 アセルの子孫は、その氏族によれば、エムナからエムナびとの氏族が出、エスイからエスイびとの氏族が出、ベリアからベリアびとの氏族が出た。
26:45 ベリアの子孫のうちヘベルからヘベルびとの氏族が出、マルキエルからマルキエルびとの氏族が出た。
26:46 アセルの娘の名はサラといった。
26:47 これらはアセルの子孫の氏族であって、数えられた者は五万三千四百人であった。
26:48 ナフタリの子孫は、その氏族によれば、ヤジエルからヤジエルびとの氏族が出、グニからグニびとの氏族が出、
26:49 エゼルからエゼルびとの氏族が出、シレムからシレムびとの氏族が出た。
26:50 これらはナフタリの氏族であって、その氏族により、数えられた者は四万五千四百人であった。
26:51 これらはイスラエルの子孫の数えられた者であって、六十万一千百三十人であった。
26:52 主はモーセに言われた、
26:53 「これらの人々に、その名の数にしたがって地を分け与え、嗣業とさせなさい。
26:54 大きい部族には多くの嗣業を与え、小さい部族には少しの嗣業を与えなさい。すなわち数えられた数にしたがって、おのおのの部族にその嗣業を与えなければならない。
26:55 ただし地は、くじをもって分け、その父祖の部族の名にしたがって、それを継がなければならない。
26:56 すなわち、くじをもってその嗣業を大きいものと、小さいものとに分けなければならない」。
26:57 レビびとのその氏族にしたがって数えられた者は次のとおりである。ゲルションからゲルションびとの氏族が出、コハテからコハテびとの氏族が出、メラリからメラリびとの氏族が出た。
26:58 レビの氏族は次のとおりである。すなわちリブニびとの氏族、ヘブロンびとの氏族、マヘリびとの氏族、ムシびとの氏族、コラびとの氏族であって、コハテからアムラムが生れた。
26:59 アムラムの妻の名はヨケベデといって、レビの娘である。彼女はエジプトでレビに生れた者であるが、アムラムにとついで、アロンとモーセおよびその姉妹ミリアムを産んだ。
26:60 アロンにはナダブ、アビウ、エレアザルおよびイタマルが生れた。
26:61 ナダブとアビウは異火を主の前にささげた時に死んだ。
26:62 その数えられた一か月以上のすべての男子は二万三千人であった。彼らはイスラエルの人々のうちに嗣業を与えられなかったため、イスラエルの人々のうちに数えられなかった者である。
26:63 これらはモーセと祭司エレアザルが、エリコに近いヨルダンのほとりにあるモアブの平野で数えたイスラエルの人々の数である。
26:64 ただしそのうちには、モーセと祭司アロンがシナイの荒野でイスラエルの人々を数えた時に数えられた者はひとりもなかった。
26:65 それは主がかつて彼らについて「彼らは必ず荒野で死ぬであろう」と言われたからである。それで彼らのうちエフンネの子カレブとヌンの子ヨシュアのほか、ひとりも残った者はなかった。
第27章
27:1 さて、ヨセフの子マナセの氏族のうちのヘペルの子、ゼロペハデの娘たちが訴えてきた。ヘペルはギレアデの子、ギレアデはマキルの子、マキルはマナセの子である。その娘たちは名をマアラ、ノア、ホグラ、ミルカ、テルザといったが、
27:2 彼らは会見の幕屋の入口でモーセと、祭司エレアザルと、つかさたちと全会衆との前に立って言った、
27:3 「わたしたちの父は荒野で死にました。彼は、コラの仲間となって主に逆らった者どもの仲間のうちには加わりませんでした。彼は自分の罪によって死んだのですが、男の子がありませんでした。
27:4 男の子がないからといって、どうしてわたしたちの父の名がその氏族のうちから削られなければならないのでしょうか。わたしたちの父の兄弟と同じように、わたしたちにも所有地を与えてください」。
27:5 モーセがその事を主の前に述べると、
27:6 主はモーセに言われた、
27:7 「ゼロペハデの娘たちの言うことは正しい。あなたは必ず彼らの父の兄弟たちと同じように、彼らにも嗣業の所有地を与えなければならない。すなわち、その父の嗣業を彼らに渡さなければならない。
27:8 あなたはイスラエルの人々に言いなさい、『もし人が死んで、男の子がない時は、その嗣業を娘に渡さなければならない。
27:9 もしまた娘もない時は、その嗣業を兄弟に与えなければならない。
27:10 もし兄弟もない時は、その嗣業を父の兄弟に与えなければならない。
27:11 もしまた父に兄弟がない時は、その氏族のうちで彼に最も近い親族にその嗣業を与えて所有させなければならない』。主がモーセに命じられたようにイスラエルの人々は、これをおきての定めとしなければならない」。
27:12 主はモーセに言われた、「このアバリムの山に登って、わたしがイスラエルの人々に与える地を見なさい。
27:13 あなたはそれを見てから、兄弟アロンのようにその民に加えられるであろう。
27:14 これは会衆がチンの荒野で逆らい争った時、あなたがたはわたしの命にそむき、あの水のかたわらで彼らの目の前にわたしの聖なることを現さなかったからである」。これはチンの荒野にあるカデシのメリバの水である。
27:15 モーセは主に言った、
27:16 「すべての肉なるものの命の神、主よ、どうぞ、この会衆の上にひとりの人を立て、
27:17 彼らの前に出入りし、彼らを導き出し、彼らを導き入れる者とし、主の会衆を牧者のない羊のようにしないでください」。
27:18 主はモーセに言われた、「神の霊のやどっているヌンの子ヨシュアを選び、あなたの手をその上におき、
27:19 彼を祭司エレアザルと全会衆の前に立たせて、彼らの前で職に任じなさい。
27:20 そして彼にあなたの権威を分け与え、イスラエルの人々の全会衆を彼に従わせなさい。
27:21 彼は祭司エレアザルの前に立ち、エレアザルは彼のためにウリムをもって、主の前に判断を求めなければならない。ヨシュアとイスラエルの人々の全会衆とはエレアザルの言葉に従っていで、エレアザルの言葉に従ってはいらなければならない」。
27:22 そこでモーセは主が命じられたようにし、ヨシュアを選んで、祭司エレアザルと全会衆の前に立たせ、
第28章
28:1 主はモーセに言われた、
28:2 「イスラエルの人々に命じて言いなさい、『あなたがたは香ばしいかおりとしてわたしにささげる火祭、すなわち、わたしの供え物、わたしの食物を定めの時にわたしにささげることを怠ってはならない』。
28:3 また彼らに言いなさい、『あなたがたが主にささぐべき火祭はこれである。すなわち一歳の雄の全き小羊二頭を毎日ささげて常燔祭としなければならない。
28:4 すなわち一頭の小羊を朝にささげ、一頭の小羊を夕にささげなければならない。
28:5 また麦粉一エパの十分の一に、砕いて取った油一ヒンの四分の一を混ぜて素祭としなければならない。
28:6 これはシナイ山で定められた常燔祭であって、主に香ばしいかおりとしてささげる火祭である。
28:7 またその灌祭は小羊一頭について一ヒンの四分の一をささげなければならない。すなわち聖所において主のために濃い酒をそそいで灌祭としなければならない。
28:8 夕には他の一頭の小羊をささげなければならない。その素祭と灌祭とは朝のものと同じようにし、その小羊を火祭としてささげ、主に香ばしいかおりとしなければならない。
28:9 また安息日には一歳の雄の全き小羊二頭と、麦粉一エパの十分の二に油を混ぜた素祭と、その灌祭とをささげなければならない。
28:10 これは安息日ごとの燔祭であって、常燔祭とその灌祭とに加えらるべきものである。
28:11 またあなたがたは月々の第一日に燔祭を主にささげなければならない。すなわち若い雄牛二頭、雄羊一頭、一歳の雄の全き小羊七頭をささげ、
28:12 雄牛一頭には麦粉一エパの十分の三に油を混ぜたものを 祭とし、雄羊一頭には麦粉一エパの十分の二に油を混ぜたものを素祭とし、
28:13 小羊一頭には麦粉十分の一に油を混ぜたものを素祭とし、これを香ばしいかおりの燔祭として主のために火祭としなければならない。
28:14 またその灌祭は雄牛一頭についてぶどう酒一ヒンの二分の一、雄羊一頭について一ヒンの三分の一、小羊一頭について一ヒンの四分の一をささげなければならない。これは年の月々を通じて、新月ごとにささぐべき燔祭である。
28:15 また常燔祭とその灌祭とのほかに、雄やぎ一頭を罪祭として主にささげなければならない。
28:16 正月の十四日は主の過越の祭である。
28:17 またその月の十五日は祭日としなければならない。七日のあいだ種入れぬパンを食べなければならない。
28:18 その初めの日には聖会を開かなければならない。なんの労役をもしてはならない。
28:19 あなたがたは火祭として主に燔祭をささげなければならない。すなわち若い雄牛二頭、雄羊一頭、一歳の雄の小羊七頭をささげなければならない。これらはみな全きものでなければならない。
28:20 その素祭には油を混ぜた麦粉をささげなければならない。すなわち雄牛一頭につき麦粉一エパの十分の三、雄羊一頭につき十分の二をささげ、
28:21 また七頭の小羊にはその一頭ごとに十分の一をささげなければならない。
28:22 また雄やぎ一頭を罪祭としてささげ、あなたがたのために罪のあがないをしなければならない。
28:23 あなたがたは朝にささげる常燔祭の燔祭のほかに、これらをささげなければならない。
28:24 このようにあなたがたは七日のあいだ毎日、火祭の食物をささげて、主に香ばしいかおりとしなければならない。これは常燔祭とその灌祭とのほかにささぐべきものである。
28:25 そして第七日に、あなたがたは聖会を開かなければならない。なんの労役をもしてはならない。
28:26 あなたがたは七週の祭、すなわち新しい素祭を主にささげる初穂の日にも聖会を開かなければならない。なんの労役をもしてはならない。
28:27 あなたがたは燔祭をささげて、主に香ばしいかおりとしなければならない。すなわち若い雄牛二頭、雄羊一頭、一歳の雄の小羊七頭をささげなければならない。
28:28 その素祭には油を混ぜた麦粉をささげなければならない。すなわち雄牛一頭につき一エパの十分の三、雄羊一頭につき十分の二をささげ、
28:29 また七頭の小羊には一頭ごとに十分の一をささげなければならない。
28:30 また雄やぎ一頭をささげてあなたがたのために罪のあがないをしなければならない。
28:31 あなたがたは常燔祭とその素祭とその灌祭とのほかに、これらをささげなければならない。これらはみな、全きものでなければならない。
第29章
29:1 七月には、その月の第一日に聖会を開かなければならない。なんの労役をもしてはならない。これはあなたがたがラッパを吹く日である。
29:2 あなたがたは燔祭をささげて、主に香ばしいかおりとしなければならない。すなわち若い雄牛一頭、雄羊一頭、一歳の雄の全き小羊七頭をささげなければならない。
29:3 その素祭には油を混ぜた麦粉をささげなければならない。すなわち雄牛一頭について一エパの十分の三、雄羊一頭について十分の二をささげ、
29:4 また七頭の小羊には一頭ごとに十分の一をささげなければならない。
29:5 また雄やぎ一頭を罪祭としてささげ、あなたがたのために罪のあがないをしなければならない。
29:6 これは新月の燔祭とその素祭、常燔祭とその素祭、および灌祭のほかのものであって、これらのものの定めにしたがい、香ばしいかおりとして、主に火祭としなければならない。
29:7 またその七月の十日に聖会を開き、かつあなたがたの身を悩まさなければならない。なんの仕事もしてはならない。
29:8 あなたがたは主に燔祭をささげて、香ばしいかおりとしなければならない。すなわち若い雄牛一頭、雄羊一頭、一歳の雄の小羊七頭をささげなければならない。これらはみな全きものでなければならない。
29:9 その素祭には油を混ぜた麦粉をささげなければならない。すなわち雄牛一頭につき一エパの十分の三、雄羊一頭につき十分の二をささげ、
29:10 また七頭の小羊には一頭ごとに十分の一をささげなければならない。
29:11 また雄やぎ一頭を罪祭としてささげなければならない。これらは贖罪の罪祭と常燔祭とその 祭、および灌祭のほかのものである。
29:12 七月の十五日に聖会を開かなければならない。なんの労役もしてはならない。七日のあいだ主のために祭をしなければならない。
29:13 あなたがたは燔祭をささげて、主に香ばしいかおりの火祭としなければならない。すなわち若い雄牛十三頭、雄羊二頭、一歳の雄の小羊十四頭をささげなければならない。これらはみな全きものでなければならない。
29:14 その素祭には油を混ぜた麦粉をささげなければならない。すなわち十三頭の雄牛には一頭ごとに十分の三、その二頭の雄羊には一頭ごとに十分の二をささげ、
29:15 その十四頭の小羊には一頭ごとに十分の一をささげなければならない。
29:16 また雄やぎ一頭を罪祭としてささげなければならない。これらは常燔祭とその素祭および灌祭のほかのものである。
29:17 第二日には若い雄牛十二頭、雄羊二頭、一歳の雄の全き小羊十四頭をささげなければならない。
29:18 その雄牛と雄羊と小羊とのための素祭と灌祭とはその数にしたがって、定めのようにささげなければならない。
29:19 また雄やぎ一頭を罪祭としてささげなければならない。これらは常燔祭とその素祭および灌祭のほかのものである。
29:20 第三日には雄牛十一頭、雄羊二頭、一歳の雄の全き小羊十四頭をささげなければならない。
29:21 その雄牛と雄羊と小羊とのための素祭と灌祭とは、その数にしたがって定めのようにささげなければならない。
29:22 また雄やぎ一頭を罪祭としてささげなければならない。これらは常燔祭とその素祭および灌祭のほかのものである。
29:23 第四日には雄牛十頭、雄羊二頭、一歳の雄の全き小羊十四頭をささげなければならない。
29:24 その雄牛と雄羊と小羊とのための素祭と灌祭とは、その数にしたがって定めのようにささげなければならない。
29:25 また雄やぎ一頭を罪祭としてささげなければならない。これらは常燔祭とその素祭および灌祭のほかのものである。
29:26 第五日には雄牛九頭、雄羊二頭、一歳の雄の全き小羊十四頭をささげなければならない。
29:27 その雄牛と雄羊と小羊とのための素祭と灌祭とは、その数にしたがって定めのようにささげなければならない。
29:28 また雄やぎ一頭を罪祭としてささげなければならない。これらは常燔祭とその素祭および灌祭のほかのものである。
29:29 第六日には雄牛八頭、雄羊二頭、一歳の雄の全き小羊十四頭をささげなければならない。
29:30 その雄牛と雄羊と小羊とのための素祭と灌祭とは、その数にしたがって定めのようにささげなければならない。
29:31 また雄やぎ一頭を罪祭としてささげなければならない。これらは常燔祭とその素祭および灌祭のほかのものである。
29:32 第七日には雄牛七頭、雄羊二頭、一歳の雄の全き小羊十四頭をささげなければならない。
29:33 その雄牛と雄羊と小羊とのための素祭と灌祭とは、その数にしたがって定めのようにささげなければならない。
29:34 また雄やぎ一頭を罪祭としてささげなければならない。これらは常燔祭とその素祭および灌祭のほかのものである。
29:35 第八日にはまた集会を開かなければならない。なんの労役をもしてはならない。
29:36 あなたがたは燔祭をささげて主に香ばしいかおりの火祭としなければならない。すなわち雄牛一頭、雄羊一頭、一歳の雄の全き小羊七頭をささげなければならない。
29:37 その雄牛と雄羊と小羊とのための素祭と灌祭とは、その数にしたがって定めのようにささげなければならない。
29:38 また雄やぎ一頭を罪祭としてささげなければならない。これらは常燔祭とその素祭および灌祭のほかのものである。
29:39 あなたがたは定めの祭の時に、これらのものを主にささげなければならない。これらはあなたがたの誓願、または自発の供え物としてささげる燔祭、素祭、灌祭および酬恩祭のほかのものである』」。
第30章
30:1 モーセはイスラエルの人々の部族のかしらたちに言った、「これは主が命じられた事である。
30:2 もし人が主に誓願をかけ、またはその身に物断ちをしようと誓いをするならば、その言葉を破ってはならない。口で言ったとおりにすべて行わなければならない。
30:3 またもし女がまだ若く、父の家にいて、主に誓願をかけ、またはその身に物断ちをしようとする時、
30:4 父が彼女の誓願、または彼女の身に断った物断ちのことを聞いて、彼女に何も言わないならば、彼女はすべて誓願を行い、またその身に断った物断ちをすべて守らなければならない。
30:5 しかし、彼女の父がそれを聞いた日に、それを承認しない時は、彼女はその誓願、またはその身に断った物断ちをすべてやめることができる。父が承認しないのであるから、主は彼女をゆるされるであろう。
30:6 またもし夫のある身で、みずから誓願をかけ、またはその身に物断ちをしようと、軽々しく口で言った場合、
30:7 夫がそれを聞き、それを聞いた日に彼女に何も言わないならば、彼女はその誓願を行い、その身に断った物断ちを守らなければならない。
30:8 しかし、もし夫がそれを聞いた日に、それを承認しないならば、夫はその女がかけた誓願、またはその身に物断ちをしようと、軽々しく口に言ったことをやめさせることができる。主はその女をゆるされるであろう。
30:9 しかし、寡婦あるいは離縁された女の誓願、すべてその身に断った物断ちは、それを守らなければならない。
30:10 もし女が夫の家で誓願をかけ、またはその身に物断ちをしようと誓った時、
30:11 夫がそれを聞いて、彼女に何も言わず、またそれに反対しないならば、その誓願はすべて行わなければならない。またその身に断った物断ちはすべて守らなければならない。
30:12 しかし、もし夫がそれを聞いた日にそれを認めないならば、彼女の誓願、または身の物断ちについて、彼女が口で言った事は、すべてやめることができる。夫がそれを認めなかったのだから、主はその女をゆるされるであろう。
30:13 すべての誓願およびすべてその身を悩ます物断ちの誓約は、夫がそれを守らせることができ、または夫がそれをやめさせることができる。
30:14 もし夫が彼女に何も言わずに日を送るならば、彼は妻がした誓願、または物断ちをすべて認めたのである。彼はそれを聞いた日に妻に何も言わなかったのだから、それを認めたのである。
30:15 しかし、もし夫がそれを聞き、あとになって、それを認めないならば、彼は妻の罪を負わなければならない」。
30:16 これらは主がモーセに命じられた定めであって、夫と妻との間、および父とまだ若くて父の家にいる娘との間に関するものである。
第31章
31:1 さて主はモーセに言われた、
31:2 「ミデアンびとにイスラエルの人々のあだを報いなさい。その後、あなたはあなたの民に加えられるであろう」。
31:3 モーセは民に言った、「あなたがたのうちから人を選んで戦いのために武装させ、ミデアンびとを攻めて、主のためミデアンびとに復讐しなさい。
31:4 すなわちイスラエルのすべての部族から、部族ごとに千人ずつを戦いに送り出さなければならない」。
31:5 そこでイスラエルの部族のうちから部族ごとに千人ずつを選び、一万二千人を得て、戦いのために武装させた。
31:6 モーセは各部族から千人ずつを戦いにつかわし、また祭司エレアザルの子ピネハスに、聖なる器と吹き鳴らすラッパとを執らせて、共に戦いにつかわした。
31:7 彼らは主がモーセに命じられたようにミデアンびとと戦って、その男子をみな殺した。
31:8 その殺した者のほかにまたミデアンの王五人を殺した。その名はエビ、レケム、ツル、フル、レバである。またベオルの子バラムをも、つるぎにかけて殺した。
31:9 またイスラエルの人々はミデアンの女たちとその子供たちを捕虜にし、その家畜と、羊の群れと、貨財とをことごとく奪い取り、
31:10 そのすまいのある町々と、その部落とを、ことごとく火で焼いた。
31:11 こうして彼らはすべて奪ったものと、かすめたものとは人をも家畜をも取り、
31:12 その生けどった者と、かすめたものと、奪ったものとを携えて、エリコに近いヨルダンのほとりのモアブの平野の宿営におるモーセと祭司エレアザルとイスラエルの人々の会衆のもとへもどってきた。
31:13 ときにモーセと祭司エレアザルと会衆のつかさたちはみな宿営の外に出て迎えたが、
31:14 モーセは軍勢の将たち、すなわち戦場から帰ってきた千人の長たちと、百人の長たちに対して怒った。
31:15 モーセは彼らに言った、「あなたがたは女たちをみな生かしておいたのか。
31:16 彼らはバラムのはかりごとによって、イスラエルの人々に、ペオルのことで主に罪を犯させ、ついに主の会衆のうちに疫病を起すに至った。
31:17 それで今、この子供たちのうちの男の子をみな殺し、また男と寝て、男を知った女をみな殺しなさい。
31:18 ただし、まだ男と寝ず、男を知らない娘はすべてあなたがたのために生かしておきなさい。
31:19 そしてあなたがたは七日のあいだ宿営の外にとどまりなさい。あなたがたのうちすべて人を殺した者、およびすべて殺された者に触れた者は、あなたがた自身も、あなたがたの捕虜も共に、三日目と七日目とに身を清めなければならない。
31:20 またすべての衣服と、すべての皮の器と、すべてやぎの毛で作ったものと、すべての木の器とを清めなければならない」。
31:21 祭司エレアザルは戦いに出たいくさびとたちに言った、「これは主がモーセに命じられた律法の定めである。
31:22 金、銀、青銅、鉄、すず、鉛など、
31:23 すべて火に耐える物は火の中を通さなければならない。そうすれば清くなるであろう。なおその上、汚れを清める水で、清めなければならない。しかし、すべて火に耐えないものは水の中を通さなければならない。
31:24 あなたがたは七日目に衣服を洗わなければならない。そして清くなり、その後宿営にはいることができる」。
31:25 主はモーセに言われた、
31:26 「あなたと祭司エレアザルおよび会衆の氏族のかしらたちは、その生けどった人と家畜の獲物の総数を調べ、
31:27 その獲物を戦いに出た勇士と、全会衆とに折半しなさい。
31:28 そして戦いに出たいくさびとに、人または牛、またはろば、または羊を、おのおの五百ごとに一つを取り、みつぎとして主にささげさせなさい。
31:29 すなわち彼らが受ける半分のなかから、それを取り、主にささげる物として祭司エレアザルに渡しなさい。
31:30 またイスラエルの人々が受ける半分のなかから、その獲た人または牛、またはろば、または羊などの家畜を、おのおの五十ごとに一つを取り、主の幕屋の務をするレビびとに与えなさい」。
31:31 モーセと祭司エレアザルとは主がモーセに命じられたとおりに行った。
31:32 そこでその獲物、すなわち、いくさびとたちが奪い取ったものの残りは羊六十七万五千、
31:33 牛七万二千、
31:34 ろば六万一千、
31:35 人三万二千、これはみな男と寝ず、男を知らない女であった。
31:36 そしてその半分、すなわち戦いに出た者の分は羊三十三万七千五百、
31:37 主にみつぎとした羊は六百七十五。
31:38 牛は三万六千、そのうちから主にみつぎとしたものは七十二。
31:39 ろばは三万五百、そのうちから主にみつぎとしたものは六十一。
31:40 人は一万六千、そのうちから主にみつぎとしたものは三十二人であった。
31:41 モーセはそのみつぎを主にささげる物として祭司エレアザルに渡した。主がモーセに命じられたとおりである。
31:42 モーセが戦いに出た人々とは別にイスラエルの人々に与えた半分、
31:43 すなわち会衆の受けた半分は羊三十三万七千五百、
31:44 牛三万六千、
31:45 ろば三万五百、
31:46 人一万六千であって、
31:47 モーセはイスラエルの人々の受けた半分のなかから、人および獣をおのおの五十ごとに一つを取って、主の幕屋の務をするレビびとに与えた。主がモーセに命じられたとおりである。
31:48 時に軍勢の将であったものども、すなわち千人の長たちと百人の長たちとがモーセのところにきて、
31:49 モーセに言った、「しもべらは、指揮下のいくさびとを数えましたが、われわれのうち、ひとりも欠けた者はありませんでした。
31:50 それで、われわれは、おのおの手に入れた金の飾り物、すなわち腕飾り、腕輪、指輪、耳輪、首飾りなどを主に携えてきて供え物とし、主の前にわれわれの命のあがないをしようと思います」。
31:51 モーセと祭司エレアザルとは、彼らから細工を施した金の飾り物を受け取った。
31:52 千人の長たちと百人の長たちとが、主にささげものとした金は合わせて一万六千七百五十シケル。
31:53 いくさびとは、おのおの自分のぶんどり物を獲た。
31:54 モーセと祭司エレアザルとは、千人の長たちと百人の長たちとから、その金を受け取り、それを携えて会見の幕屋に入り、主の前に置いてイスラエルの人々のために記念とした。
第32章
32:1 ルベンの子孫とガドの子孫とは非常に多くの家畜の群れを持っていた。彼らがヤゼルの地と、ギレアデの地とを見ると、そこは家畜を飼うのに適していたので、
32:2 ガドの子孫とルベンの子孫とがきて、モーセと、祭司エレアザルと、会衆のつかさたちとに言った、
32:3 「アタロテ、デボン、ヤゼル、ニムラ、ヘシボン、エレアレ、シバム、ネボ、ベオン、
32:4 すなわち主がイスラエルの会衆の前に撃ち滅ぼされた国は、家畜を飼うのに適した地ですが、しもべらは家畜を持っています」。
32:5 彼らはまた言った、「それでもし、あなたの恵みを得られますなら、どうぞこの地をしもべらの領地にして、われわれにヨルダンを渡らせないでください」。
32:6 モーセはガドの子孫とルベンの子孫とに言った、「あなたがたは兄弟が戦いに行くのに、ここにすわっていようというのか。
32:7 どうしてあなたがたはイスラエルの人々の心をくじいて、主が彼らに与えられる地に渡ることができないようにするのか。
32:8 あなたがたの先祖も、わたしがカデシ・バルネアから、その地を見るためにつかわした時に、同じようなことをした。
32:9 すなわち彼らはエシコルの谷に行って、その地を見たとき、イスラエルの人々の心をくじいて、主が与えられる地に行くことができないようにした。
32:10 そこでその時、主は怒りを発し、誓って言われた、
32:11 『エジプトから出てきた人々で二十歳以上の者はひとりもわたしがアブラハム、イサク、ヤコブに誓った地を見ることはできない。彼らはわたしに従わなかったからである。
32:12 ただケニズびとエフンネの子カレブとヌンの子ヨシュアとはそうではない。このふたりは全く主に従ったからである』。
32:13 主はこのようにイスラエルにむかって怒りを発し、彼らを四十年のあいだ荒野にさまよわされたので、主の前に悪を行ったその世代の人々は、ついにみな滅びた。
32:14 あなたがたはその父に代って立った罪びとのやからであって、主のイスラエルに対する激しい怒りをさらに増そうとしている。
32:15 あなたがたがもしそむいて主に従わないならば、主はまたこの民を荒野にすておかれるであろう。そうすればあなたがたはこの民をことごとく滅ぼすに至るであろう」。
32:16 彼らはモーセのところへ進み寄って言った、「われわれはこの所に、群れのために羊のおりを建て、また子供たちのために町々を建てようと思います。
32:17 しかし、われわれは武装してイスラエルの人々の前に進み、彼らをその所へ導いて行きましょう。ただわれわれの子供たちは、この地の住民の害をのがれるため、堅固な町々に住ませておかなければなりません。
32:18 われわれはイスラエルの人々が、おのおのその嗣業を受けるまでは、家に帰りません。
32:19 またわれわれはヨルダンのかなたで彼らとともには嗣業を受けません。われわれはヨルダンのこなた、すなわち東の方で嗣業を受けるからです」。
32:20 モーセは彼らに言った、「もし、あなたがたがそのようにし、みな武装して主の前に行って戦い、
32:21 みな武装して主の前に行ってヨルダン川を渡り、主がその敵を自分の前から追い払われて、
32:22 この国が主の前に征服されて後、帰ってくるならば、あなたがたは主の前にも、イスラエルの前にも、とがめはないであろう。そしてこの地は主の前にあなたがたの所有となるであろう。
32:23 しかし、そうしないならば、あなたがたは主にむかって罪を犯した者となり、その罪は必ず身に及ぶことを知らなければならない。
32:24 あなたがたは子供たちのために町々を建て、羊のために、おりを建てなさい。しかし、あなたがたは約束したことは行わなければならない」。
32:25 ガドの子孫とルベンの子孫とは、モーセに言った、「しもべらはあなたの命じられたとおりにいたします。
32:26 われわれの子供たちと妻と羊と、すべての家畜とは、このギレアデの町々に残します。
32:27 しかし、しもべらはみな武装して、あなたの言われるとおり、主の前に渡って行って戦います」。
32:28 モーセは彼らのことについて、祭司エレアザルと、ヌンの子ヨシュアと、イスラエルの人々の部族のうちの氏族のかしらたちとに命じた。
32:29 そしてモーセは彼らに言った、「ガドの子孫と、ルベンの子孫とが、おのおの武装してあなたがたと一緒にヨルダンを渡り、主の前に戦って、その地をあなたがたが征服するならば、あなたがたは彼らにギレアデの地を領地として与えなければならない。
32:30 しかし、もし彼らが武装してあなたがたと一緒に渡って行かないならば、彼らはカナンの地であなたがたのうちに領地を獲なければならない」。
32:31 ガドの子孫と、ルベンの子孫とは答えて言った、「しもべらは主が言われたとおりにいたします。
32:32 われわれは武装して、主の前にカナンの地へ渡って行きますが、ヨルダンのこなたで、われわれの嗣業をもつことにします」。
32:33 そこでモーセはガドの子孫と、ルベンの子孫と、ヨセフの子マナセの部族の半ばとに、アモリびとの王シホンの国と、バシャンの王オグの国とを与えた。すなわち、その国およびその領内の町々とその町々の周囲の地とを与えた。
32:34 こうしてガドの子孫は、デボン、アタロテ、アロエル、
32:35 アテロテ・ショパン、ヤゼル、ヨグベハ、
32:36 ベテニムラ、ベテハランなどの堅固な町々を建て、羊のおりを建てた。
32:37 またルベンの子孫は、ヘシボン、エレアレ、キリヤタイム、
32:38 および後に名を改めたネボと、バアル・メオンの町を建て、またシブマの町を建てた。彼らは建てた町々に新しい名を与えた。
32:39 またマナセの子マキルの子孫はギレアデに行って、そこを取り、その住民アモリびとを追い払ったので、
32:40 モーセはギレアデをマナセの子マキルに与えてそこに住まわせた。
32:41 またマナセの子ヤイルは行って村々を取り、それをハオテヤイルと名づけた。
第33章
33:1 イスラエルの人々が、モーセとアロンとに導かれ、その部隊に従って、エジプトの国を出てから経た旅路は次のとおりである。
33:2 モーセは主の命により、その旅路にしたがって宿駅を書きとめた。その宿駅にしたがえば旅路は次のとおりである。
33:3 彼らは正月の十五日にラメセスを出立した。すなわち過越の翌日イスラエルの人々は、すべてのエジプトびとの目の前を意気揚々と出立した。
33:4 その時エジプトびとは、主に撃ち殺されたすべてのういごを葬っていた。主はまた彼らの神々にも罰を加えられた。
33:5 こうしてイスラエルの人々はラメセスを出立してスコテに宿営し、
33:6 スコテを出立して荒野の端にあるエタムに宿営し、
33:7 エタムを出立してバアル・ゼポンの前にあるピハヒロテに引き返してミグドルの前に宿営し、
33:8 ピハヒロテを出立して、海のなかをとおって荒野に入り、エタムの荒野を三日路ほど行って、メラに宿営し、
33:9 メラを出立し、エリムに行って宿営した。エリムには水の泉十二と、なつめやし七十本とがあった。
33:10 エリムを出立して紅海のほとりに宿営し、
33:11 紅海を出立してシンの荒野に宿営し、
33:12 シンの荒野を出立してドフカに宿営し、
33:13 ドフカを出立してアルシに宿営し、
33:14 アルシを出立してレピデムに宿営した。そこには民の飲む水がなかった。
33:15 レピデムを出立してシナイの荒野に宿営し、
33:16 シナイの荒野を出立してキブロテ・ハッタワに宿営し、
33:17 キブロテ・ハッタワを出立してハゼロテに宿営し、
33:18 ハゼロテを出立してリテマに宿営し、
33:19 リテマを出立してリンモン・パレツに宿営し、
33:20 リンモン・パレツを出立してリブナに宿営し、
33:21 リブナを出立してリッサに宿営し、
33:22 リッサを出立してケヘラタに宿営し、
33:23 ケヘラタを出立してシャペル山に宿営し、
33:24 シャペル山を出立してハラダに宿営し、
33:25 ハラダを出立してマケロテに宿営し、
33:26 マケロテを出立してタハテに宿営し、
33:27 タハテを出立してテラに宿営し、
33:28 テラを出立してミテカに宿営し、
33:29 ミテカを出立してハシモナに宿営し、
33:30 ハシモナを出立してモセラに宿営し、
33:31 モセラを出立してベネヤカンに宿営し、
33:32 ベネヤカンを出立してホル・ハギデガデに宿営し、
33:33 ホル・ハギデガデを出立してヨテバタに宿営し、
33:34 ヨテバタを出立してアブロナに宿営し、
33:35 アブロナを出立してエジオン・ゲベルに宿営し、
33:36 エジオン・ゲベルを出立してチンの荒野すなわちカデシに宿営し、
33:37 カデシを出立してエドムの国の端にあるホル山に宿営した。
33:38 イスラエルの人々がエジプトの国を出て四十年目の五月一日に、祭司アロンは主の命によりホル山に登って、その所で死んだ。
33:39 アロンはホル山で死んだとき百二十三歳であった。
33:40 カナンの地のネゲブに住んでいたカナンびとアラデの王は、イスラエルの人々の来るのを聞いた。
33:41 ついで、ホル山を出立してザルモナに宿営し、
33:42 ザルモナを出立してプノンに宿営し、
33:43 プノンを出立してオボテに宿営し、
33:44 オボテを出立してモアブの境にあるイエ・アバリムに宿営し、
33:45 イエ・アバリムを出立してデボン・ガドに宿営し、
33:46 デボン・ガドを出立してアルモン・デブラタイムに宿営し、
33:47 アルモン・デブラタイムを出立してネボの前にあるアバリムの山に宿営し、
33:48 アバリムの山を出立してエリコに近いヨルダンのほとりのモアブの平野に宿営した。
33:49 すなわちヨルダンのほとりのモアブの平野で、ベテエシモテとアベル・シッテムとの間に宿営した。
33:50 エリコに近いヨルダンのほとりのモアブの平野で、主はモーセに言われた、
33:51 「イスラエルの人々に言いなさい。あなたがたがヨルダンを渡ってカナンの地にはいるときは、
33:52 その地の住民をことごとくあなたがたの前から追い払い、すべての石像をこぼち、すべての鋳像をこぼち、すべての高き所を破壊しなければならない。
33:53 またあなたがたはその地の民を追い払って、そこに住まなければならない。わたしがその地をあなたがたの所有として与えたからである。
33:54 あなたがたは、おのおの氏族ごとにくじを引き、その地を分けて嗣業としなければならない。大きい部族には多くの嗣業を与え、小さい部族には少しの嗣業を与えなければならない。そのくじの当った所がその所有となるであろう。あなたがたは父祖の部族にしたがって、それを継がなければならない。
33:55 しかし、その地の住民をあなたがたの前から追い払わないならば、その残して置いた者はあなたがたの目にとげとなり、あなたがたの脇にいばらとなり、あなたがたの住む国において、あなたがたを悩ますであろう。
第34章
34:1 主はモーセに言われた、
34:2 「イスラエルの人々に命じて言いなさい。あなたがたがカナンの地にはいるとき、あなたがたの嗣業となるべき地はカナンの地で、その全域は次のとおりである。
34:3 南の方はエドムに接するチンの荒野に始まり、南の境は、東は塩の海の端に始まる。
34:4 その境はアクラビムの坂の南を巡ってチンに向かい、カデシ・バルネアの南に至り、ハザル・アダルに進み、アズモンに及ぶ。
34:5 その境はまたアズモンから転じてエジプトの川に至り、海に及んで尽きる。
34:6 西の境はおおうみとその沿岸で、これがあなたがたの西の境である。
34:7 あなたがたの北の境は次のとおりである。すなわちおおうみからホル山まで線を引き、
34:8 ホル山からハマテの入口まで線を引き、その境をゼダデに至らせ、
34:9 またその境はジフロンに進み、ハザル・エノンに至って尽きる。これがあなたがたの北の境である。
34:10 あなたがたの東の境は、ハザル・エノンからシパムまで線を引き、
34:11 またその境はアインの東の方で、シパムからリブラに下り、またその境は下ってキンネレテの海の東の斜面に至り、
34:12 またその境はヨルダンに下り、塩の海に至って尽きる。あなたがたの国の周囲の境は以上のとおりである」。
34:13 モーセはイスラエルの人々に命じて言った、「これはあなたがたが、くじによって継ぐべき地である。主はこれを九つの部族と半部族とに与えよと命じられた。
34:14 それはルベンの子孫の部族とガドの子孫の部族とが共に父祖の家にしたがって、すでにその嗣業を受け、またマナセの半部族もその嗣業を受けていたからである。
34:15 この二つの部族と半部族とはエリコに近いヨルダンのかなた、すなわち東の方、日の出る方で、その嗣業を受けた」。
34:16 主はまたモーセに言われた、
34:17 「あなたがたに、嗣業として地を分け与える人々の名は次のとおりである。すなわち祭司エレアザルと、ヌンの子ヨシュアとである。
34:18 あなたがたはまた、おのおの部族から、つかさひとりずつを選んで、地を分け与えさせなければならない。
34:19 その人々の名は次のとおりである。すなわちユダの部族ではエフンネの子カレブ、
34:20 シメオンの子孫の部族ではアミホデの子サムエル、
34:21 ベニヤミンの部族ではキスロンの子エリダデ、
34:22 ダンの子孫の部族ではヨグリの子つかさブッキ、
34:23 ヨセフの子孫、すなわちマナセの部族ではエポデの子つかさハニエル、
34:24 エフライムの子孫の部族ではシフタンの子つかさケムエル、
34:25 ゼブルンの子孫の部族ではパルナクの子つかさエリザパン、
34:26 イッサカルの子孫の部族ではアザンの子つかさパルテエル、
34:27 アセルの子孫の部族ではシロミの子つかさアヒウデ、
34:28 ナフタリの子孫の部族では、アミホデの子つかさパダヘル。
第35章
35:1 エリコに近いヨルダンのほとりのモアブの平野で、主はモーセに言われた、
35:2 「イスラエルの人々に命じて、その獲た嗣業のうちから、レビびとに住むべき町々を与えさせなさい。また、あなたがたは、その町々の周囲の放牧地をレビびとに与えなければならない。
35:3 その町々は彼らの住む所、その放牧地は彼らの家畜と群れ、およびすべての獣のためである。
35:4 あなたがたがレビびとに与える町々の放牧地は、町の石がきから一千キュビトの周囲としなければならない。
35:5 あなたがたは町の外で東側に二千キュビト、南側に二千キュビト、西側に二千キュビト、北側に二千キュビトを計り、町はその中央にしなければならない。彼らの町の放牧地はこのようにしなければならない。
35:6 あなたがたがレビびとに与える町々は六つで、のがれの町とし、人を殺した者がのがれる所としなければならない。なおこのほかに四十二の町を与えなければならない。
35:7 すなわちあなたがたがレビびとに与える町は合わせて四十八で、これをその放牧地と共に与えなければならない。
35:8 あなたがたがイスラエルの人々の所有のうちからレビびとに町々を与えるには、大きい部族からは多く取り、小さい部族からは少なく取り、おのおの受ける嗣業にしたがって、その町々をレビびとに与えなければならない」。
35:9 主はモーセに言われた、
35:10 「イスラエルの人々に言いなさい。あなたがたがヨルダンを渡ってカナンの地にはいるときは、
35:11 あなたがたのために町を選んで、のがれの町とし、あやまって人を殺した者を、そこにのがれさせなければならない。
35:12 これはあなたがたが復讐する者を避けてのがれる町であって、人を殺した者が会衆の前に立って、さばきを受けないうちに、殺されることのないためである。
35:13 あなたがたが与える町々のうち、六つをのがれの町としなければならない。
35:14 すなわちヨルダンのかなたで三つの町を与え、カナンの地で三つの町を与えて、のがれの町としなければならない。
35:15 これらの六つの町は、イスラエルの人々と、他国の人および寄留者のために、のがれの場所としなければならない。すべてあやまって人を殺した者が、そこにのがれるためである。
35:16 もし人が鉄の器で、人を打って死なせたならば、その人は故殺人である。故殺人は必ず殺されなければならない。
35:17 またもし人を殺せるほどの石を取って、人を打って死なせたならば、その人は故殺人である。故殺人は必ず殺されなければならない。
35:18 あるいは人を殺せるほどの木の器を取って、人を打って死なせたならば、その人は故殺人である。故殺人は必ず殺されなければならない。
35:19 血の復讐をする者は、自分でその故殺人を殺すことができる。すなわち彼に出会うとき、彼を殺すことができる。
35:20 またもし恨みのために人を突き、あるいは故意に人に物を投げつけて死なせ、
35:21 あるいは恨みによって手で人を打って死なせたならば、その打った者は必ず殺されなければならない。彼は故殺人だからである。血の復讐をする者は、その故殺人に出会うとき殺すことができる。
35:22 しかし、もし恨みもないのに思わず人を突き、または、なにごころなく人に物を投げつけ、
35:23 あるいは人のいるのも見ずに、人を殺せるほどの石を投げつけて死なせた場合、その人がその敵でもなく、また害を加えようとしたのでもない時は、
35:24 会衆はこれらのおきてによって、その人を殺した者と、血の復讐をする者との間をさばかなければならない。
35:25 すなわち会衆はその人を殺した者を血の復讐をする者の手から救い出して、逃げて行ったのがれの町に返さなければならない。その者は聖なる油を注がれた大祭司の死ぬまで、そこにいなければならない。
35:26 しかし、もし人を殺した者が、その逃げて行ったのがれの町の境を出た場合、
35:27 血の復讐をする者は、のがれの町の境の外で、これに出会い、血の復讐をする者が、その人を殺した者を殺しても、彼には血を流した罪はない。
35:28 彼は大祭司の死ぬまで、そののがれの町におるべきものだからである。大祭司の死んだ後は、人を殺した者は自分の所有の地にかえることができる。
35:29 これらのことはすべてあなたがたの住む所で、代々あなたがたのためのおきての定めとしなければならない。
35:30 人を殺した者、すなわち故殺人はすべて証人の証言にしたがって殺されなければならない。しかし、だれもただひとりの証言によって殺されることはない。
35:31 あなたがたは死に当る罪を犯した故殺人の命のあがないしろを取ってはならない。彼は必ず殺されなければならない。
35:32 また、のがれの町にのがれた者のために、あがないしろを取って大祭司の死ぬ前に彼を自分の地に帰り住まわせてはならない。
35:33 あなたがたはそのおる所の地を汚してはならない。流血は地を汚すからである。地の上に流された血は、それを流した者の血によらなければあがなうことができない。
35:34 あなたがたは、その住む所の地、すなわちわたしのおる地を汚してはならない。主なるわたしがイスラエルの人々のうちに住んでいるからである」。
第36章
36:1 ヨセフの子孫の氏族のうち、マナセの子マキルの子であるギレアデの子らの氏族のかしらたちがきて、モーセとイスラエルの人々のかしらであるつかさたちとの前で語って、
36:2 言った、「イスラエルの人々に、その嗣業の地をくじによって与えることを主はあなたに命じられ、あなたもまた、われわれの兄弟ゼロペハデの嗣業を、その娘たちに与えるよう、主によって命じられました。
36:3 その娘たちがもし、イスラエルの人々のうちの他の部族のむすこたちにとつぐならば、彼女たちの嗣業は、われわれの父祖の嗣業のうちから取り除かれて、そのとつぐ部族の嗣業に加えられるでしょう。こうしてそれはわれわれの嗣業の分から取り除かれるでしょう。
36:4 そしてイスラエルの人々のヨベルの年がきた時、彼女たちの嗣業は、そのとついだ部族の嗣業に加えられるでしょう。こうして彼女たちの嗣業は、われわれの父祖の部族の嗣業のうちから取り除かれるでしょう」。
36:5 モーセは主の言葉にしたがって、イスラエルの人々に命じて言った、「ヨセフの子孫の部族の言うところは正しい。
36:6 ゼロペハデの娘たちについて、主が命じられたことはこうである。すなわち『彼女たちはその心にかなう者にとついでもよいが、ただその父祖の部族の一族にのみ、とつがなければならない。
36:7 そうすればイスラエルの人々の嗣業は、部族から部族に移るようなことはないであろう。イスラエルの人々は、おのおのその父祖の部族の嗣業をかたく保つべきだからである。
36:8 イスラエルの人々の部族のうち、嗣業をもっている娘はみな、その父の部族に属する一族にとつがなければならない。そうすればイスラエルの人々は、おのおのその父祖の嗣業を保つことができる。
36:9 こうして嗣業は一つの部族から他の部族に移ることはなかろう。イスラエルの人々の部族はおのおのその嗣業をかたく保つべきだからである』」。
36:10 そこでゼロペハデの娘たちは、主がモーセに命じられたようにした。
36:11 すなわちゼロペハデの娘たち、マアラ、テルザ、ホグラ、ミルカおよびノアは、その父の兄弟のむすこたちにとついだ。
36:12 彼女たちはヨセフの子マナセのむすこたちの一族にとついだので、その嗣業はその父の一族の属する部族にとどまった。
36:13 これらはエリコに近いヨルダンのほとりのモアブの平野で、主がモーセによってイスラエルの人々に命じられた命令とおきてである。