口語訳聖書(振り仮名付き)

章: 1  2  3  4  5  ペテロの第二の手紙   1  2  3

ペテロのだい一の手紙てがみ

第1章    1Pt-Audio 

1:1 イエス・キリストの使徒しとペテロから、ポント、ガラテヤ、カパドキヤ、アジヤおよびビテニヤに離散りさん寄留きりゅうしているひとたち、

1:2 すなわち、イエス・キリストにしたがい、かつ、そののそそぎをけるために、ちちなるかみ予知よちされたところによってえらばれ、御霊みたまのきよめにあずかっているひとたちへ。

めぐみと平安へいあんとが、あなたがたにゆたかにくわわるように。

1:3 ほむべきかな、わたしたちのしゅイエス・キリストのちちなるかみかみは、そのゆたかなあわれみにより、イエス・キリストを死人しにんなかからよみがえらせ、それにより、わたしたちをあらたにうまれさせてけるのぞみをいだかせ、

1:4 あなたがたのためにてんにたくわえてある、ちずけがれず、しぼむことのない資産しさんものとしてくださったのである。

1:5 あなたがたは、おわりのとき啓示けいじさるべきすくいにあずかるために、信仰しんこうによりかみちからまもられているのである。

1:6 そのことをおもって、いましばらくのあいだは、さまざまな試錬しれんなやまねばならないかもれないが、あなたがたはおおいによろこんでいる。

1:7 こうして、あなたがたの信仰しんこうはためされて、精錬せいれんされてもちるほかはないきんよりもはるかにたっといことがあきらかにされ、イエス・キリストのあらわれるとき、さんびと栄光えいこうとほまれとにかわるであろう。

1:8 あなたがたは、イエス・キリストをたことはないが、かれあいしている。現在げんざいてはいないけれども、しんじて、言葉ことばにつくせない、かがやきにみちたよろこびにあふれている。

1:9 それは、信仰しんこう結果けっかなるたましいのすくいているからである。

1:10 このすくいについては、あなたがたにたいするめぐみのことを預言よげんした預言者よげんしゃたちも、たずねもとめ、かつ、つぶさに調しらべた。

1:11 かれらは、自分じぶんたちのうちにいますキリストのれいが、キリストの苦難くなんとそれにつづ栄光えいこうとを、あらかじめあかししたとき、それは、いつのとき、どんな場合ばあいをさしたのかを、調しらべたのである。

1:12 そして、それらについて調しらべたのは、自分じぶんたちのためではなくて、あなたがたのための奉仕ほうしであることをしめされた。それらのことは、てんからつかわされた聖霊せいれいかんじて福音ふくいんをあなたがたにつたえた人々ひとびとによって、いまや、あなたがたにらされたのであるが、これは、御使みつかいたちも、うかがいたいとねがっていることである。

1:13 それだから、こころこしおびめ、つつしみ、イエス・キリストのあらわれるときあたえられるめぐみを、いささかもうたがわずにのぞんでいなさい。

1:14 従順じゅうじゅん子供こどもとして、無知むちであった時代じだい欲情よくじょうしたがわず、

1:15 むしろ、あなたがたをしてくださったせいなるかたにならって、あなたがた自身じしんも、あらゆるおこないにおいてせいなるものとなりなさい。

1:16 聖書せいしょに、「わたしがせいなるものであるから、あなたがたもせいなるものになるべきである」といてあるからである。

1:17 あなたがたは、ひとをそれぞれのしわざにおうじて、公平こうへいにさばくかたを、ちちんでいるからには、地上ちじょう宿やどっているあいだを、おそれのこころをもってごすべきである。

1:18 あなたがたのよくっているとおり、あなたがたが先祖せんぞ伝来でんらい空疎くうそ生活せいかつからあがないされたのは、ぎんきんのようなちるものによったのではなく、

1:19 きずも、しみもない小羊こひつじのようなキリストのたっとによったのである。

1:20 キリストは、天地てんち つくられるまえから、あらかじめられていたのであるが、このおわりのときいたって、あなたがたのためにあらわれたのである。

1:21 あなたがたは、このキリストによって、かれ死人しにんなかからよみがえらせて、栄光えいこうをおあたえになったかみしんじるものとなったのであり、したがって、あなたがたの信仰しんこうのぞみとは、かみにかかっているのである。

1:22 あなたがたは、真理しんりしたがうことによって、たましいをきよめ、いつわりのない兄弟きょうだいあいをいだくにいたったのであるから、たがいこころからあつあいいなさい。

1:23 あなたがたがあらたにうまれたのは、ちるたねからではなく、ちないたねから、すなわち、かみかわることのないける御言みことばによったのである。

1:24 「ひとはみなくさのごとく、その栄華えいがはみなくさはなている。くされ、はなは散る。しかし、しゅ言葉ことばは、とこしえにのこる」。

1:25 これが、あなたがたにつたえられた御言葉みことばである。 

第2章 

2:1 だから、あらゆる悪意あくい、あらゆるいつわり、偽善ぎぜん、そねみ、いっさいの悪口あっこうてて、

2:2 いまうまれたばかりの乳飲ちののように、じりけのないれいちちしたもとめなさい。それによっておいそだち、すくいはいるようになるためである。

2:3 あなたがたは、しゅめぐぶかいかたであることを、すでにあじわいったはずである。

2:4 しゅは、ひとにはてられたが、かみにとってはえらばれたたっとけるいしである。

2:5 このしゅのみもとにきて、あなたがたも、それぞれけるいしとなって、れいいえきずげられ、せいなる祭司さいしとなって、イエス・キリストにより、かみによろこばれるれいのいけにえを、ささげなさい。

2:6 聖書せいしょにこういてある、

よ、わたしはシオンに、えらばれたたっといしすみのかしらいしく。それによりたのものは、けっして、失望しつぼうおわることがない」。

2:7 このいしは、よりたのんでいるあなたがたにはたっといものであるが、信仰しんこう人々ひとびとには「いえ つくりらのてたいしで、すみのかしらいしとなったもの」、

2:8 また「つまずきのいしさまたげのいわ」である。しかし、かれらがつまずくのは、御言みことばしたがわないからであって、かれらは、じつは、そうなるようにさだめられていたのである。

2:9 しかし、あなたがたは、えらばれた種族しゅぞく祭司さいしくにせいなる国民こくみんかみにつけるたみである。それによって、くらやみからおどろくべきみひかりまねれてくださったかたのみわざを、あなたがたがかたつたえるためである。

2:10 あなたがたは、以前いぜんかみたみでなかったが、いまはかみたみであり、以前いぜんは、あわれみをけたことのないものであったが、いまは、あわれみをけたものとなっている。

2:11 あいするものたちよ。あなたがたにすすめる。あなたがたは、この旅人たびびとであり寄留者きりゅうしゃであるから、たましいにたたかいをいどむにくよくけなさい。

2:12 異邦人いほうじんなかにあって、りっぱなおこないをしなさい。そうすれば、かれらは、あなたがたを悪人あくにんばわりしていても、あなたがたのりっぱなわざをて、かえって、おとずれのかみをあがめるようになろう。

2:13 あなたがたは、すべてひとてたせいに、しゅのゆえにしたがいなさい。主権者しゅけんしゃとしてのおうであろうと、

2:14 あるいは、あくおこなものばっぜんおこなものしょうするために、おうからつかわされた長官ちょうかんであろうと、これにしたがいなさい。

2:15 ぜんおこなうことによって、おろかな人々ひとびと無知むち発言はつげんふうじるのは、かみ御旨みむねなのである。

2:16 自由人じゆうじんにふさわしく行動こうどうしなさい。ただし、自由じゆうをばあくおこな口実こうじつとしてもちいず、かみしもべにふさわしく行動こうどうしなさい。

2:17 すべてのひとをうやまい、兄弟きょうだいたちをあいし、かみをおそれ、おうたっとびなさい。

2:18 しもべたるものよ。こころからのおそれをもって、主人しゅじんつかえなさい。善良ぜんりょう寛容かんよう主人しゅじんだけにでなく、むずかしい主人しゅじんにも、そうしなさい。

2:19 もしだれかが、不当ふとうくるしみをけても、かみあおいでその苦痛くつうしのぶなら、それはよみせられることである。

2:20 わるいことをしてちたたかれ、それをしのんだとしても、なんの手柄てがらになるのか。しかしぜんおこなってくるしみをけ、しかもそれをしのんでいるとすれば、これこそかみによみせられることである。

2:21 あなたがたは、じつに、そうするようにとされたのである。キリストも、あなたがたのためにくるしみをけ、御足みあしあとしたがうようにと、模範もはんのこされたのである。

2:22 キリストはつみおかさず、そのくちにはいつわりがなかった。

2:23 ののしられても、ののしりかえさず、くるしめられても、おびやかすことをせず、ただしいさばきをするかたに、いっさいをゆだねておられた。

2:24 さらに、わたしたちがつみに、きるために、十字架じゅうじかにかかって、わたしたちのつみをご自分じぶんわれた。そのきずによって、あなたがたは、いやされたのである。

2:25 あなたがたは、ひつじのようにさまよっていたが、いまは、たましいの牧者ぼくしゃであり監督かんとくであるかたのもとに、たちかえったのである。 

第3章 

3:1 おなじように、つまたるものよ。おっとつかえなさい。そうすれば、たとい御言みことばしたがわないおっとであっても、

3:2 あなたがたのうやうやしくきよおこないをて、そのつま無言むごんおこないによって、すくいれられるようになるであろう。

3:3 あなたがたは、かみみ、きんかざりをつけ、服装ふくそうをととのえるようながいめんかざりではなく、

3:4 かくれたうちなるひと柔和にゅうわで、しとやかなれいというちることのないかざりを、につけるべきである。これこそ、かみのみまえに、きわめてたっといものである。

3:5 むかし、かみあおのぞんでいたせいなるおんなたちも、このようにかざって、そのおっとつかえたのである。

3:6 たとえば、サラはアブラハムにつかえて、かれしゅんだ。あなたがたも、何事なにごとにもおびえおくすることなくぜんおこなえば、サラのむすめたちとなるのである。

3:7 おっとたるものよ。あなたがたもおなじように、おんな自分じぶんよりもよわうつわであることをみとめて、知識ちしきしたがってつまともみ、いのちのめぐみをともどもにものとして、たっとびなさい。それは、あなたがたのいのりさまたげられないためである。

3:8 最後さいごう。あなたがたはみなこころをひとつにし、同情どうじょうい、兄弟きょうだいあいをもち、あわれみぶかくあり、謙虚けんきょでありなさい。

3:9 あくをもってあくむくいず、悪口あっこうをもって悪口あっこうむくいず、かえって、祝福しゅくふくをもってむくいなさい。あなたがたがされたのは、祝福しゅくふくぐためなのである。

3:10 「いのちをあいし、さいわいな日々ひびごそうとねがひとは、したせいしてあくわず、くちびるをじていつわりをかたらず、

3:11 あくけてぜんおこない、平和へいわもとめて、これをえ。

3:12 しゅ義人ぎじんたちにそそがれ、しゅみみかれらのいのりにかたむく。しかししゅ御顔みかおは、あくおこなものたいしてかう」。

3:13 そこで、もしあなたがたがぜん熱心ねっしんであれば、だれが、あなたがたに危害きがいくわえようか。

3:14 しかし、万一まんいちのためにくるしむようなことがあっても、あなたがたはさいわいである。かれらをおそれたり、こころみだしたりしてはならない。

3:15 ただ、こころなかでキリストをしゅとあがめなさい。また、あなたがたのうちにあるのぞみについて説明せつめいもとめるひとには、いつでも弁明べんめいのできる用意よういをしていなさい。

3:16 しかし、やさしく、つつしぶかく、あきらかな良心りょうしんをもって、弁明べんめいしなさい。そうすれば、あなたがたがキリストにあっていとなんでいる生活せいかつをそしる人々ひとびとも、そのようにののしったことをじいるであろう。

3:17 ぜんをおこなってくるしむことは――それがかみ御旨みむねであれば――あくをおこなってくるしむよりも、まさっている。

3:18 キリストも、あなたがたをかみに近づけようとして、みずからはなるかたであるのに、不義ふぎなる人々ひとびとのために、ひとたびつみのゆえになれた。ただし、にくにおいてはころされたが、れいにおいてはかされたのである。

3:19 こうして、かれごくとらわれているれいどものところにくだってき、つたえることをされた。

3:20 これらのれいというのは、むかしノアの箱舟はこぶねつくられていたあいだかみ寛容かんようをもってっておられたのにしたがわなかったものどものことである。その箱舟はこぶねみ、みずすくわれたのは、わずかに八めいだけであった。

3:21 このみずはバプテスマを象徴しょうちょうするものであって、いまやあなたがたをもすくうのである。それは、イエス・キリストの復活ふっかつによるのであって、からだのけがれをのぞくことではなく、あきらかな良心りょうしんかみねがもとめることである。

3:22 キリストはてんのぼってかみみぎし、天使てんしたちともろもろの権威けんい権力けんりょくしたがえておられるのである。 

第4章 

4:1 このように、キリストはにくにおいてくるしまれたのであるから、あなたがたもおな覚悟かくごこころ武装ぶそうをしなさい。にくにおいてくるしんだひとは、それによってつみからのがれたのである。

4:2 それは、にくにおけるのこりの生涯しょうがいを、もはや人間にんげん欲情よくじょうによらず、かみ御旨みむねによってごすためである。

4:3 った時代じだいには、あなたがたは、異邦人いほうじんこのみにまかせて、好色こうしょく欲情よくじょう酔酒すいしゅ宴楽えんらく暴飲ぼういんままな偶像ぐうぞう礼拝れいはいなどにふけってきたが、もうそれで十分じゅうぶんであろう。

4:4 いまはあなたがたが、そうしたごした乱行らんぎょうくわわらないので、かれらはおどろきあやしみ、かつ、ののしっている。

4:5 かれらは、やがてけるものねるものとをさばくかたに、もうひらきをしなくてはならない。

4:6 死人しにんにさえ福音ふくいんつたえられたのは、かれらはにくにおいては人間にんげんとしてさばきをけるが、れいにおいてはかみしたがってきるようになるためである。

4:7 万物ばんぶつおわりがちかづいている。だから、こころたしかにし、つつしんで、つとめていのりなさい。

4:8 なによりもまず、たがいあいあつたもちなさい。あいおおくのつみをおおうものである。

4:9 不平ふへいわずに、たがいにもてなしいなさい。

4:10 あなたがたは、それぞれ賜物たまものをいただいているのだから、かみのさまざまなめぐみの管理人かんりにんとして、それをおたがいのためにやくてるべきである。

4:11 かたものは、かみ御言みことばかたものにふさわしくかたり、奉仕ほうしするものは、かみからたまわるちからによるものにふさわしく奉仕ほうしすべきである。それは、すべてのことにおいてイエス・キリストによって、かみがあがめられるためである。栄光えいこうちからとが世々よよかぎりなく、かれにあるように、アァメン。

4:12 あいするものたちよ。あなたがたをこころみるためにりかかってのような試錬しれんを、なにおもいがけないことがおこったかのようにおどろきあやしむことなく、

4:13 むしろ、キリストのくるしみにあずかればあずかるほど、よろこぶがよい。それは、キリストの栄光えいこうあらわれるさいに、よろこびにあふれるためである。

4:14 キリストののためにそしられるなら、あなたがたはさいわいである。そのときには、栄光えいこうれいかみれいが、あなたがたに宿やどるからである。

4:15 あなたがたのうち、だれも、人殺ひとごろし、盗人ぬすびとあくおこなもの、あるいは、他人たにん干渉かんしょうするものとしてくるしみにうことのないようにしなさい。

4:16 しかし、クリスチャンとしてくるしみをけるのであれば、じることはない。かえって、このによってかみをあがめなさい。

4:17 さばきがかみいえからはじめられるときがきた。それが、わたしたちからまずはじめられるとしたら、かみ福音ふくいんしたがわない人々ひとびとすえは、どんなであろうか。

4:18 また義人ぎじんでさえ、かろうじてすくわれるのだとすれば、不信ふしんなるもの罪人つみびとは、どうなるであろうか。

4:19 だから、かみ御旨みむねしたがってくるしみをける人々ひとびとは、ぜんをおこない、そして、真実しんじつであられる創造者そうぞうしゃに、自分じぶんのたましいをゆだねるがよい。 

第5章 

5:1 そこで、あなたがたのうちの長老ちょうろうたちにすすめる。わたしも、長老ちょうろうのひとりで、キリストの苦難くなんについての証人しょうにんであり、また、やがてあらわれようとする栄光えいこうにあずかるものである。

5:2 あなたがたにゆだねられているかみひつじれをぼくしなさい。しいられてするのではなく、かみしたがってみずかすすんでなし、ずべき利得りとくのためではなく、本心ほんしんから、それをしなさい。

5:3 また、ゆだねられたものたちのうえ権力けんりょくをふるうことをしないで、むしろ、れの模範もはんとなるべきである。

5:4 そうすれば、大牧者だいぼくしゃあらわれるときには、しぼむことのない栄光えいこうかんむりけるであろう。

5:5 おなじように、わかひとたちよ。長老ちょうろうたちにしたがいなさい。また、みなたがい謙遜けんそんにつけなさい。かみたかぶるものをしりぞけ、へりくだるものめぐみをたまうからである。

5:6 だから、あなたがたは、かみ力強ちからづよもとに、みずからをひくくしなさい。ときればかみはあなたがたをたかくしてくださるであろう。

5:7 かみはあなたがたをかえりみていてくださるのであるから、自分じぶんおもいわずらいを、いっさいかみにゆだねるがよい。

5:8 つつしみ、をさましていなさい。あなたがたのてきである悪魔あくまが、ほえたけるししのように、いつくすべきものをもとめてあるまわっている。

5:9 この悪魔あくまにむかい、信仰しんこうにかたくって、抵抗ていこうしなさい。あなたがたのよくっているとおり、ぜん世界せかいにいるあなたがたの兄弟きょうだいたちも、おなじようなくるしみの数々かずかずっているのである。

5:10 あなたがたをキリストにある永遠えいえん栄光えいこうまねれてくださったあふるるめぐみのかみは、しばらくのくるしみののち、あなたがたをいやし、つよめ、ちからづけ、不動ふどうのものとしてくださるであろう。

5:11 どうか、ちから世々よよかぎりなく、かみにあるように、アァメン。

5:12 わたしは、忠実ちゅうじつ兄弟きょうだいとして信頼しんらいしているシルワノのによって、このみじか手紙てがみをあなたがたにおくり、すすめをし、また、これがかみのまことのめぐみであることをあかしした。このめぐみのうちに、かたくっていなさい。

5:13 あなたがたとともえらばれてバビロンにある教会きょうかい、ならびに、わたしのマルコから、あなたがたによろしく。

5:14 あい接吻せっぷんをもってたがいにあいさつをかわしなさい。

キリストにあるあなたがた一同いちどうに、平安へいあんがあるように。 

ペテロのだい二の手紙てがみ 

第1章    2Pt-Audio 

1:1 イエス・キリストのしもべまた使徒しとであるシメオン・ペテロから、わたしたちのかみ救主すくいぬしイエス・キリストとのによって、わたしたちとおなたっと信仰しんこうさずかった人々ひとびとへ。 1:2 かみとわたしたちのしゅイエスとをることによって、めぐみと平安へいあんとが、あなたがたにゆたかにくわわるように。 1:3 いのちと信心しんじんとにかかわるすべてのことは、しゅイエスの神聖しんせいちからによって、わたしたちにあたえられている。それは、ご自身じしん栄光えいこうとくとによって、わたしたちをされたかたを知識ちしきによるのである。

1:4 また、それらのものによって、たっとく、おおいなる約束やくそくが、わたしたちにあたえられている。それは、あなたがたが、にあるよくのためにほろびることをまぬかれ、かみ性質せいしつにあずかるものとなるためである。

1:5 それだから、あなたがたは、ちからかぎりをつくして、あなたがたの信仰しんこうとくくわえ、とく知識ちしきを、

1:6 知識ちしき節制せっせいを、節制せっせい忍耐にんたいを、忍耐にんたい信心しんじんを、

1:7 信心しんじん兄弟きょうだいあいを、兄弟きょうだいあいあいくわえなさい。

1:8 これらのものがあなたがたにそなわって、いよいよゆたかになるならば、わたしたちのしゅイエス・キリストを知識ちしきについて、あなたがたは、おこたものむすばないものとなることはないであろう。

1:9 これらのものをそなえていないものは、盲人もうじんであり、近視きんしものであり、自分じぶん以前いぜんつみがきよめられたことをわすれているものである。

1:10 兄弟きょうだいたちよ。それだから、ますますはげんで、あなたがたのけたしとえらびとを、たしかなものにしなさい。そうすれば、けっしてあやまちにおちいることはない。

1:11 こうして、わたしたちのしゅまた救主すくいぬしイエス・キリストの永遠えいえんくにはいめぐみが、あなたがたにゆたかにあたえられるからである。 1:12 それだから、あなたがたはすでにこれらのことをっており、また、いまっている真理しんりかたってはいるが、わたしは、これらのことをいつも、あなたがたにおもおこさせたいのである。

1:13 わたしがこの幕屋まくやにいるあいだ、あなたがたにおもおこさせて、ふるたせることが適当てきとうおもう。

1:14 それは、わたしたちのしゅイエス・キリストもわたしにしめしてくださったように、わたしのこの幕屋まくやとき間近まぢかであることをっているからである。

1:15 わたしがったのちにも、これらのことを、あなたがたにいつもおもさせるようにつとめよう。

1:16 わたしたちのしゅイエス・キリストのちから来臨らいりんとを、あなたがたにらせたとき、わたしたちは、たくみなつくばなしもちいることはしなかった。わたしたちが、そのご威光いこう目撃者もくげきしゃなのだからである。

1:17 イエスはちちなるかみからほまれと栄光えいこうとをおけになったが、そのとき、おごそかな栄光えいこうなかからつぎのようなみこえがかかったのである、「これはわたしのあいする、わたしのこころにかなうものである」。

1:18 わたしたちもイエスとともせいなるやまにいて、てんからたこのこえいたのである。

1:19 こうして、預言よげん言葉ことばは、わたしたちにいっそう確実かくじつなものになった。あなたがたも、よるけ、明星みょうじょうがのぼって、あなたがたのこころなかてらすまで、この預言よげん言葉ことばくらやみにかがやくともしびとして、それにをとめているがよい。

1:20 聖書せいしょ預言よげんはすべて、自分じぶん勝手かって解釈かいしゃくすべきでないことを、まずだい一にるべきである。

1:21 なぜなら、預言よげんけっして人間にんげん意志いしからたものではなく、人々ひとびと聖霊せいれいかんじ、かみによってかたったものだからである。 

第2章 

2:1 しかし、たみあいだに、にせ預言者よげんしゃおこったことがあるが、それとおなじく、あなたがたのあいだにも、にせ教師きょうしあらわれるであろう。かれらは、ほろびにいたらせる異端いたんをひそかにみ、自分じぶんたちをあがなってくださったしゅ否定ひていして、すみやかな滅亡めつぼう自分じぶんまねいている。

2:2 また、おおぜいのひとかれらの放縦ほうしょう見習みならい、そのために、真理しんりみちがそしりをけるにいたるのである。

2:3 かれらは、貪欲どんよくのために、甘言かんげんをもってあなたがたをあざむき、をむさぼるであろう。かれらにたいするさばきはむかしから猶予ゆうよなくおこなわれ、かれらの滅亡めつぼうも滞ることはない。

2:4 かみは、つみおかした御使みつかいたちをゆるしておかないで、かれらを下界げかいにおとしいれ、さばきのときまでくらやみのあなめておかれた。

2:5 また、ふる世界せかいをそのままにしておかないで、その信仰しんこう世界せかい洪水こうずいをきたらせ、ただ、宣伝者せんでんしゃノアたち八にんものだけを保護ほごされた。

2:6 また、ソドムとゴモラの町々まちまちはいせしめて破滅はめつしょし、信仰しんこうはしろうとする人々ひとびとせしめとし、

2:7 ただ、非道ひどうものどもの放縦ほうじゅうおこないによってなやまされていた義人ぎじんロトだけをすくされた。

2:8 (この義人ぎじんは、かれらのあいだみ、かれらの不法ふほうおこないを日々ひび見聞みききして、そのただしいこころいためていたのである。)

2:9 こういうわけで、しゅは、信心しんじんぶかもの試錬しれんなかからすくし、また、不義ふぎものども、

2:10 とくに、けがれた情欲じょうよくにおぼれにくにしたがってあゆみ、また、権威けんいあるものかろんじる人々ひとびとばっして、さばきのまでめておくべきことを、よくごぞんじなのである。こういう人々ひとびとは、大胆だいたんてきなわがままものであって、栄光えいこうあるものたちをそしってはばかるところがない。

2:11 しかし、御使みつかいたちは、いきおいにおいてもちからにおいても、かれらにまさっているにかかわらず、かれらをしゅのみまえにうったえそしることはしない。

2:12 これらのものは、とらえられ、ほふられるためにうまれてきた、分別ふんべつのない動物どうぶつのようなもので、自分じぶんりもしないことをそしり、その不義ふぎむくいとしてばつけ、かならほろぼされてしまうのである。

2:13 かれらは、真昼まひるでさえ酒食しゅしょくたのしみ、あなたがたと宴会えんかい同席どうせきして、だましごとにふけっている。かれらは、しみであり、きずである。

2:14 その淫行いんこうい、つみおかしてくことをらない。かれらはこころさだまらないもの誘惑ゆうわくし、そのこころ貪欲どんよくれ、のろいのとなっている。

2:15 かれらはただしいみちからはずれてまよいにおちいり、ベオルのバラムのみちしたがった。バラムはあいし、

2:16 そのために、自分じぶんのあやまちにたいするとがめをけた。ものをわないろばが、人間にんげんこえでものをい、この預言者よげんしゃ狂気きょうきじみたふるまいをはばんだのである。

2:17 この人々ひとびとは、いわば、みずのない井戸いど突風とっぷうきはらわれるきりであって、かれらにはくらやみが用意よういされている。

2:18 かれらはむなしいほこりかたり、まよいのなかきている人々ひとびとあいだから、かろうじてのがれてきたものたちを、肉欲にくよく色情しきじょうとによって誘惑ゆうわくし、

2:19 この人々ひとびと自由じゆうあたえると約束やくそくしながら、かれ自身じしん滅亡めつぼう奴隷どれいになっている。おおよそ、ひと征服者せいふくしゃ奴隷どれいとなるものである。

2:20 かれらが、しゅまた救主すくいぬしなるイエス・キリストをることにより、このけがれからのがれたのち、またそれにまれて征服せいふくされるならば、かれらののち状態じょうたいはじめよりも、もっとわるくなる。

2:21 みち心得こころえていながら、自分じぶんさづけられたせいなるいましめにそむくよりは、むしろみちらなかったほうがよい。

2:22 ことわざに、「いぬ自分じぶんいたものかえり、ぶたあらわれても、また、どろのなかにころがってく」とあるが、かれらのおこったことは、そのとおりである。 

第3章 

3:1 あいするものたちよ。わたしはいまこのだい二の手紙てがみをあなたがたにきおくり、これらの手紙てがみによって記憶きおくおこし、あなたがたの純真じゅんしんこころふるたせようとした。

3:2 それは、せいなる預言者よげんしゃたちがあらかじめかたった言葉ことばと、あなたがたの使徒しとたちがつたえたしゅなる救主すくいぬしいましめとを、おもさせるためである。

3:3 まずつぎのことをるべきである。おわりのときにあざけるものたちが、あざけりながらてきて、自分じぶん欲情よくじょうのままに生活せいかつし、

3:4 「しゅ来臨らいりん約束やくそくはどうなったのか。先祖せんぞたちがねむりについてから、すべてのものは天地てんちそうぞうはじめからそのままであって、かわってはいない」とうであろう。

3:5 すなわち、かれらはこのことをみとめようとはしない。ふるむかしてん存在そんざいし、かみことばによって、みずがもとになり、また、みずによってったのであるが、

3:6 そのとき世界せかいは、御言みことばによりみずでおおわれてほろんでしまった。

3:7 しかし、いまてんとは、おな御言みことばによって保存ほぞんされ、信仰しんこう人々ひとびとがさばかれ、ほろぼさるべきかれるときまで、そのままたもたれているのである。 3:8 あいするものたちよ。この一事いちじわすれてはならない。しゅにあっては、一にちは千ねんのようであり、千ねんは一にちのようである。

3:9 ある人々ひとびとがおそいとおもっているように、しゅ約束やくそく実行じっこうをおそくしておられるのではない。ただ、ひとりもほろびることがなく、すべてのもの悔改くいあらためにいたることをのぞみ、あなたがたにたいしてながく忍耐にんたいしておられるのである。

3:10 しかし、しゅ盗人ぬすびとのようにおそってる。そのには、てん大音響だいおんきょうをたててり、天体てんたいけてくずれ、とそのうえつくされたものも、みなきつくされるであろう。

3:11 このように、これらはみなくずれちていくものであるから、かみ到来とうらい熱心ねっしんのぞんでいるあなたがたは、

3:12 極力きょくりょく、きよく信心しんじんぶかおこないをしていなければならない。そのには、てんえくずれ、天体てんたいけうせてしまう。

3:13 しかし、わたしたちは、かみ約束やくそくしたがって、あたらしいてんあたらしいとをのぞんでいる。 3:14 あいするものたちよ。それだから、このっているあなたがたは、しみもなくきずもなく、やすらかなこころで、かみのみまえにられるようにはげみなさい。

3:15 また、わたしたちのしゅ寛容かんようすくいのためであるとおもいなさい。このことは、わたしたちのあいする兄弟きょうだいパウロが、かれあたえられた知恵ちえによって、あなたがたにきおくったとおりである。

3:16 かれは、どの手紙てがみにもこれらのことをべている。その手紙てがみなかには、ところどころ、わかりにくい箇所かしょもあって、無学むがくこころさだまらないものたちは、ほかの聖書せいしょについてもしているように、無理むり解釈かいしゃくをほどこして、自分じぶん滅亡めつぼうまねいている。

3:17 あいするものたちよ。それだから、あなたがたはかねてからこころがけているように、非道ひどうものまどわしにさそまれて、あなたがた自身じしん確信かくしんうしなうことのないようにこころがけなさい。

3:18 そして、わたしたちのしゅまた救主すくいぬしイエス・キリストのめぐみと知識ちしきとにおいて、ますますゆたかになりなさい。栄光えいこうが、いまも、また永遠えいえんいたるまでも、しゅにあるように、アァメン。